世界最古のローマ・カピトリーニ美術館が5回に渡り土曜の夜の入場料を1ユーロにします!!

公開日 : 2016年11月05日
最終更新 :

ローマ市庁舎の建つカンピドーリオ広場には、ローマ市営カピトリーニ美術館(Musei Capitolini)という大きな美術館があります。このカピトリーニ美術館が、明日から5週(11月5日、12日、19日、26日、12月3日)に渡り、土曜の夜を夜間開放し、入場料を1ユーロにすることになりました!それでは、どの様なイベントなのか見てみましょう!

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↑ カンピドーリオの丘に続く階段を上ると、正面はローマ市庁舎!市庁舎には美人市長さんがいます。階段の上では、ギリシア神話の双子の兄弟、ディオスクーロイ(兄カストル、弟ポルックス)が馬と共に出迎えてくれます。ディオスクーロイの父親は恐ろしい雷爆弾を持つ全知全能の神ゼウスで、母親はレダです。白鳥に化けた美しい(?)ゼウスがレダを巧妙に騙し(誘惑)ディオスクーロイが生まれました。西洋絵画では、「レダと白鳥」は良く好まれて描かれる主題です。市庁舎の左右に見える四角い建物がカピトリーニ美術館です。美術館の本館と新館は、ローマ市庁舎の下で地下道により結ばれています。このカピトリーニ美術館は、ルネサンス時代のローマ教皇シクストゥス4世が集めたブロンズ作品などを基にして、後に一般公開された世界最古の美術館です。

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↑ 美術館の目玉の一つは、ローマのシンボルアニマル「雌オオカミ」のブロンズ像です!首周りの巻き毛が大変かわいい!と、個人的に思っているオオカミです。心優しき雌オオカミは、お乳を与え、双子の兄弟、ロムルスとレムスを育て上げました。「ローマ Roma」は兄の名前「ロムルス Romulus」から来ています。ブロンズ像が公開されているのは、カピトリーニ美術館の本館の方(コンセルヴァトーリ宮)にある"雌オオカミの部屋(Sala della Lupa)"です。

この度、カピトリーニ美術館は5週に渡り、土曜日に夜間開放をします。オープン時間は20~24時(最終入場は23時まで)、入場料はお一人様1ユーロです。美術館内では、毎回違ったテーマのイベントが行われます。コンサート(ジャズ、クラッシック、オペラ)、読書会、セミナー、試食&ワインの試飲など様々なイベントが開催されます。11月26日は、試食&ワインの試飲が出来る回なので、事前予約(電話 06-0608)が必要です。入場料は10ユーロになります。

11月5日(土)ジャズな美術館、11月12日(土)シアター(演劇)な美術館、11月19日(土)奏でる美術館、11月26日(土)歌の美術館&味の融合、12月3日(土)アトリエ美術館

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↑ イベントのポスター。今回は、ローマ市主導による企画ですが、国レベルではイタリアの文化財・文化活動と観光省は、毎月の無料入場日や夜間開放など旅行者の皆さんにとってもメリットがたくさんの嬉しいニュースを次々と発表しています。

詳細:2016年10月31日号 【加筆】2014年7月1日施行の旅行者にお得なイタリアの美術館・遺跡などに関する法令について こちら

それでは最後に、カピトリーニ美術館の見学についてのアドバイスです。美術館全体の見学時間の目安ですが、余裕を持って、最低でも半日程度は取られることをお奨めします。美術館は本館と新館に分れています。特に、考古学関連のコレクションが多い本館コンセルヴァトーリ宮の展示物の説明パネルはじっくり読むととても興味深いですので、あっという間に時間が経ってしまいます。そんな時は、美術館の屋上(クレメンティーノ-カファレッリ宮)に行くとテラスがあり、カフェで軽食を摂ることができます。内部は階段での移動が主ですので、無理をせずに一息つきましょう。また実はこのカピトリーニ美術館に"分館"というのがあります。こちらはある意味マニア向けとなっております。

詳細:2014年12月17日号 古代ローマファンは必見! 発電所の中のカピトリーニ美術館の分館、モンテマルティーニ美術館。こちら

今回は三大巨匠の一人、ミケランジェロが設計した美しいカンピドーリオ広場に建つ、カピトリーニ美術館をご紹介しました。ローマの町もさながら遺跡博物館の様でもありますが、珠玉の作品が詰まったカピトリーニ美術館も是非訪れてみて下さい!

インフォメーション:

名称    カピトリーニ美術館(Musei Capitolini)

住所    Piazza del Campidoglio 1, Roma

オープン時間   9時30分~19時30分(切符売り場は閉館時間の1時間前に閉まります)

休日     なし

ホームページ  こちら

* 2014年10月5日よりローマ市営カピトリーニ美術館は、ローマ市在住者は第一日曜日は無料で入場が出来ます。その際、ローマ市に在住(住民登録)していることを確認出来るもの、または身分証明書の提示が必要です。

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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