2008年サンパウロ・カーニバル体験記(中)

公開日 : 2008年02月12日
最終更新 :

「せっかくブラジルにいるのだから、一生に一度ぐらい、カーニバルに出てみたい!」

サンバも踊れない私のカーニバル当日の体験記を3回にわたって紹介します。

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興奮と熱気に包まれた『Unidos de Vila Maria』の本拠地で私は、自分が所属する「Ala」の仲間を見つけました。

「Ala」とは踊りのグループのことで、大学の「Ala」やサッカーファンの「Ala」、また、サンバ好きのファミリーが作る「Ala」などいろいろ。

今年、『Vila Maria』には25の「Ala」がありましたが、私は縁あって、そのなかの「Ala Lupa & Torame」というグループに入ることになりました。

「Lupa」は『Vila Maria』の地元の会計事務所、「Torame」は鉄線を扱う会社で、この「Ala」は職場仲間を中心に約200人で構成。

衣装のテーマが「茶道」となっていて、よく見ると、頭の上にお茶碗が・・・・・・(写真上)。

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みんなで衣装のつけ方を確認したり、他の「Ala」の衣装の写真を撮ったりしているうちに、コーディネーターから私たちは呼ばれました。

これから「Ala」ごとにバスに乗り、カーニバル会場に向かうというのです。

バスは市内を走るごく普通の路線バスを100台貸し切ったとのこと。

私たちのバスは日本人とブラジル人がジェスチャーでおしゃべりしたり、ウイスキーをラッパ飲みする人がいたり、みんなで今年のEnredo(テーマ歌詞)を大合唱したりと早くも宴会状態でした(写真中)。

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実は、私はカーニバル出場を決めるまで、サンバを踊る人は陽気で楽しくて大らかで何でもアリの人ばかりだと思っていました。

でも、それは違います。

入ってから知ったのですが、『Vila Maria』はとても厳しいサンバチームとして有名。

本番前にも、何度かEnsaio Técnicoというリハーサルに参加しましたが、とにかく、

「笑え!! 列を乱すな!!! 写真を撮るな!!!!」

とコーディネーターの人たちに怒鳴られっぱなし。

本当は当日も、遠い本拠地まで行かずに、直接サンバ会場に行ってチームと落ち合いたかったのですが、コーディネーターに、

「絶対に本拠地まで来てグループごとにバスに乗らないといけない。和を乱すことは許されない!」

とガツンと言われたのです。

私はしぶしぶとコーディネーターの言いなりになりました。

でも、実際にみんなと一緒にバスに乗ってみて、初めて、他のメンバーとの一体感が生まれるのだと分かりました。

バスの中で一際ノリノリだったTio Boi、日本語に訳すと「牛おじさん」、さらに、日本人出場者からは「ジロー・サカガミ」と呼ばれていた男性(写真下)は、

「私の21歳の娘も山車に乗って踊るんだよ」

と弾ける笑顔で語っていました。

(つづく)

[参考資料]

リオデジャネイロ・カーニバルの結果

1. Beija-Flor (399.3)

2. Salgueiro (398.0)

3. Grande Rio* (396.9)

4. Portela (396.5)

5. Unidos da Tijuca (396.5)

6. Imperatriz (396)

7. Viradouro (395.1)

8. Mocidade (394.6)

9. Vila Isabel (393.9)

10. Mangueira (388.2)

11. Porto da Pedra (388.2)

12. São Clemente** (387.5)

* 8台目の山車が分裂したため、0.1ポイント減。サンバ連合が同山車を「2台の山車」としたため。規定では「山車8台まで」となっているが、今回、Grande Rioは山車を計9台出場させ、違反行為とみなされた。

** メンバーの一人(女性)が裸体で出場したため0.5ポイント減。サンバ連合より、Tapa-Sexo(陰部を隠すシール)を使用しなかったと判定を下された。

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