初乗り!メトロ第2号線

公開日 : 2012年12月31日
最終更新 :
筆者 : monalisita

年末に首都サント・ドミンゴに2本目のメトロ(地下鉄)が一部開通し、首都内の公共交通の便がさらに改善された。1本目は、Maximo Gomez通りに沿って南北に走るラインで、4年の歳月をかけ、2009年1月に開通した。そして、J.F.Kennedy通りに沿って東西に走る2本目のラインも今回開通した。と言っても、ラインの一部が開通したに過ぎないが、クリスマスから正月にかけての期間は無料サービスが提供されていたので、年末に早速子供と一緒に乗車してみた。

今回の乗車駅は、ライン1の南側の始発駅Centro de Los Heroes駅。La Feriaと呼ばれる地区で、市役所などの官公庁が集まっている場所。このメトロは、ドミニカにしては信じられないほど最新の技術や細心の考慮がなされており、エスカレーターだけでなく、エレベータも完備されているため、車いす利用者やベビーカー利用者も問題なく乗車できる。もちろん、車内にも車いす専用の場所が設けてある。どちらのラインもできたばかりなので、ホームも電車もとてもきれい。乗降には、ドアにある緑色のボタンを押す必要があるので、そこだけは注意。ドアの前でじっと待っていてもそのボタンを押さないと、ドアが開きません!(写真参照)。ライン1は無料区間ではないので、運賃を払ったが、距離に関係なく1乗車でたったの20ペソ(約50米セント)。これはお得だけど、採算があうのかしらと要らぬ心配も。

metro front.jpg

この駅からライン2が走るJ.F. Kennedy通りまで北上し、Centro Olímpico Juan Pablo Duarte駅で乗換え。新しくできたライン2はライン1と何が違うのかなとちょっと期待していたが、特に何の違いも発見できず。無料期間だから乗車客がたくさんいるだろうとの予想を裏腹に、ホームも車内もかなり閑散としており、余裕で座れる状態。5歳の息子が運転席を見たくて、前に立っていたら、車内を巡回している警備員(警察官みたい?)が、「座りなさい!」と我々に忠告。「ちゃんと、手すりにつかまっているから大丈夫です」と応対したら、何とか許してもらえたけど、ちょっと厳しいわね。駅の間隔も短いし、そんなに揺れることもないのに。

ライン2に乗ったはいいが、さてどこへ行こう?今回は、乗ることが目的で特別な計画をしておらず、終点まで行って帰ってくるだけでもいいやと思っていたのだが、息子がIKEAに行きたいということなので、IKEAのあるPedro Mir駅で降りることに。乗客にとって分かりにくいのが、駅の名前。通りの名前や地域名を駅名にしてくれれば分かりやすいのに、歴史上の偉大な人物名だったりするから、注意深くアナウンスを聞いているか、車内の路線図をしょっちゅう見たりしていないと、どこで乗り降りしていいのか、さっぱりわからない。

また、メトロ自身はバリアフリーで全ての人に使いやすい配慮がなされており、まるで日本のメトロかあるいはそれ以上のサービスかと思わせるが、一歩駅から出ると、これがまた大変。降りた駅は、交通量の激しい交差点。対角にIKEAが位置するだけでなく、最近オープンしたばかりのショッピングモール(Agora)も反対側に位置している。大変なのは、横断歩道がないため、横断がとても危険であること。車いすやベビーカーでメトロに乗れても、降車後の移動がほとんど不可能と思わせるほど(写真参照)。もちろん、これらの整備はこれから実施されるものと予想しているものの、まだまだ車優先社会であることは間違いない。これから、メトロ利用者が増えて、車利用者が減り、渋滞が軽減されることが期待されているが、果たして計画通りにいくのかやや疑問。

ikea2.jpg

ここで結構感心するのが、乗客の態度。子連れ客を見るや否や、すぐに席を譲ってくれる。優しいドミニカ人ねと思う半面、乗降時は降りる人を待たずに乗る人が殺到したり。。。日本のような乗降マナーが定着するには、もう少し時間がかかりそうかな。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。