【ローマ・バチカン市国】"2015-2016 慈しみの特別聖年"が閉幕しました!

公開日 : 2016年11月22日
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昨日2016年11月20日より、カトリック教会の暦では"新年度"が始まりました。そして、1年間続いた「慈しみの特別聖年」も閉幕となりました!

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↑ 夕暮れ時のバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂。

世界一の大きさを持つサン・ピエトロ大聖堂。初めて内部に入った時は、こんなに美しく大きな教会があるのかと驚きました。一番最初の教会が建立されたのは今から大きく時を遡る300年代の前半(日本は弥生時代が終わった頃)と、非常に長い歴史を持つ聖堂です。

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↑ クリスマスシーズンには、巨大ツリーが大聖堂前のサン・ピエトロ広場に立ちます。高さが25メートル程もある本物のモミの木は、国内のみならずドイツなどの毎年違う場所からやって来ます。ツリーは法王から皆様へのプレゼントです。

「2015-2016 慈しみの特別聖年」は、昨年2015年12月8日の聖母マリア様の無原罪の御宿りの日に開幕となりました。"聖年"とは、ローマを訪れる巡礼者に特別の赦しを与える年で、大赦の年のことです。カトリック教会では、25年に一度、聖年が開催されています。本来なら次の聖年は2025年の予定だったのですが、今回は"特別聖年"の開催となりました。

(近年の聖年開催例)

1900年:ローマ教皇 レオ13世

1925年:ローマ教皇 ピウス11世

1950年:ローマ教皇 ピウス12世

1975年:ローマ教皇 パウロ6世

2000年:ローマ教皇 ヨハネ・パウロ2世

特にミレニアムの節目でもあり、キリスト生誕2000年でもあった2000年は"大聖年"と呼ばれ、多くの人がローマを訪れました。「2015-2016 慈しみの特別聖年」の閉幕となった昨日の午前9時58分に、フランシスコ法王はサン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉(ポルタ・サンタ)を閉じました。各地(各国)の聖堂の聖なる扉は聖年にのみ開き、人々はこれらの扉を通り抜けることが出来ます。

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↑ 昨日、フランシスコ教皇は7万人のミサの参加者の前で、サン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉を一枚ずつゆっくりと閉じました。(画像:バチカン放送局より こちら

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↑ 夕方になりライトアップが始まった大聖堂。この一年間の聖年期間中にローマを訪れた巡礼者は約2千万人でした。

今年はイタリアの住民にとってはとても辛く、悲しい年となりました。皆様もニュースなどでご存知のことと思いますが、ローマを含むイタリア中部では8月24日(水)、10月26日(水)、10月30日(日)にマグニチュード6クラスの大きな地震があり、多くの犠牲者を出しました。

* イタリア中部地震についての詳細:その1(8月25日号)、その2(8月31日号)、その3(11月4日号)

山間部では冬が始まりました。被災地では、まだ大変厳しい状況に置かれている方々が大勢いらっしゃいます。多くの方の心の痛みが少しでも和らぎます様に。このブログを読んで下さっている皆様も、どうぞ良い一日をお過ごし下さい。

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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