満月に1年の健康を祈る‘デポルム’

公開日 : 1998年02月13日
最終更新 :

韓国に住んでいるとお正月を2回過ごすことになります。まず、日本と同じ1月1日、2日。韓国では「新正(シンジョン)」と呼ばれる国民の休日ですが、お正月らしさはあまり感じられません。そう…‘ただの年末年始の休暇’といった感じ。カレンダーは新しくなるのだから人々は「セへポッマーニパドゥセヨ!(新年にたくさんの福を)」と挨拶を交わします。でも心もからだも新年とはいかないようで、なんとなく形式的な社交辞令と言った方がいいくらいです。そのころみんなの頭は旧暦のお正月の計画でいっぱいなのです。ちなみに今年の旧正月は1月28日で、前後合わせて3日間は祝日でした。こちらの方は「旧正(クジョン)」と呼ばれ、その盛り上がり方からして違います。地方行きの電車やバスはふるさとに帰る人たちで満員になります。韓国の企業ではせめてもの社員サービスをと地方ごとに帰省バスを無料で走らせます。特に今年はIMF寒波のあおりで近年増えつつあった海外旅行が減って、田舎で質素にお正月を過ごす人が増えたとか。最近の経済危機対策に、この「2回のお正月休暇」がやり玉に挙げられたことがありました。世界の流れに合わせて旧暦で休むのはやめようと言うのです。新聞の投書欄にも「新しい年が始まっても2回のお正月休みで、1、2月は社員の働く気が起きない」と嘆く中小企業の社長さんの「正月統一論」が出たりしました。さてさてどうなることやら…個人的にはこののんきさが好きなので静かに現状維持を訴えながら事態を見守るつもり。

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‘デポルム’の日は各地で女性たちが輪になって踊る‘カンガンスゥレ’の祭が開かれる。満月の下、チマ(スカート)を広げリズミカルにまわる姿ははっとさせられるほど美しい。

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