果川マダン劇フェスティバル・Kwachon International Open Air Theatre Festival

公開日 : 1998年09月11日
最終更新 :

 ソウルから南西にバスで30分ほど離れたところに、果川(クァチョン)という街はあります。80年代、郊外の巨大ベットタウンと化したこの街も、今や総合庁舎などの移転に伴い、すっかり洗練された雰囲気になってきました。回りを山に囲まれていて、工場などがないため、暮らしやすさではナンバーワンを誇っています。都市の安定した中流階級が暮らす便利な街といえますが、個人的には高層マンションだらけで好きになれません。庶民にとっては相変わらず、高層マンション暮らしが夢なのです。 その果川(クァチョン)で初めての文化イベントが開かれ、話題を呼んでいます。政府総合庁舎前の広い芝生の敷地を使い、マダン劇フェスティバルが開かれているのです。マダンとは韓国語で広場、野外円形劇場のこと。ソウルの街の中にもすり鉢型の野外劇場がいくつかあり、伝統芸能の公演やライブコンサートなどに使われていて、韓国人にはなじみの空間です。会場の一部はコスモスが咲き乱れ、とても秋らしいいい風景です。 今回は全ての公演は無料で観覧できるという、太っ腹な企画。外国からも劇団やパフォーマー達が招待され、連日大小の公演を続けています。韓国の公演の中では、サムルノリ(打楽器パフォーマンス)などの伝統芸能や、今までタブーだった光州事件や済州島事件などがテーマの演劇が注目を集めています。 広い会場内には韓国で68年の歴史があるサーカス団の大きなテントが目立ちます。韓国のサーカスはどんなものかと、さっそく見に行ってきました。会場は薄暗く、お客さんは折りたたみのイスに座って見ます。出演者も大家族のようで、舞台の準備をしたり、照明をしたりと一人何役もこなします。一番年配の女性は、次々と古びた衣装を着替えながら、あらゆる曲芸をこなします。 しかしサーカスは2時間半も続き、手品から曲芸、綱渡りと、見せられる芸はみんな見せるといった感じ。ショーアップされたきらびやかさからは程遠いサーカスですが、会場のお客さんとおしゃべりしながらの手作りサーカスは、あたたかさ、もの悲しさを感じました。ここだけは8000ウォンの入場料が必要ですが、ぜひ。果川マダン劇フェスティバル・Kwachon International Open Air Theatre Festival案内日時: 9月12日〜20日、毎日午後14時〜22時場所: 地下鉄4号線政府果川庁舎駅下車、市民会館寄りの芝生公園問い合わせ: 02−507−6718〜9スケジュール案内ホームページ: http://www.madang.or.krおすすめ公演から: サーカス連日11、14、17、20時より/韓国伝統舞踊12、13日17時より/伝統打楽器パフォーマンス16〜18日18時より、19、20日15時より/パフォーマンス「4月の漢羅山」(済州島事件)19、20日18時より/伝統儀式再現12、13日12、14時より、16日14時より、17日13時より、20日14時より/ポーランドの竹馬前衛劇12〜15日21時半よりアメリカのパントマイム劇18〜20日20時より 

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コスモスの咲き乱れる中に、サーカスのテントが見える。

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