小さいながら珠玉の美術品満載、サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会
初詣・・・というわけではありませんが、2013年に最初に行った教会をご紹介します。
それは、ローマ旧市街、パンテオンのすぐ裏にあるひっそりとしたサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会(Basilica di Santa Maria Sopra Minerva)。
ローマで最初に建設され(1320年完成)、なおかつ唯一のゴシック建築の教会とされています。
もともとミネルヴァの神殿があった古代ローマ遺跡の上(ソプラ)に建てられた小バジリカで、その遺跡は地下聖堂として今も残っています。
またこの教会は、隣にある修道院で異端審問を受けたガリレオ・ガリレイが、裁判で有罪になった後、自らの地動説を否定することを誓約させられた場所でもあります。
シンプルな外観(外部は19世紀に建て直された新中世様式)の教会正面にあるオベリスクも特徴的。
中庭の遺跡から発掘されたもので、古代ローマ時代にエジプトから運ばれてきたモニュメント。ちなみに、ローマに11本ある中で最も短いオベリスクです。
オベリスクを支えるのは、ユニークなゾウの彫像。バロックの名高い彫刻家、ベルニーニの設計です。
愛嬌たっぷり♪
内部は、ゴシック建築の特徴である尖塔アーチがみごと。青い天井に輝く金色の星々が印象的でした。
この教会は、まるで小さな美術館!
初期ルネサンスの画家、フラ・アンジェリコの『聖母子像』や、フィレンツェで活躍し、ボッティチェリの弟子でもあったフィリッピーノ・リッピの『受胎告知』と『聖母の被昇天』、15世紀ローマ派の画家、アントニアッツォ・ロマーノの『受胎告知』など、各礼拝堂の天井には名画が多々残されています。
そして、見逃せないのはミケランジェロ 46歳の傑作、「あがないの主イエス・キリスト」像。
主祭壇の左にあります。
真っ白な大理石の彫刻で、十字架を支えるキリストの力強い身体は圧倒的な美しさです。
彫刻や絵画の裸身を隠そうという、芸術史上で悪名高い「イチジクの葉運動」は、ミケランジェロの作品が引き金となって始まったそうですが、この彫像にも後世になってから布のふんどし彫刻が付け加えられています。
このほか、イタリアの守護聖人の聖カテリーナのお墓もこの教会にあります。
訪れた日は、ちょうど聖歌隊とオペラ歌手のコンサートのリハーサル中でした。
小さいながら見所満載で、ナヴォーナ広場からもパンテオンからもすぐなので、ぜひ立ち寄ってみてください。
Basilica di Santa Maria sopra Minerva
Piazza della Minerva, 42 00186 Roma
0039 06 679 3926
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