お土産にこんなものいかがですか?

公開日 : 2000年07月15日
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 韓国からのお土産と言えば、キムチやのり、高麗人参茶といったものが代表的でしょうか。よく、韓国では何をお土産にしたらいいのかという質問を受けます。でも、そんなときわたしはまず、「日本人はお土産好きですが、韓国人はそれほどでもないようですよ」と言っておくことにしています。たとえば、親しい友達がバカンスで釜山や済州島に行って来ても、お土産はありません。韓国人からお土産をもらったのは本当に数えるほど。よっぽど長期の海外旅行くらいです。 だから、韓国ではお土産にできるものがあまりありません。というより、日本のあの徹底したお土産用の商品開発に比べたら、韓国はほとんど関心がないといってもいいでしょう。だから、日本人は韓国に来ると困ってしまうようです。会社でみんなに少しずつ分けられるお菓子や何か記念になりそうな手軽なものがほとんどないのですから。 その上、すぐ地方の産物をお土産として商品化してしまう日本と違って、韓国は地方色をいかしたお土産などほとんどありません。韓国では有名な天安(チョナン)の「ホドクァジャ(クルミ菓子)」も、たしかにセマウル号の中ではあのウナギパイのように、天安(チョナン)を通り過ぎるときに売り子が来ます。でも、同じものが高速道路のサービスエリアや、はてまたソウルの渋滞中の道路の真ん中などで堂々と売られているのを見ると、やっぱり興ざめです。それにできたてほやほやがただ箱に入っただけのパッケージでは、保存もききません。だいたいあのお菓子をお土産にもらったことなど一度もないのですから。  だから、韓国では発想の転換が必要です。庶民が愛用しているものの中にはヒントが隠されています。こんなものお土産にしてもいいかなと思っても、実際にはけっこう評判がよかったりするものです。たとえば、会社のみんなにまとめてお土産をしたいなら、韓国伝統茶の箱がいいでしょう。ナツメ茶やショウガ茶、サンファ茶などを何箱か買うと、一回分ずつ袋に入っているので、お茶の時に好きなものを飲めます。これはお年寄りにも喜ばれます。 きちんとしたものをお土産にしたいなら、一人用の茶器はどうでしょう。焼き物風のものは一つ2万ウォンくらいしますが、中にお茶こしも入っていて、急須の必要なく、一人でお茶が楽しめます。取っ手が付いているものの方がいろいろなお茶を楽しめるのでわたしは好きです。仁寺洞(インサドン)やデパートの伝統陶器のコーナーにあります。 若い男女からおばさんまで喜ばれるのが、写真の漢方パックです。何の飾り気もないアルミパックになっているこの化粧品、でも実は韓国では化粧品屋の定番商品です。わたしがこれを知ったのは、汗蒸幕(ハンジュンマク)でした。隣のおばさんがおもむろにこの袋を取り出し、体に塗りたくっていたのです。ヨモギ(スク)やハトムギ(ユルム)、海藻(ヘチョ)、杏仁(サルグ)、甘草(カムチョ)、栗の渋皮(ユルピ)といったものが粉になって入っていて、それを手のひらで水で溶いて顔や体をマッサージするのです。気になるところは厚く塗ってパックするのも効果があります。一袋1000ウォンから2000ウォンで買えます。

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若い男女からおばさんまで喜ばれる漢方パック。 中身はハングルで書いてあるので、左の括弧内のカタカナを読んで、聞いてみよう。 たとえば、「よもぎパックください」は、「スクペク ジュセヨ」となる。

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