あったかエピソード、スイス ジュネーブ編

公開日 : 2014年11月25日
最終更新 :

何年も前のことですが、姉と一か月間ヨーロッパ旅行をしたことがあります。今では考えられないくらい行き当たりばったりの珍道中だったのですが、困ったことがある度に現地の方たちに助けてもらって楽しい旅ができました。中でも最も印象深かったエピソードといえば、スイスのジュネーブでの出来事です。水で有名なエビアン日帰り観光を目的にジュネーブから船でレマン湖を移動しエビアンに到着しました。スイスに到着する前にスペインのマドリッドでスリに会い苦い思いをしていたため、所持品は極めて最小限にしてきたのですが、後で思えばそれがあだになりました。船乗り場の発着アナウンスは全てフランス語だったため、英語しか分からないわたしも姉もすっかり聞き逃し、ジュネーブ行き最終便に乗り遅れてしまったのです。そして、お財布の中はホテルに泊まるほどの現金もなく、クレジットカードはマドリッドで盗まれて再発行中。どうしようと二人で途方に暮れてしまいました。

するとある船の甲板から船乗員の方がどうしたのかと聞いてきました。フランス語だったのですが必死だったせいかなんとなく言っていることが分かりました。身振り手振りで最終便に乗り損ねたことを伝えることができました。するとどこに行きたいのかと聞いてきました。ジュネーブです。と伝えると、仕事が終わるまで待ってくれれば相棒と一緒に車で送ってあげると言われたのです。何ともありがたく思い、姉と二人で彼らの仕事が終わるのを待ちました。すると約束通り二人の船乗りが日暮れの後現れました。軽自動車に4人で乗り込み、ジュネーブに向かいました。二人の船乗りはフランス語、ドイツ語、イタリア語の3か国語ができるのですが英語がほぼ通じませんでした。とりあえずホテルの名前を言うと場所が分かっていたようで、迷うこともなくすんなりホテルに着きました。お礼に飲み屋で一杯おごり、お別れとなりました。見ず知らずの他人にこんなに優しく、迷惑そうな顔を一切せずに助けてくれた二人には感謝しきれないほどでした。

外国でトラブルに遭遇すると自国のそれよりも更に心細いものです。わたしもできるだけ観光客が困っている場面に出くわすことがあれば、最善を尽くして助けの手を差し伸べたいものです。

(11月お題"あったかエピソード")

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