アイバースのクラムチャウダー
11月のお題の1つに頂いた「スープ」。
定番ですが、やはりシアトルというとアイバースのクラムチャウダーが一番に思い浮かびます。
先日まで日本から遊びに来ていた家族、シアトルは3回目なのに何故か外していて未体験だというので、初めての人にお勧めの、丸いサワードウ・ブレッド入りのを食べてもらいに連れて行きました。
一般にクラムチャウダーにはクリームベースのニュー・イングランド風とトマトベースのマンハッタン風があり、アイバースのはニュー・イングランド風ということになりますが、メニューにある正式名は「ホワイト・クラムチャウダー」です。
実は灯台下暗しというか、私自身このクラムチャウダーがそれほど凄いとは思っていませんでした。
初めてシアトルに来たのが真冬で、ウォーターフロントで寒風に吹きさらされながら食べたのは感動的に美味しかったけれど、もともとシーフード系スープが大好きだからだな〜ぐらいの感覚でした。
クラムチャウダー、西海岸の港町なら大概あるし「まあ長年地元でやってる名物だし」ぐらいの気持ちで。
ところがこの夏、カリフォルニア州はサンフランシスコの南にある観光地モントレーに行く機会があり、そこのフィッシャーマンズ・ワーフに立ち寄りました。
サンフランシスコの有名なのもいいですが、こぢんまりしたモントレーのワーフも大好きです。
ちょうどお昼時でしたが、素敵なカフェでブランチをして来たのでお腹はいっぱい。
でも呼び込みを聞いているうちに「ここでシーフードを食べずに帰ったら後悔する」という気持ちにさせられてしまい、入ったのが、モントレーでシーフードなら1番と言われているオールド・フィッシャーマンズ・グロットでした。
食べたかったのは、クラムチャウダー。
でも他のものも試したかったので、カップスープと半分ツナサンドのセットを頼みました。
毎年のようにモントレーのベスト・クラムチャウダーに選ばれている名物だそうで、とても美味しかったです。
ところが、何かが物足りない。
何なのか考えあぐねていましたが、帰り道にワシントン州に入ったところで寄った小さなレストランでアイバースのクラムチャウダーを出していて、それを食べた時に分かりました。
クラムチャウダーを作る時、コクと旨味を出すために隠し味にベーコンを使いますが、アイバースのはベーコンがかなり主張しているんです。
モントレーのはそれが上品に包み込まれている感じでした。
きっともう私の味覚がアイバースのものに慣れているので、物足りなく感じたのでしょうね。
ただ決してクドいわけではなくて、初体験だった家族も美味しい美味しいと完食。
少し酸味のあるサワードウに、とてもよく合う味だと思います。
この夏はもう1つ、アイバースの人気を思い知る事に遭遇しました。
8月初めにハワイに行きましたが、セキュリティを無事通り、搭乗時間待ちでセントラル・ターミナルのフードコートにいた時。
コンコースの真ん中でポーズして写真を撮っている人達が目につきました。
それも、けっこう何グループも。
何と一緒に撮っているんだろう・・・と思ってよくよく見たら、背景にあったのがアイバースでした。
本当に??と思いましたけれど、セントラル・ターミナルは国内線・国際線の乗客みんなが利用するし、シアトル最後の記念に写真を撮っている、そのなかにアイバースも含まれているということなんでしょう。
ちょっとビックリしたけど、何だか嬉しいですね。
空港に着いた、さてシアトル最後の食事はアイバースで、という人達も多いそうです。
ちょっとしたモールのフードコートなら入っていますし、ベーコン風味がピシリと効いたコクのあるクラムチャウダー、ぜひ召し上がってみて下さい。
(11月お題"スープ")
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