ブラジルの養子縁組ーー独身養父に初の有給育児休暇

公開日 : 2008年07月02日
最終更新 :
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ブラジルで暮らしていて驚くのは、子ども好きのブラジル人の多いこと。

小さな子どもを連れて歩いていると、あっちでヨシヨシ、こっちでヨシヨシ、見ず知らずの人から風船やキャンディをもらったり、レストランでは大人が食事中に店員が子どもと遊んでくれたり。

ブラジルは、日本では考えられないぐらいの子ども天国・・・・・・

ですが、同国政府の昨年の発表によると、8万人の子どもたちが児童養護施設に住み、そのうちの7万人は親自らが置き去りにしたとのこと。

理由は経済的なものから家庭内暴力まで様ざま。

恵まれない子どもたちを支援しようと、ブラジル判事協会が養子縁組キャンペーンを展開、今年4月末にはブラジル司法評議会が『Cadastro Nacional de Adoção=CNA(全国養子縁組登録システム)』を発表、全国6000ヶ所の児童養護施設と養親希望者のネットワークを構築しました。

養親、養子にとって最良の縁組が模索されているブラジル。

お堅い当局も少しずつ変化しています。

フォーリャ・デ・サンパウロ紙によると、サンパウロ州カンピーナス市でこのほど、ひとり親、しかも、養父に対して、3ヶ月の有給育児休暇が支給されました。

対象者は、独身で42歳になる労働地方裁判所職員のジルベルトさん。

養子縁組の待機リストに登録して2年後、産院に置き去りにされた女の子を生後4ヶ月で養子に迎えました。

ブラジルでは労働法により、子どもが生まれたら母親に対し120日間の有給育児休暇が支給されますが、養子縁組の場合、養母に対してのみ有給育児休暇がありました。

ですが、今回、独身養父に対して初めての支給!

ジルベルトさんは労働裁判で、反対4票に対し賛成15票で有給育児休暇を獲得したそうです。

新聞のインタビューでジルベルトさんは、

「とても嬉しい。同じように養子を迎えたい独身養父が、独身養母と同じ権利を持つことができるという前例となった」

と大喜びです。

ちなみにブラジルで最も有利な養親のプロフィールは、

「25〜29歳の既婚女性で750〜2000レアルの月収がある」

また、養親の60%以上が希望する人気の養子のプロフィールは、

「0〜6ヶ月の新生児で白人の女の子」

だそうです。

(イメージ写真は子ども好きの友人夫婦と愛息子くん。記事の内容と関係ありません)

[参考サイト]

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