休日は、ローマ最大規模を誇る市民公園で心休ませる

公開日 : 2021年03月14日
最終更新 :

2021年3月15日より新型コロナウィルスの新規感染者でも英国型の変異種が猛威を振るい、第3波の煽りを受け、ローマを州都とするラツィオ州は、レッドゾーン(伊語:Zona Rossa)に入ることになり、事実上の再ロックダウン状態となります。この措置は、パスクワ(伊語:Pasqua)明け(2021年4月6日)までとなり、とても厳しいものとなりました。

Villa Doria Pamphilj.jpg

そんな今日のローマですが、この新たな措置が発令される前にヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸(伊語:Villa Doria Pamphilj)と呼ばれるローマ最大規模の市民公園を訪れてみました。ここでも、マスクを着用している人が多いですが、新型コロナを少しでも忘れさせてくれる緑豊かで心を落ち着かせてくれる場所です。

Villa Doria Pamphilj_1.jpg

ローマ市の3大公園のひとつ、ヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸は、この東京ディズニーランドの約3倍の広さで約184ヘクタールの面積を持つ広大な市民公園ですが、ピクニックやエクササイズを楽しむローマ人たちが太陽を浴びながら緑を堪能できる癒やしの空間です。この広大な公園の一角がヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸となっており、教皇が絶大な力を持つ時代で昔ながらの貴族たちが、経済活動によって得た富によって別荘として郊外に建てたもののひとつです。

Villa Doria Pamphilj_2.jpg

また、ヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸のあるエリアには、ローマ帝国の第13代皇帝トラヤヌスが2世紀頃に完成させたトライアーナ水道(伊語:Acquedotto Traiano)があり、歴史建造物、噴水と見どころが詰まっています。何よりも驚くべきなのは、復旧された歴史があるとは言え、現在でもローマ北西約40㎞先のブラッシャーノ湖周辺の地域よりこのトライアーナ水道を通して、ローマの下町のトラステヴェレ地区(伊語:Trastevere)に水を供給していることです。

Villa Doria Pamphilj_4.jpg

さらにイタリア式の庭園が見事なヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸のあるエリアには、ローマ2特派員が特に感銘を受けた印象的な建物として、とても雅やかな礼拝堂(伊語:La Cappella)があります。

Villa Doria Pamphilj_6.jpg

また、公園には小さな湖があり、緑に限らず、水のある空間を醸し出し、まだ手つかずの自然も残っているこのオアシスは、1939年にローマ市が買収し、70年代頃から一般開放されたとされています。公園内には、サッカーの下部リーグに所属するトラステヴェレ(伊語:Trastevere Calcio)のホームスタジアム、子供たちのための遊戯施設やレストランもあります。

Villa Doria Pamphilj_5.jpg

この広大な公園の中央を分断するかのような道路として、1960年のローマ・オリンピックのために造られた別名でオリンピック通りのレオーネ13世通り(伊語:Via LeoneXIII)が敷かれています。この通りは、車の量が多い大きな通りになっていますので、隣のエリアまで歩道橋で渡ることになります。

Villa Doria Pamphilj_7.jpg

このローマ最大の市民公園のヴィラ・ドーリア・パンフィーリ邸(伊語:Villa Doria Pamphilj)は、公共バス利用のみとアクセスが難しい場所にあるので、旅行客にとっては少しハードルが高いかもしれませんが、観光に疲れたときや長期滞在でローマを訪れたときには、ぜひとも訪れていただきたい場所です。

Villa Doria Pamphilj_8.jpg

■Villa Doria Pamphilj

・住所: Via di S. Pancrazio, 00152 Roma

・アクセス: ローマ・テルミニ駅より地下鉄A線にてヴァッレ・アウレリア(伊語:Valle Aurelia)駅下車後、バスNo.31又はNo.33にて6つ目のバス停の「Leone XIII/Villa Pamphil」下車

Villa Doria Pamphilj_9.jpg

筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。