戦前の日系移民がつくった日本庭園*窪田ガーデン

公開日 : 2013年11月07日
最終更新 :
筆者 : Eko

少し前になりますが、午後に晴れ間がのぞいたある日、秋の気配を求めて窪田ガーデンに行ってきました。

シアトル市の南端、ボーイングの航空博物館の近く、レニア・ビーチという地区にある、市が所有する日本庭園です。

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高知から移民した窪田フジタロウさんという人が独学で造園を勉強して成功し、1927年に今の土地を買い取って自宅の庭/造園業の展示場/樹木の育成場として造園を始めたそうです。

事業が拡大するにつれ少しずつ土地を買い足して行って現在の規模になりましたが、第二次大戦中の日系人強制収容により窪田ファミリーも移転を余儀なくされ、4年ほども放置されました。

でも戦後またもどって来て跡継ぎの息子さん達とともに、1973年に94歳で亡くなるまでずっと手を入れ続けていたそうです。

その後、ベッドタウンとしての立地条件がいいために潰されて宅地造成にという話もありましたが、庭園を愛する人々が市に働きかけ、1980年代に市の史跡の指定を受けた後、緑化計画の一貫として市が窪田家から庭園とその周辺の土地全てを買い取って管理するようになって今に至ります。

上の写真は入り口の角に立っていて道標のような雰囲気を醸し出している岩。

そこを曲がると、静寂な別世界が広がっています。

庭園の入り口の門はシアトル出身の彫刻家ジェラルド・ツタカワ氏の作品です。

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青空に映えて、鮮やかな紅葉。

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そして、あまり気温が下がらない夜が続いていたせいか、なぜか咲いていたツツジ。

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ツツジの仲間は小春日和ですぐ勘違いして咲くそうですが、モミジと並んでいるとシュールですね・・・

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綺麗に色付いているガクアジサイ。

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こちらはモミジではないけれど、引き込まれそうに綺麗な紅色ですが、あれ?

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端っこに並んで、またもや咲いていたツツジファミリーのシャクナゲ。

ワシントンの州花です。

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生け垣の根元にひっそり刻まれていた石には1930年と書いてあります。

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その側に切れ込んだ入り口へ誘う飛び石をつたって、

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中に入ると、

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1927年から造園を始めて最初に完成された、オリジナルの庭園でした。

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迷路のように順路が入り組み、思いのほか高低差のある公園の、たぶんここが一番高いところからの眺め。

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あちこちに滝もしつらえられています。

もともと沼地だったところで自然の小川が流れ込んでいたのだそうで、今も水源保護に役立っているそうです。

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回遊式庭園の一番最後、門に近いあたりにあった石庭。

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最初にも書きましたが、ここは市の管理する普通の公園なので入園料はありません。

夜明けから日の入りまで、自由に行き来が出来ます。

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入り口前の掲示板そばには庭園の地図が置いてありました。

そして、その横には犬のお散歩袋が(^^;

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なるほど、こんな庭園でも扱いとしては普通の市の公園なので、犬の散歩に来る人も多いんですね。

歩いている間にもたくさんのワンコに出会いました。

ボーイングの工場群も近い町なかなのに別世界みたいな感じで、なんて贅沢。

今度うちの犬も連れて来てやろうと思います。

Kubota Garden

9817 55th Avenue S,

Seattle, WA 98178

PH: (206) 684-4584

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