ブラジルでのマイケル・ジャクソンの訃報

公開日 : 2009年06月30日
最終更新 :
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6月25日に急死した米国アーティスト、“キング・オブ・ポップ”のマイケル・ジャクソン。

ブラジルでも多くのファンが深い悲しみに包まれたのは言うまでもありません。

私もかつて、洋楽に興味を持ち始めた時に「スリラー」のビデオクリップを見て驚愕し、歌詞を覚えて歌ったり、クラスメートと物真似して踊ったりした記憶があります。

そのマイケル・ジャクソンですが、ブラジルではこんな報道がありました。

2009年6月26日付のオンライン新聞『O GLOBO』によると、マイケル・ジャクソンが1993年にブラジル・サンパウロに来た際、スタッフが乗ったバンが訪問先のオモチャ工場に詰め掛けたファンのうち、マルシオ・アルベルト・デ・パウラさん(31歳)と妹のレナタ・エライネ・デ・パウラさん(30歳)の2人を轢いてしまいました。

マイケル・ジャクソンは入院中のマルシオさんを見舞い、その姿が報道されるなど、一時は美談として片付けられましたが、パウラ一家は翌年、マイケル・ジャクソンに対し、身体的・精神的にダメージを被ったとして賠償訴訟を起こしました。

裁判の決着は16年後経った今でも、ついていません。

記事によると、マルシオさんとレナタさんの父親、ジョアン・アルベルト・デ・パウラさんは当時、子どもたちの入院治療費と訴訟費用のため、電話、車、家までも売ったそうです。マイケル・ジャクソンはその時、500米ドルをパウラ一家に払ったとのこと。

「キング・オブ・ポップの死は非常に残念だ」としながらも、「多くの人がミリオン級の賠償金を受け取ったと思っているが、実際、僕たちはこの事故で何の得もしていない」とマルシオさん。「家族が僕と妹の医療費の支払で経済的な困難に陥っていたのに、周囲は『わざと車の前に身を投げ出して事故を起こしただろう』と陰口を叩いているようだった」といいます。

マルシオさんはホテルなどで待ち伏せするような熱狂的ファンというわけではなく、たまたま、自宅の近所のオモチャ工場を訪れた世界のスーパースターを見物しようと出かけただけ。

当時15歳だったごく普通の少年とその妹、さらに家族の生活をガラリと変えたとんでもない災難でした。

(写真:サンパウロ市内のフリーペーパーに掲載されたマイケル・ジャクソンの最後のステージの模様)

[参考サイト]

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