ローマ遺跡の中にある野良猫・捨て猫保護センター
ローマ旧市街中心の遺跡、トッレ・アルジェンティーナ広場(Largo di Torre Argentina)。
共和制ローマ(BC509~BC27)時代の神殿が4つもあったという聖なる場所で、巨大なポンペイウス劇場(Theatrum Pompeium)の一部もこの地にありました。
大部分が破壊され、他の建築物の資材として持ち去られてしまい、その他の部分は今もローマの地下に眠っているというこのポンペイウス劇場ですが、あのユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が暗殺された場所とされる、舞台後方の列柱廊がこの広場で発掘されています。
さて、このトッレ・アルジェンティーナ広場。実は、野良猫のパラダイスとなっています。
遺跡の真っ只中に、誰もが訪れることができる野良猫・捨て猫保護センターがあるのです。
1930年代頃から本格的に発掘調査が始まったこの聖なる場所にもともと住み着いていた猫たち。1994年に、ボランティアで野良猫救済を始めたスタッフにより、野良猫・捨て猫センターが開かれ、現在は常時約250匹の猫たちが保護され、もらわれていくのを待っています。
スタッフは世界各国の有志の方々。イタリアはもちろん、主にヨーロッパ各国から猫の「養子縁組」の問い合わせがあるそうです。
養子縁組には、里親となる人は氏名はもちろん、職業や家庭環境など書類の記入が必要です。
スタッフの方と、猫を飼うために必要な出費や心がけの理解度、既に家猫がいるかどうかなど話し合いも行われます。
健康な子猫はわりとすぐに里親が見つかるそうですが、大きくなって捨てられここに来た子や、成長してしまった猫たち、目が見えなかったり、足が悪かったりする子猫たち(野良の母猫から生まれる子猫は多々そういう場合がある)、その子たちはなかなか引き取ってくれる人が見つからないというお話でした。
ちなみに、遠距離で里親をすることもできます(1匹につきひと月15ユーロの寄付)。
ローマと猫は有名な組み合わせで、ローマ遺跡を背景にした猫の写真はカレンダーやポストカードになっているほか、さまざまなローマ猫グッズも販売されています。
もちろん売上はこの野良猫センターの運営に用いられます。
また、銀行振り込みやPaypalで寄付を送ることも可能です。
http://www.gattidiroma.com/come%20aiutarci.html
もちろん、寄付は強制ではありません。こういう場所を訪れること、その存在を広めて、野良猫・捨て猫を失くすことが最大の目的。
大通りのヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りの反対側にあたるフロリダ通りと、トラムが発着するトッレ・アルジェンティーナ通りとの角に、遺跡の中へ降りる階段があり、木々と遺跡に覆われた地下部分にセンター入り口があります。
時間がある方は、一度行ってみてください!
Ass.ne Colonia Felina Torre Argentina
12時~18時まで
+39 0645425240
e.mail: info@gattidiroma.com
イタリア語サイト
http://www.gattidiroma.com/prima.html
英語サイト
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