テヴェレ川にある小さな有人島とトラステヴェレの隠れ家的レストラン

公開日 : 2018年06月24日
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ローマの中心を流れるテヴェレ川には世界でも小さな有人島であるティベリーナ島(伊語:Isola Tiberina)がある。全長で270mと最大幅が67mのこの島は、歴史的にも見所が多く、トラステヴェレ地区とユダヤ人居住区(伊語:Getto)に挟まれたテヴェレ川の中州に位置している。

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現在の医学でも象徴的な存在として位置づけられ、ギリシャ神話に登場する名医アスクレーピオスをローマの神として捉え、この島に神殿を建立した紀元前3世紀以来、現在もファテベネフラテッリ病院(伊語:Ospedale Fatebenefratelli)があり、医療関係と深い関係がある場所でも知られている。

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かつて神殿があった場所は、サン・バルトロメオ教会(伊語:Chiesa di San Bartolomeo)が10世紀頃から建てられ、ロマネスク様式の鐘楼と大理石を使った井戸は、神殿で使われた癒しの泉があったと言われている。

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テヴェレ川の中州にある最小の有人島であるティベリーナ島に渡るには現存する橋としてはローマでもっとも古く、紀元前62年頃に建てられたアーチ形の石橋のファブリチオ橋(伊語:Ponte Fabricio)がユダヤ人居住区及びローマ旧市街から架橋されており、紀元前46年頃に建造され、19世紀末には改築されたとされるチェスティオ橋(Ponte Cestio)がトラステヴェレ地区(伊語:Trastevere)より渡ることができる。

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現役としてローマ最古の橋として知られるファブリチオ橋は、全長で62mしかない小さな橋だが、アーチの間にある小さくてくぼんだ穴に一つの知恵がある。それは橋の重さを軽くするだけではなく、洪水時にこのくぼんだ穴を通じて水圧を逃すという工夫がなされているようだ。

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そして、島の南には、古代ローマに架けられた橋としてはローマ最古とされている"アエミリウス橋(伊語:Ponte Emilio)の遺構がある。アーチ橋の一部しか残ってない現在は、イタリア語で"壊れた橋"を意味するポンテ・ロット(伊語:Ponte Rotto)と呼ばれている。紀元前142年に施工されたこの橋こそが、商業の中心だったローマの旧市街地区とトラステヴェレ地区を結んでいたと言われている。

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数多くあるローマの遺跡の中でもここでもまた悠久の歴史を感じられるティベリーナ島に立ち寄りつつ、チェスティオ橋を渡り切れば、思わずワクワク感が止まらない"トラステヴェレ(伊語:Trastevere)に辿り着ける。前回の特派員ブログでもご紹介させて頂いたようにトラステヴェレ地区(前回の記事はこちら)は、かつては日の銭を稼ぐだけで精一杯の労働者の方が暮らす地区だったが、現在は、多くのバーやレストラン、トラットリア、カフェがあり、下町雰囲気そのままに醸し出すお洒落なエリアになっています。

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そんなローマでも美味しいレストランやトラットリアが集まるトラステヴェレ地区でローマ2特派員から直にお勧めするレストランを一つここでご紹介させて頂きます。

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トラステヴェレ地区の雰囲気とリンクしているかのようなムードたっぷりのこのレストラン"Dar Sor Olimpio al Drago"は、このお店ならではのオリジナリティ溢れたイタリア料理を提供しています。

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オレンジソースにサーモンをかけるというように組み合わせ自体から意外性に溢れる料理が楽しめ、新しい味の発見となること間違いなしです。

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シェフによって魚や肉をメインとする工夫された数々の料理から味の冒険ができ、オーガニッワインも出揃えているイタリアの各州のワインリストから自分好みのワインを傾けながら楽しいローマ時間を堪能してみてください。

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【レストラン情報】※事前予約をお勧めいたします。

Piazza del Drago, 2 00513 Roma

筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

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