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ドミニカ共和国/サント・ドミンゴ特派員ブログ monalisita

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2013年1月21日

ハイチの国境越えの難しさ


ハイチの国境越えの難しさ

先日、主人の大学の同窓会がハイチのポルトープランスで開催されるということで、せっかくだから、家族全員で行こうかということとなり、最近オープンしたばかりで、ハイチ初と言われる5つ星ホテル「Royal Oasis 」に宿泊を予約し、準備を進めていた。


予定としては、朝7時にサントドミンゴを出発し、お昼頃に国境を超え、ハイチのポルトープランスには午後2時までに着く感じで計画。交通手段は、自家用車による陸路での国境越えを考えていた。主人は頻繁にこのルートで国境を越えているので、まぁ今回も問題ないだろうと、特に心配していなかった。


予定通り6時起床。自分の用意をしてから子供たちの準備開始。何とか、7時までに準備完了。自家用車での旅なので、電車や飛行機の旅と違ってそれほど時間の縛りはないけれども、朝の渋滞に巻き込まれないように、早朝に出発。ドライブの途中で必要となる食料、飲み物を十分積んで、Let's go!


ドミニカ共和国側の国境に位置するJimani(ヒマニ)市まではとてもスムーズで、サントドミンゴから280kmの道のりを4時間あまりで運転。「もしかしたら、お昼前までに国境を渡れるかもしれないね」と家族との会話を楽しみながら、国境へつながるの道へ。以前に何度かブログでもお知らせしているが、国境につながる道は、カリブ海諸国で最も大きいエンリキージョ湖岸を通る。問題は、この湖の水位が年々上昇しているため、道が徐々に狭くなり、雨が降っていないにもかかわらず、道路が冠水している部分さえ見られるくらい。そんなところを、バイクタクシーがお客さんを乗せて行き来するのだから、たくましいと感じざるを得ない。


国境ゲートに近づくと、マーケットでごった返す人々が見え始めた。このマーケットは毎週2回開催され、今日はその開催日の月曜日。ドミニカ産の食料や生活品等を買い付けに、多くの人がハイチからやってくる。商品は道路の両側に、所狭しと置かれている。全く整備はされておらず、今にでも崩れそうな簡易売り場を各自設置。一方、お客はというと、毎日の食料を調達に来る個人もいるし、まとめ買いが目的で来る小売店関係者等もいる。国境付近の住民だけでなく、ハイチの全土から各地からこのマーケットにやってくる。(ちなみに、北部の国境にもここよりも大規模なマーケットがある)


荷物を頭に乗せて歩く人もいれば、リアカーで商品を運ぶ人、バイクで運ぶ人、そして買い物客を乗せるピックアップやバイクタクシーも通る。さらに、トラックへの荷物の搬入も行われる。これらが何のルールもなく、すべて同じ道路上で行われる。そんなところを、マーケットには用事がなく、ただ国境を超えたいだけの私たちも通らなければならない。

  


渋滞になるのは容易に想像できる。何とかドミニカ側のゲートを通り過ぎたものの、その後も渋滞は続き、前に進めないこと数十分。なぜ、動かないのかと通り過ぎる警察官に聞くと、どうやらハイチ側の国境ゲートが閉まっているとか。そんな重要な情報を、なぜドミニカの国境前で公表しないのかと、怒りレベルが1ポイント上昇。何故閉まっているのか、いつ開くのかは誰に聞いてもわからない。バイクや人は通過できるようだが、車用のゲートが閉まっているらしい。1時間待った挙句、諦めてJimaniに戻ることに。


戻ると決めたものの、これが容易ではない。人とバイクとトラックとそしてマーケットの商品が狭い道路を塞ぎ、前後に車が連なっている状況で、どうやってUターンするのか。両方のサイドミラーをたたんだり、商品の陳列を少しずらしてもらったりとするものの、バックできる状況ではない。車が動くのも気にせずに、人々は隙間をぬって進むから、思うように車を動かせない。しかも、前後の車が気を利かせて動かしてくれる気配はない。

自分たちが降りて前後の車を誘導をするのは危険すぎる。少しチップを払って警察官に頼むと、「心配しないで、直ぐに戻れるようにしてあげるから」と優しい言葉をかけてくれるものの、途中でどこかに消えてしまったり- -;)。怒りレベルがまた上昇。炎天下なので、エアコンをずっとかけていたが、オーバーヒートしてきたのでエアコンも消さざるを得ない状況に。かと言って、ガソリンの節約のために、エンジンを切っちゃえばというと、それも危険だから駄目だと。辛いのが子供たち。5歳の長男は汗をかきつつも、まだ我慢してくれたが、1歳の子は暑さと疲れで泣きじゃくる。私はと言えば、怒りに加え、疲労度も上昇。


たった50m程度の道のりを戻るのに費やした時間、2時間以上。楽しみにしていた同窓会もホテルも残念ながらキャンセル。上昇した怒りレベルは、疲労と落胆に変わった。でも、せっかくここまで来たのだから、もう一日待ってみようかと、Jimaniで一泊し、翌日再度チャレンジしたが、翌朝もゲートは閉鎖されたままという情報。国境手前からは、ハイチ側の道に多くの車が列を作って待機している様子も見えた。


今日もダメだと諦めて、サントドミンゴへ帰宅。何故ゲートが閉まっているのかと聞くと、どうやらハイチの税関職員がドミニカからの輸送品を盗んだとかで、それに怒ったハイチ人が暴動を起こし、収拾がつかなくなりゲートを閉ざした模様。両国間の問題かと思っていたら、ハイチ国内の問題なのね。途上国から抜け出せないのは、こんなのがしょっちゅうあるからなんですよね。ハイチの発展に必要なのは、まずは人の育成とグッドガバナンス。つくづくそう感じる旅でした。

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カテゴリー 交通・鉄道・航空
2013年1月21日
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