アルタモンパス風力発電基 吹けば飛ぶような佇まい

公開日 : 2020年01月07日
最終更新 :
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サンフランシスコから1時間足らずイーストベイからインランドに国道580号線(I-580)をドライブして丘陵地をしばらく走る。 今シーズンは適度な雨も降っているので道の両側の草が生え始めて柔らかな緑色だ。 そして街が開てくるリバモア(Livermore) だ。 

夜走ると真っ暗な所から街の明かりが見えるので "人里" に辿り着いた気分になるよ。

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なぁ〜んて思ってると、今度は両サイドが葡萄畑となる。 リバモアはカリフォルニア最古のワイナリーもあり、ナパ・ソノマに比べるとコスパに優れたワインが多い "リバモアバレーワインカントリー(Livermore Valley Wine Country)" は掘り出し物が見つかるぞ。 そんなワインを探す有志で "リバモアワイン開拓団" と言うのも存在する。

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そして、リバモアと言えば、ディアブロ山脈の丘陵地アルタモン峠(Altmont Pass)の風力発電だ。 ヨセミテ国立公園ツアーでも必ず通るので知ってる人も多いと思うし、この数5000近く(稼働中)は圧巻ど迫力フリーウェーを走る車がミニカーに見える。 通る度に写真をいっぱい撮ってしまうんだけど皆さんはどうでしたか?

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瞬きすると通り過ぎてしまうくらいのトンネル(?)がある。 このトンネルの上には線路になっています。それを過ぎると直ぐに現れるのが

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大きな風車群と高圧線鉄塔に囲まれた斜面にポツンとそこだけ時間が止まったような、小さく弱々しい動けば羽が落ちてしまうんじゃないか、そこかしこ修理のガムテープが貼ってありそうな手作り感いっぱいの風力発電基が現れる、これもあっという間に通り過ぎるが、これこそが1981年にできた風力発電の一号機だ。

アメリカは1940年最初の風力発電所をノースダコタ州に作った。 1974年から10年間国内は一気に商業用風力発電構想へ進む。 そこでカリフォルニア州は1980年に風力発電事業に税金の控除を始めのたのをきっかけにディアブロ山脈の丘陵地アルタモンパス(Altmont Pass)に大規模風力発電所、『ウィンドファーム(Wind Farm・風の農園)』 ができ始めた。

何故ここに白羽の矢が立ったのか? 

先ずは風がすごい!風吹峠なのだ。 夏場の5〜9月が特にすごくって電力供給量の70%以上賄い可能(余談:ここの風が吹く時がサンフランシスコは霧の街となる)またここが牧場だったので用地買収が簡単だった。

1985年には世界の風力の発電量の半分がアルタモンのウィンドファームだった過去の栄光がある。 それもあの吹けば飛ぶよようなちっちゃい風力発電のタービンから始まったと思うと頑張ったんだなぁと拍手したくなる。 

車でヨセミテ国立公園に向かう時、名も無き橋を通り過ぎて直ぐ右側に高圧線の鉄塔が見えたら瞬きを少しガマンして、ひ弱ながら誇らしげに立ってる三枚羽^ ^見てやってちょ。 

ただし場所がフリーウェー撮影の為に停車はしないでくださいね。

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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