ブラジルの養子縁組ーー独身養父に初の有給育児休暇
ブラジルで暮らしていて驚くのは、子ども好きのブラジル人の多いこと。
小さな子どもを連れて歩いていると、あっちでヨシヨシ、こっちでヨシヨシ、見ず知らずの人から風船やキャンディをもらったり、レストランでは大人が食事中に店員が子どもと遊んでくれたり。
ブラジルは、日本では考えられないぐらいの子ども天国・・・・・・
ですが、同国政府の昨年の発表によると、8万人の子どもたちが児童養護施設に住み、そのうちの7万人は親自らが置き去りにしたとのこと。
理由は経済的なものから家庭内暴力まで様ざま。
恵まれない子どもたちを支援しようと、ブラジル判事協会が養子縁組キャンペーンを展開、今年4月末にはブラジル司法評議会が『Cadastro Nacional de Adoção=CNA(全国養子縁組登録システム)』を発表、全国6000ヶ所の児童養護施設と養親希望者のネットワークを構築しました。
養親、養子にとって最良の縁組が模索されているブラジル。
お堅い当局も少しずつ変化しています。
フォーリャ・デ・サンパウロ紙によると、サンパウロ州カンピーナス市でこのほど、ひとり親、しかも、養父に対して、3ヶ月の有給育児休暇が支給されました。
対象者は、独身で42歳になる労働地方裁判所職員のジルベルトさん。
養子縁組の待機リストに登録して2年後、産院に置き去りにされた女の子を生後4ヶ月で養子に迎えました。
ブラジルでは労働法により、子どもが生まれたら母親に対し120日間の有給育児休暇が支給されますが、養子縁組の場合、養母に対してのみ有給育児休暇がありました。
ですが、今回、独身養父に対して初めての支給!
ジルベルトさんは労働裁判で、反対4票に対し賛成15票で有給育児休暇を獲得したそうです。
新聞のインタビューでジルベルトさんは、
「とても嬉しい。同じように養子を迎えたい独身養父が、独身養母と同じ権利を持つことができるという前例となった」
と大喜びです。
ちなみにブラジルで最も有利な養親のプロフィールは、
「25〜29歳の既婚女性で750〜2000レアルの月収がある」
また、養親の60%以上が希望する人気の養子のプロフィールは、
「0〜6ヶ月の新生児で白人の女の子」
だそうです。
(イメージ写真は子ども好きの友人夫婦と愛息子くん。記事の内容と関係ありません)
[参考サイト]
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。