ローマの城壁外にあるもっとも美しい聖堂を訪れる
ここ永遠の都には、ローマの城壁外にあるにも関わらず、5大聖堂の一つとして数えられている驚くほど美しい聖堂があります。(ローマの5大聖堂に関する特派員記事はこちら)その名は、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ教会(伊語:Basiliaca Papale San Paolo fuori le mura)です。4世紀頃に当時の皇帝のコンスタンティヌス帝が聖パオロの墓の上に創建されたこの聖堂は、ヴァチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂ができるまでは、当時のローマではもっとも大きい聖堂と言われていました。
イタリア語の「フォーリ・レ・ムーラ(fuori le mura)」は、ローマの街の城壁外を意味し、その言葉通りに町の中心から外れにあります。それでもローマの中央駅であるテルミニ駅から出ている地下鉄B線にて「サン・パオロ大聖堂」駅まで直接、向かうことができるので、交通の便が非常に良い教会の一つです。
ファーサイドの黄金のモザイク画が美しい外観が特徴で、聖堂の前の庭園に建つ聖パオロの彫像が聖堂へとすべての人たちを迎えてくれます。現在の聖堂の姿は、19世紀のものですが、様々な略奪や地震、1823年の大火災で被害を受けたにも関わらず、再建を繰り返しながら創建当時の様式を守り続けています。また、その黄金のモザイク画は、14世紀頃の再建当時のモザイクの断片を集めて描いたとも言われています。
内部は圧倒的とも言える広い空間が目の前に広がり、80本の大理石の柱が4列に並び、高さ30mと奥行きが131mそして、幅も65mあり、とても大きな聖堂です。この聖堂の主祭壇の下には、聖パオロの墓があり、多くの敬虔なキリスト教信者がこの地を訪れ、聖パオロに祈りを捧げています。
そして、身廊の窓の下には、歴代教皇の肖像画が並んでいます。次の肖像画を飾るスペースがなくなった時に「世界は滅ぶ」という言い伝えがあるが、目視した限り、残るスペースは9枚分あるように見受けられる。また、第266代ローマ教皇、フランシスコ(伊語:Francesco)の肖像画は、現在の教皇としてライトアップされています。
世界遺産としては、「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂」として1980年に登録されています。貴重な遺産でもあるこの聖堂もまた、地元ローマッ子が訪れるものすべての人たちに強く推薦する美しい聖堂ですので、ツアーの合間や個人旅行でも一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ教会(Basiliaca Papale San Paolo fuori le mura)
住所:Piazzale San Paolo, 1, 00146 Roma
アクセス方法:地下鉄B線「サン・パオロ大聖堂」駅下車 徒歩約3分
公式サイト:http://www.basilicasanpaolo.org/
筆者
イタリア特派員
田澤 龍太郎
現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。
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