【教育】 遠隔学習が続くサンノゼ区域の新学期と日本語補習校

公開日 : 2020年07月31日
最終更新 :
筆者 : かん

こんにちは、かんです。☺

カリフォルニア州でのコロナ感染者数が日々報告されています。筆者の住むサンタクララ郡では、200〜300人レベル/日の新規感染者数が報告されていますが、サンタクララ郡の人口密度は東京の7分の1です。つまり、東京であれば、日々、1400〜2100人の新規感染者数が報告されているレベルです。

状況が好転しないニュースが続くということは、感染への画期的な解決策がないことであり、今の生活がすぐに変わることはない、ということです。

3月からSIPで自宅待機令でできる最大限の努力をしている以上、今後もその努力を継続して感染拡大にならないよう慢心なく日常を過ごすのみ、と感じます。

遠隔学習プログラムで始まる公立学校の新学期

さて、アメリカでは、この8月から新年度を迎えます。サンノゼ近隣の各学区は、1週間のうち数日間は登校し、数日間は遠隔学習を組み合わせたハイブリッド学習を計画していましたが、カリフォルニア州知事の指示で、当面、サンタクララ郡での登校再開は不可能なことになりました。

それにともない、学区からは各家庭に対するアンケートが実施されました。例えば、以下のような項目が問われました。

①自宅でのコンピュータ危機の有無(Chrome BookかiPadの貸出が必要か)

②自宅でのインターネット環境の有無(自宅にWifi環境があるか)

③学校から家庭への連絡方法の優先順位(E-mail・電話・テキスト・学区のウェブサイト・学校のウェブサイト)

④学校から家庭への連絡係の希望(学校の先生・学区・保護者グループほか)

学区からは、このアンケートを実施していること、アンケートに必ず回答してほしい旨の連絡が、

①E-mail

②テキスト(携帯電話にテキストメッセージが配信される)

③電話(録音されたメッセージが配信される)

の学校から家庭にできるすべての連絡手段を使って、各家庭に確実に連絡が届くよう情報発信がされました。

ちなみに、E-mailは、学区の担当者から発信される場合や、学校長から配信される場合があり、学区によって発信担当者は異なるようです。

学区の大きさにもよるかもしれません。

そして、遠隔学習プログラムに加え、100%、1年間すべての教育をバーチャル教育プログラムにて提供するという選択肢を提示する学区も登場しました。

バーチャル教育のみで1年間の教育を提供する試み

遠隔学習プログラムも、バーチャル教育プログラムも、子供が学校に登校して受業を受けるスタイルではないのは変わりません。

ここでの遠隔学習プログラムは、COVID-19が落ち着かない間、数日間でも登校できる条件が揃えば、段階的にも登校させる教育の可能性を含みます。

バーチャル教育プログラムというのはCOVID-19の状況にかかわらず、今年度すべてを在宅学習で、ビデオと双方向ライブ授業の組み合わせで受講するプログラムです。

【遠隔学習プログラム】

①登校して学ぶ学習内容を双方向ライブ授業と利用可能な媒体を利用して生徒に提供する。

②COVID-19が落ち着いた場合、登校を部分的に組み入れたり、通常授業スタイルに戻る可能性もある。

【バーチャル教育プログラム】

①小学校の場合は英語と算数の2教科、中学校の場合は英語、数学、社会、理科の4教科の学習内容を、双方向ライブ授業とビデオ受業、利用可能な媒体を利用して生徒に提供する。

②COVID-19が落ち着いた場合でも、登校しての授業の受講はない。ただし、決まった時期に、途中から通常授業スタイルに切り替えることは可能(例えば、中学校プログラムの場合、バーチャル教育プログラムを選択した場合でも、来年の3月末にCOVID-19が落ち着いており、学校が通常授業を再開していた場合、4月のQ4(第4クオーター)より通常授業のプログラムに編入することが可能)。

その学区では、教師側にも同様にバーチャル教育プログラムを担当する選択肢は与えられています。

COVID-19はまだまだ未知のことが多く、死亡や後遺症が報告されている案件です。数万人にひとりが死亡すると言われると、自分には関係がないように思うかもしれません。しかし、そのひとりが自分であったり、自分の家族であったり、大事な人であることもあるのです。

確かに、子供の教育にはタイミングがあります。実際に、学校という場で同じ年の子供たちと一緒に学ぶことを通じて得られる教科以外の体験や学びはとても大事です。

しかし、今回のCOVID-19でハイリスクとされる病状をお持ちの方や、家庭や何らかの理由で登校を希望しない教師や生徒にとって、安定したスケジュールでカリキュラムが遂行されるバーチャル教育モデルは、歓迎されていいプログラムだと思います。

とはいえ、物理的な支援が必要な特別学級の子供や、両親が在宅仕事でなく子供を家で見られる状況にない場合、遠隔教育プログラムやバーチャル教育プログラムが歓迎されないのも真実です。

経済的に余裕がある家庭では、個人で、またはグループで指導者(先生)を雇用し、学校とは別の形で子供に教育機会を与えようとする動きもあるようです。

カリフォルニア州ではホームスクーリングが認めており、そういう対応は、実際可能です。

サンフランシスコ日本語補習校は遠隔学習を継続する予定

公立学校や私立学校の校舎を借用して授業を展開しているサンフランシスコ日本語補習校は、9月からも遠隔学習の継続を予定しています。

Have a nice day + Please stay safe♥

筆者

特派員

かん

ヨーロッパ系アメリカ人の夫・子供と一緒に、カリフォルニアの暮らしを愉しんでいます。心がワクワクする観光名所、美味しいお店、カップルや家族、また仲間とでも楽しい体験ができる場所、そしてイベント情報などをお届けします。

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