今月のお題 "イタリアのねばねばした食べ物"
日本には納豆や山芋など、ねばねばするおいしい食べ物がたくさんありますね!
特派員には毎月 "お題" というものがあります。12月のテーマは "ねばねばした食べ物" です。
今回も周囲の老若男女(イタリア人)数名に、ねばねば系のお料理について尋ねてみました。
"カタツムリ"、"子牛の脳みそ"、"パァイアータ(Pajata 臓物系。乳牛の小腸でローマではパスタのリガトーニと良く和えられる)" などの返答が返って来ましたが、これらはねばねばというよりもぬるぬる系で、私達日本人が想像するものとは少し違います。
結論から言うと、イタリア(ローマ)料理で特別ねばねばした食べ物は見つからなかったのですが、ねばねばではなくて、糸を引く感じであればありました。糸を引くといってもその食べ物自体が伸びる感じです。
それは、日常的に良く食べられているモッツアレッラチーズです。モッツアレッラチーズはフレッシュなチーズですが、加熱すると溶けてゴムの様に伸びます。
↑ ピザの発祥地ナポリで食べたナポリ風ピザ。新鮮でジューシーな水牛のモッッアレッラチーズはびよーんと良く伸びます。
↑ イタリアのスナック、ローマ風ライスコロッケ。
ローマではスプリ(Supplì)といいますが、良く似ているものがナポリやシチリア島ではアランチーニ(Arancini)と呼ばれます。
↑ スプリはトマトソース(ミートソース)で煮たお米の中に卵、モッツァレッラチーズが入るコロッケで、完全な名前は"スプリ・アル・テレフォノ" (Supplì al telefono)といいます。
何故 "電話(テレフォノ)" かというと、揚げたばかりの熱々のものを二つに割るとチーズが糸をひく様子が電話のコードにそっくりだからです。ローマでは、スプリはどこにでも見られる定番商品です。
↑ マクドナルド イタリアの限定メニュー、南部プーリア州名産、ミニ・パンツェロッティ(Mini Panzerotti)。
↑ パンツェロッティはプーリア州の名産で、丸い形のパスタ生地の中にモッツアレッラチーズとトマトソースなどの具を入れ、半円形に折り畳んだ後、揚げた食べ物です。チーズは伸びます。
モッツアレッラチーズは本当に色々なお料理に使われています。
↑ オムレツです。中からとろりとモッッアレッラチーズが出てきました。
外国の方は納豆などのねばねばした食べ物が苦手だといわれます。
もしかすると、イタリアのどこかの小さな町のご当地料理にはねばねばした料理があるかもしれませんが、一般大衆には受け入れられにくい気がします。
特にイタリア人は食に大変保守的なので、マルケ州(イタリア半島をブーツに例えるとふくらはぎ部分)の小さな町で食べられているカタツムリ料理に対しても "気持ち悪い" とか、"わざわざ食べるものではない" などという返答が返って来ました。今後、もしねばねばした食べ物を見つけたらこちらで報告しますね!
12月お題 "ねばねばした食べ物"
筆者
イタリア特派員
阿部 美寿穂
ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。