盆踊り大会と日系人

公開日 : 2012年10月15日
最終更新 :
筆者 : monalisita

あまりホットな話題ではないですが、先月9月15日に、首都サントドミンゴで日系人協会主催による盆踊り大会が開かれました。この盆踊り大会、毎年恒例の行事になっていて、私もかれこれ4,5回参加しています。年に一度、多くの人がゆかたを着て、和太鼓の音に合わせて踊るのは、まさに日本の盆踊りと同じ。やきそばやおにぎり弁当、焼き鳥などの屋台のほか、小物や輪投げゲームなどもあって、楽しく過ごせます。ただ、食べ物は販売開始と同時にさっさと売切れてしまうので、遅く来た人はちょっとつまらないかも。「踊り方が分からなーい」と言う人のために、この日のために特訓を受けた日系人が輪の中心になって踊り方を示してくれるので、初心者でも踊りを忘れた人でも、全然OK! ドミニカ人も踊ります。ただ、やっぱりドミニカ人は、メレンゲやアップテンポの音楽の方が、わいわい盛り上がるんだなぁ。

踊って踊って!

これらの屋台や出店は、日系人グループのほか、在ドミ共日本大使館や補習授業校などが協力・参加しています。「ドミニカに日系人なんて、いるの?」実はいるんです。ふらっと立ち寄ったドミニカにたまたま居住んでしまった私や、私の息子たちも日系人と呼ばれる扱いになってしまうのでしょうが、それとは別に、かなり昔に農業普及のために来ている日本人の集団がいるのです。

あまり知られていないけれども、ドミニカ共和国は、中南米における日本人の移住先の一つ。第2次世界大戦後の失業者問題を解決するため、1956年から59年にかけて、政府が移住を推進したもの。カリブにおける農業発展を夢見て、総勢249家族が日本から船で渡ってきました。その後、いろんな問題があって、そのうちの8割以上はドミニカから離れましたが、残った数十家族の日本人と、その2世、3世の人たちは、まだ日本人の血を引き継いでドミニカに住んでいます。

この盆踊り大会は、故郷を想う日系人が異国の地でも日本の文化を継承したいということで、始まりました。ただ、世代交代や混血が進むにつれて、盆踊りの本来の意味が風化し、出店に重点を置きすぎて形骸化されてきたのも事実。それを軌道修正するために、今年は踊りを主体とした色合いに。いつもは端で見ている私も、今年は息子と一緒に踊りましたよ。「掘って、掘って、また掘って...」の炭坑節をドミニカで踊れるなんて。。。私にとっても、故郷日本を思い出す良いひとときが過ごせました。

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