"ローマで一番小さな家" といわれている かわいい家。

公開日 : 2014年11月01日
最終更新 :

今日は少しマイナーな観光スポットをご紹介したいと思います。

ローマの下町とも呼ばれるトラステヴェレ(Trastevere)地区に、"ローマで一番小さな家"といわれている、かわいらしい家があります。巷では、イタリア語で "カーザ・ピュウ・ピッコラ・ディ・ローマ"(Casa più piccola di Roma、英語で Smallest House in Rome)などと呼ばれて親しまれています。

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↑ "ローマで一番小さな家"といわれている家があるトラステヴェレ地区(Trastevere)の名前は、"向こう側"という意味の"Trans" と、ローマ市内を流れるテヴェレ川の "Tiber (Tevere)" がくっつき、"テヴェレ川の向こう側"という意味を持ちます。

というのは、今日の大賑わいのトラステヴェレ地区を見てすぐに信じられないかもしれませんが、ローマが誕生した頃(紀元前753年)から紀元1~2世紀位までは、このゾーンは主に農作物の栽培などに使用されており、畑や森など緑でいっぱいの場所だったのです。(ローマの中心部とトラステヴェレ地区は直線距離で川を挟んで僅か1~2km位)

当時の人々にとって、"テヴェレ川のこちら側" が町として発展しているとすると、"テヴェレ川の向こう側" は田舎風の景色のさながら郊外の感覚だったようです。

トラステヴェレ地区は港(テヴェレ川の)も近いこともあり、港で貿易関係に従事する、シリア人、ユダヤ人のコミュニティーが最初期に多く住居を構えた場所でもあり、ローマで一番古いユダヤ人の共同墓地もこの地区にあります。

ローマで一番小さな家のある場所は地図上の真ん中辺り、赤丸の場所です。

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↑ 小さな家は、モザイクが美しい、サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会を過ぎて徒歩1~2分の所にある、サン・カリストゥスのアーチ(Arco di S.Callisto カリストゥスはこの場所で222年に井戸に投げ落とされて殉教したローマ法王。旧アッピア街道に彼のカタコンベ(初期キリスト教徒の共同墓地)がある←見所)を越えてすぐ右側にあります。写真がそのアーチです。

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↑ トラステヴェレ地区は、石畳に入り組んだ路地の間にぎっしりと個人商店(ブティック、お食事処など)が並び、大変雰囲気のあるゾーンです。道端には大道芸人が出没したり、露天なども多く、生活感もたっぷりな地域です。ローマでおいしいピザ屋さんというと、こうした庶民の下町トラステヴェレに多く集中しています。

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↑ サン・カリストゥスのアーチをくぐってすぐ、写真の右側のお家です。

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↑ こちらが小さいお宅です。2階建ての家の外側に階段がついており、小さな階段を上るとすぐに玄関です。どれくらい小さいかというと、左右の建物を見ていただくと何となく分かると思います。(家の手前にあるオートバイと比べても良いかも。もしくは1枚前の写真をご覧下さい。)

左右の建物(普通の大きさ)にがっつり挟まれてほとんど潰されそうです。家の高さも全然違います。

小さい家の目印は、家の正面の壁に1700年代に造られたニッチ(小礼拝堂)があり、この中に、マリア様とキリストのフレスコ画がかけられています。

とてもかわいい小さな家ですが、こちらのお宅は普通の民家であり、内部に人が住んでいますので外から静かにご見学、お願い致します!

住所は Via dell'Arco di S.Callisto, 43 (トラステヴェレ地区) です。

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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