まいど、サンパ食堂でーす!(1)――『熱犬完全版?』
多民族国家ブラジルは、各大陸から持ち込まれた食文化で賑わうグルメ王国。
お洒落なフレンチ、ボリューム満点のイタリアン、職人芸が決め手のジャパニーズといろいろですが、ここは趣向を変えて街に繰り出してみました。
レストランでは体験できないSampa(サンパ=サンパウロの愛称)の極上グルメを、『サンパ食堂』と銘打ってご紹介します!
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さてさて、『サンパ食堂』第一弾はこちら(写真)。
ポルトガル語で『Cachorro Quante Completo』、日本語に直訳すると『熱犬完全版』、意訳して、『ホットドッグ・フル装備』・・・・・・。
日本のホットドッグは、パンにウインナー程度ですよね。
ソースもケチャップとマスタード、マヨネーズぐらいだし、野菜を挟むとしても、レタスを1枚入れれば、それでもう十分です。
一方、ブラジルのホットドッグは、縦に切ったパンにウインナー、コーン、グリーンピース、ピクルス、鶏肉、マヨネーズ、マスタード、トマトソースを挟み、ポテトピューレをどっしりとのせます。
そこへさらに、バタタ・パーリャ(細かい短冊状のポテトフライ)、ファロッファ(タロイモの粉)を重ね、仕上げにチェダーとCatupiry(カトゥピリ=クリームチーズの一種)、粉チーズが色を添えます。
写真で見て分かるように、ほとんど、ホットドッグの原型は留めていません(笑)。
それに、こんなに大きいと、普通のホットドッグのように直接かぶりつくことも不可能です。
そこで、どうするかというと、私たちは発泡スチロールのトレイにのったホットドッグを、何と、スプーンを使って食べるのです。
ブラジルのホットドッグは、これまでのホットドッグに対する概念を完璧に打ち砕いてくれます。
私の行きつけのホットドッグ屋台は、Alto de Pinheiros(アウト・デ・ピニェイロス)区の公園、Parque Villa Lobos(パルケ・ヴィラ・ロボス)横にあります。
24時間オープンで、いつ行っても賑わいは絶えません。
『ホットドッグ・フル装備』は4レアル(約230円)。
大食漢の私でさえ、全部食べ切るのは難しいほど、本当に大きいのです。
ちなみに私の主人など、15年前からこちらのホットドッグのファンで、「独身時代、飲んだ後は必ず、ここで食べていた」といいます。
当時はトレイがなく、食べている間に、ホットドッグの半分近くが地面に落ちていたそうです。
それにしても、飲んだ後にホットドッグだなんて、まるで、赤ちょうちんで引っ掛けた後に食べる「屋台ラーメン」みたいですね。
そのほか、ホットドッグで有名なところとしては、サンパウロの隣り街、Osasco(オザスコ)市のRua Antonio Agu(アントニオ・アグ)という道があります。
4ブロック590メートルの間に約35のホットドッグの屋台がずらり。
ここは行政が管理をしていて、身体障害者や高齢者、無職の人に優先的に出店認可を与えているそうです。
たかがホットドッグ、されどホットドッグ、こんなところで社会貢献しているんですね。
なんて、いろいろ考えていたら、ホットドッグ、食べたくなってきたなぁ〜。
インフォメーション:
Dogão Villa Lobos
住所:Praça Apecatu(Parque Villa Lobos横)
メニュー:『Cachorro Quente Completo』(4レアル)ほか
[参考資料]
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