ドミニカ出産物語5 「痛くてもいいの!!」

公開日 : 2011年08月16日
最終更新 :
筆者 : monalisita

 しばらくすると、担当医ではない人がやってきた。何でも、着ている紙の服を脱げという。そして、私の体を「く」の字に無理やり曲げ始めた。きつい体勢の中「何、この人?一体何するの?」と疑問に思い、何をするのか聞いたところ、麻酔を打つという。どうやら彼は麻酔医師のようだ。けど、ちょっと待ってよ。無痛分娩なんて、私希望してない。その医師に、「私、麻酔要らないんですけど」と言ったところ、「担当医が、麻酔をかけるように言っているんだよ」と返事。私も土壇場になって、「私は、痛くてもいいの。痛みを感じたいのよ!麻酔は打たないで!なんだったら、担当医と話させて!」私の最後の抵抗である。麻酔医師が担当医に電話し、本当に麻酔は要らないのかと私に確かめるので、「いらないわ」と強調し、彼は去って行った。

 ドミニカでは、無痛分娩がもしかしたら主流なのかもしれない。痛みを感じたいの!と叫ぶ私に、きっと周囲の人は「この人、おかしいんじゃない?」と思ったことだろう。でも、人工的な措置は一切使わず、全て自然に任せるのが私のバースプラン。それを分かってくれるドミニカ人の医師はやはり少ないのか。自然分娩=経膣分娩(促進剤の使用や無痛分娩も含む)であると考えていた医師と、私の考えとの間に大きなギャップがあったことは、この時点で分かった。

 あまりムカムカしても良くないと思い、できる限り平静を保とうと、ベッドで点滴を受けながら友人とスマートフォンでチャットをし、気分を紛らわしていた。1時間くらいだろうか。比較的軽い陣痛を感じ始めた。その時既に3分間隔。「このくらいの痛みはまだまだ大丈夫よ」なんて、言い合っていた。

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