『忍』の一字4時間半 "ラーメンバーガー" GET

公開日 : 2014年07月21日
最終更新 :
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10:38ラーメンの行列に驚愕

日曜日のお昼、J-Pop Summitの会場内の "ラーメン横丁" 寄って、Gourmet Foodのコーナーで飲み物を買って‥ なんて思ってきたけど、デバナをくじかれた。

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裏方は準備万端、湯気がモウモウ上がっていて売る方も緊張が高まる時だ。

発売開始15分前カウントダウンが始まっていた。

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『ラーメンバーガー』を狙ってみた!!

理由は、ラーメンでできているハンバーガーなんて食べた事ないから。

多少待つかもしれないけど並んだ。 私の前に夕方から仕事だという女性一人。 後ろにはオークランドから来たという女性のカップル。  お昼過ぎるだろうが並んでいたら、ラーメンバーガーの列の進みだけが異常な遅さなのに気がついた。  何故だろう?

ラーメンは、スープと具はあらかじめ用意できる。 麺を茹でて器に盛り具を入れスープをかける。 バーガーもはさむ具はあらかじめ用意できるが、パンとなる麺を2つ焼かなければならない。 またパテ(お肉)も焼かなければならない。 しかも鉄板に20個の麺しか焼けない。 どんなに頑張っても10ずつしか出来上がらない。 

なってこった!!!

それを知ったバーガー列に重い空気が流れ、沈黙のまま牛歩の如くゆっくりゆっくり進んだ。 間違いないランチとしては無理だ。

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午後2時前、別のブースで買ってきたラーメンを食べ始めたこの二人は、割り込んできたアメリカ人。  革ジャンの内ポケットにはウィスキーが入っていて、既に目が据わっていた。 勇気をふりしぼり「私、並んでます。」って言ったけど 「俺たちみんな仲間だから‥」と意味不明な返事の後すぐ、イヤフォンして聞こえないふり。

後方から「順番がなっていないよ〜!」聞こえたので私も聞こえないふり。

ひょっとして 午後のおやつ? 夕食にはしたくないなと気持ちで焦りはじめた。

列から「今日の夕食はピザにしようか」と相談を始める人が現れた。  

2時半を過ぎた頃からラーメン横丁ブースが見始め、どこからともなく 「もう少しだ」 の声。 あと少しだけ頑張ろうと何人かでストレッチ運動。 期待とは裏腹に、前方からバーガー担当者がそれぞれに「貴方は何個欲しいですか?」と聞いていた。 うっそ〜‥ またバーガー列に暗雲立ちこめる。 在庫切れ?! お互い目は合うが声を発しない行列。

せめて、自分の分まではあってくれ!!! 後ろはどうでもいい‥。 

心の中の神も仏も消え去った。

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耐え忍んで4時間半、いよいよ私の注文なのだ。 何度くじけそうになったか、最後は自分との戦いだった。 お金を用意しながら感傷に浸っていたら‥。

前出の酔っ払いカップルに小綺麗な夫人達が近づいて、彼女に20ドルを握らせ耳元で囁いた「おつりはいらないわ、2つお願いね♡」 とそそくさと受け取り場所で待ち始めた。 更に「(日本語で)よかったわね。」 買収の主なんと日本人。 後ろから様子を見ていたグループが「自分達は4時間以上待ってるんだ!!」と今まで耐え忍んできた不満をあらわにしていた。 

震災の時でさえ "礼節を重んじる日本人" 世界から絶賛された同胞です。

しかしこんな方法もありか‥。

ほとんど一日を費やし、1個8ドルのラーメンバーガーを買った。 ここまで読んでくださった方は、バカバカしい話とあきれていらっしゃると思います。 私も正直、何度やめようか葛藤の4時間半だった。 昨今のラーメンブームが、あれよあれよと1杯15ドルもするようになり、〆の一杯から立派なディナーのメインにグレードアップし、行列が行列を呼ぶようになった。 並ぶのも流行でiPhoneで今の様子をアップデート。 食べた感想はYelpに書き込む。 食べている様子を見ていると、湯気のあまりない食べやすい温度のラーメンを少々ぎこちないお箸の持ち方で音を立てずに食べている。 

アホらしいけど、4時間半ブームに便乗したかったのかもしれないね。

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バスに乗った際、大事に抱えていた様子を見かねたおじいちゃんが席を譲ってくれた。 

約5時間ぶりにイスに座る事ができた。 礼節は忘れる事にした。

これ夕飯になりました‥。 10分弱で完食

バンズの麺はしっかりまとまっていてカンスイ臭はまったくない。お肉も柔らかくほのかに温かトマトがさっぱりとして、ざっくりレタスで、確かにラーメンでできたバーガーだった。

http://www.ramenyokochous.com

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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