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韓国/ソウル特派員ブログ 旧特派員 田端 かや

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1999年5月15日

お釈迦様の誕生日を祝う蓮燈祭


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お釈迦様の誕生日を祝う蓮燈祭

 旧暦4月8日はお釈迦様の誕生日です。信仰心の篤い韓国ではクリスマスと釈迦生誕日が国民の祝日になっています。旧暦を重んじる国柄、今年は来る5月22日が釈迦生誕記念日となります。たまたま土曜日ということもあり、今年の行事は盛大に開かれそうです。
 今、ソウルの街を歩くと、街中が色とりどりの提灯で飾られた風景を楽しめます。特に夜は提灯に明かりがともされ、街中が盆踊りの舞台のようです。ソウル中心の光化門前から、市役所にいたる大通りに延々とつるされた提灯飾りは壮観です。数日前からは、市役所とプラザホテルにはさまれたロータリーに蓮の花をかたどった大きな飾りも登場し、夜にはライトアップされます。大都会で、冬の夜のクリスマスツリーを眺めるのもいいのもですが、初夏のさわやかな夜に蓮の花が咲く風景もまた風情があります。

 ところで、韓国の宗教人口は国民の約半数といわれており、宗教を持っているのは普通のことです。自己紹介をするとき、宗教は何かと尋ねられることもしばしばです。宗教人口は仏教信者とキリスト教信者とでちょうど二分されます。わたしの印象では、50歳くらいを境に年配の人には仏教徒が多く、若い人ほどキリスト教信者が多いように感じます。信仰心の篤い信者たちは日曜日は教会や寺に出かけ、何か悩み事や願い事があれば、自分の教会や寺に通いつめ、寄進するのが普通です。
 韓国の仏教は歴史の大波にさまよいつづけてきました。朝鮮時代は儒教を支持する国の方針で、寺という寺は山奥に追いやられた受難の時代でした。その後、日本の植民地支配によって再び仏教は息を吹き返しますが、日本の仏教が植民地政策の一環としての役割を担っていたこともあり、韓国仏教はさらに打撃を被りました。
 現在韓国仏教を代表する曹渓宗は、日本仏教脱却を目指して1962年にできた宗派です。妻帯を禁じ、教育など社会福祉の分野にも積極的に関わってきました。韓国の民主化をリードしたのも、学生と宗教人といわれています。政治にも発言権を持っていて、何か国家規模の問題が起こると必ず立場を表明します。日本の葬式仏教のイメージとはずいぶん違う印象を受けます。葬式は仏教式より儒教式で行われることが多いので、お坊さんはもっぱら信者たちの寄進によって活動をしています。
 曹渓宗総本山と呼ばれる曹渓寺(チョゲサ)はソウル中心にあります。最大の信者数を誇り、東国大学などの教育機関の運営もし、全国に1500の寺を持つ、この寺は内部の権力争いが毎年のようにニュースになるほどです。
 この寺のある通りは別名「仏教通り」とも呼ばれるほど、仏教関連の店が軒を連ねています。釈迦生誕記念日にはこの通りを中心にさまざまな行事が開かれます。5月 22日午前11時から始まる蓮燈祭(ヨンドゥンジェ)がそのハイライトです。仏教式の行列やサムルノリなどの伝統打楽器演奏を楽しめます。
 蓮燈祭(ヨンドゥンジェ)当日でなくても、提灯で飾られた寺の境内を見学し、寺の向かいにある別棟の茶屋で手作りの伝統茶を味わうのもいいでしょう。通りの店にはおみやげになりそうな小物も多く、ぶらぶら買い物を楽しむのもおすすめ。韓国のお坊さんはたいてい灰色の涼しそうな衣装に身を包んでします。この布は灰の汁で染められたもので、独特の染色技術によって現代まで伝えられています。微妙な灰色が美しく、洗えば洗うほど風合いが出てきます。最近はシャツやスカート、Tシャツやカバンも登場、一般の人も使えます。仏教布の専門店に足を運んでみるのもおもしろいでしょう。

***曹渓寺(チョゲサ)への行き方***
地下鉄1号線鍾閣駅または3号線安国駅下車、徒歩5分
仏教通りに入って行けばすぐ分かる。
寺は通りの中心裏手にある。

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曹渓寺(チョゲサ)のある仏教通り。
蓮燈祭(ヨンドゥンジェ)を前に、さまざまな提灯が売られている。

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カテゴリー イベント・行事・お祭り
1999年5月15日
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      ソウル特派員
      田端 かや
      1991年3月より韓国在住。大学卒業後、韓国へ語学留学。その後、韓国政府奨学生として梨花女子大学大学院女性学科で学ぶ。韓国人と結婚、一男一女を出産。現在は育児のかたわら、翻訳やライターの仕事をしている。子どもを育てる環境を求め、ソウル郊外へ引っ越し、共同育児運動に参加。現在はソウル在住。関心分野は韓国社会と女性、食文化。

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