心も体もヘルシーになれる豆腐料理屋

公開日 : 1999年04月30日
最終更新 :

 豆腐という食文化を見ると、日韓両国がきわめて近い国だなと感じることがあります。豆腐をみそ汁に入れたり、鍋に入れたり、油揚げやおからを食べる国が他にあるでしょうか。おいしい豆腐が食べられる土地に暮らしていることが幸せに思います。 日本では最近おからをめぐって産業廃棄物云々と騒いでいるようですが、それではおからにあんまりだなと思います。日本ではおからを炒め煮にしておかずとして食べますが、こちら韓国ではさまざまな料理に変身します。特に私が好きなのはおからのチゲです。とても簡単なので、ここでちょっと紹介します。日本のおからを救う(?)ためにも、毎日の献立に加えてみてください。 おからチゲの作り方:まず、鍋に(あれば土鍋)おからの量より少し多めの水を入れ、沸騰させる。キムチ(酸っぱくなったのがいい)を小さく切ったもの、キムチの汁、桜エビの干したもの、好みで豚肉の細切りなどをいっしょにぐつぐつ煮たところで、おからを入れる。あまり水っぽくならないように水分をとばしながらシチュー状態を目指して煮る。ニンニクをつぶしたもの(すったものでも可)、塩こしょう、ごま油で味を調える。辛めにしたいときは、唐辛子の粉を加える。あつあつをご飯といっしょに。 ところで、韓国では街に豆腐屋がありません。豆腐を売りに来る人はいるし、コンビニでも豆腐は買えますが。それで出来立てあつあつの豆腐を食べに、豆腐料理屋に行きます。豆腐料理屋のメニューは大きく分けて三つ。一つ目は豆腐をそのまま薬味で食べさせるもの。二つ目はおからを使った料理。三つ目はスンドゥブ(純豆腐)と呼ばれる固まりかけの柔らかい豆腐を食べさせるもの。  特にスンドゥブ(純豆腐)はわたしの大好きな韓国料理の一つです。街の小さな食堂でもスンドゥブチゲというメニューがあり、これは絹ごしのゆるめの豆腐を辛い味の鍋料理にしたもので、これもおいしいです。が、豆腐料理屋のメニューはこれとは違って、もっと豆腐本来の味を楽しめるものです。スンドゥブを注文すると、たいていは大きな器にほかほかふわふわの白いスンドゥブと、いろいろなおかずとご飯がいっしょに出てきます。テーブルにある薬味を少し入れていただきますが、辛い味は全くありません。日本でもおぼろ豆腐というものがあるようですが、韓国のスンドゥブもにがりを入れた後、圧縮する前のゆるゆるふわふわ状態を味わうものです。  実はこのスンドゥブ、江原道東海岸の江陵(カンヌン)という街には、豆腐料理屋のあつまった村があります。雪岳山からわき出るおいしい水を使ったここが本場なのです。地方都市を旅させる方は是非足を運んでみてください。村の名は、「草堂豆腐(チョダントゥブ)マウル」です。  ソウルにもおいしい豆腐料理屋がありますので、下に紹介します。何人かで行くときにはいろいろ注文してみるとおもしろいと思います。値段もたいてい5000ウォンくらいなので、格安ヘルシー料理です。 ***おすすめの豆腐料理屋*** 「百年屋(ペンニョンオク)」 TEL02−523−2860地下鉄3号線南部ターミナル駅下車、徒歩10分。芸術の殿堂オペラホール向かい側。 「チリサン」 TEL02−723−4696地下鉄3号線安国駅下車、徒歩5分。鍾路警察署右脇の路地を入って左。 「ナムガ インヌン チプ」 TEL02−737−3888地下鉄5号線光化門駅下車、徒歩15分。西大門方面に向かって歩き、歩道橋二つすぎたところで、救世軍会館の路地を右に入り、道なりに右方面に入ったところ。

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百年屋のスンドゥブ(純豆腐)。この店ではわざわざ雪岳山から水を運んで来るというこだわりよう。お得なのはスンドゥブを頼むと、小さなおからのチゲまでついて出てくること。二つの味が楽しめます。

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