RUA 25 DE MARÇO(ヴィンチシンコ)――怒涛の卸問屋街
平日の朝9時過ぎ、地下鉄São Bento(サン・ベント)駅からLadeira Porto Geral(ラデイラ・ポルト・ジェラウ)という坂を、車道にはみ出してまで雪崩のごとく降りてくる人たち(写真上)。
彼らが向かうのは、RUA 25 DE MARÇO(ヴィンテ・エ・シンコ・デ・マルソ)、通称、「ヴィンチシンコ」という卸問屋街です。
「ヴィンチシンコ」は19世紀後半、オスマン=トルコの支配に不満を抱いたレバノンやシリアなど中東アラブ諸国からの移民が始めたとされ、新来の同胞移民が遠方地域へ行商するための拠点として機能していたと言われています。
その卸問屋街としての規模は瞬く間に拡大し、1893年は6店舗だったのが8年後には500店舗に膨れ上がりました。
その後、1970年代のヒッピーブームで多くの手造りアクセサリーの店が出現、現在は中国、韓国の雑貨商人も参入しています。
2.5キロにわたる同通りの沿道には露天商も軒を連ね、海賊版のCDやDVDを販売するなど、ちょっと怪しい雰囲気も漂う一大商業激戦区としても有名です(写真下)。
そんな「ヴィンチシンコ」の魅力はとにかく何でも揃うことです。
オモチャ、布、紙コップ、靴、洋服、タオル、陶器、カバン、サッカーグッズ、携帯ストラップ、財布、お菓子、下着、革製品・・・・・・と、ないものはありません。
また、卸売りの特徴を活かして、大量に商品を購入する人には大胆な割引がついてきます。
多い時は100万人の買い物客で賑わう「ヴィンチシンコ」。
商業都市サンパウロのたくましい息遣いが聞こえてきそうですね。
[注意事項]
1.「ヴィンチシンコ」へは地下鉄São Bento(サン・ベント)駅下車、ラデイラ・ポルト・ジェラウ方面出口、徒歩1分
2.引ったくりが多いので観光の際は手荷物を最小限に、派手な服装は控えめに
3.通常営業時間:月〜金=8:00〜18:00、土=8:00〜14:00
[参考資料]
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