真露独占焼酎マーケットに人気急上昇中の新顔

公開日 : 2001年02月28日
最終更新 :

 韓国人と日本人の酒の飲み方で一番違うのはその種類と順序ではないかと思う。最近の若者はワインやカクテル、外国のビールを楽しんだりするが、たいていの酒飲みは焼酎のストレート、そしてビールと進む。大人数の会食なら焼肉を食べながら焼酎だ。最近は形式だけグラスで乾杯とビールをまず注文して、すぐに焼酎に移ることもある。焼酎を何かで割って飲むということはほとんどない。延々と焼酎で酔いが回り、食堂を出る頃に、じゃあ二次会へとなり、それからはビールだ。口直しや酔い覚まし、デザートといった意味でビールを飲むのだから、果物の盛り合わせなんかをいっしょに頼むことが多い。ビールが好きで、まずは喉を潤したいと思っている人にはかなり辛い状況だ。 これは長いことビールが高価なお酒で贅沢品と思われていたからで、酔っ払うのが先決といった飲み方が主流の時には焼酎の方が人気があったのだ。それも一番安い、アルコールのにおいが薬品のようにぷんとする真露焼酎だった。ここ数年で焼酎マーケットはずいぶん様変わりして、真露というメーカーだけでも何種類ものおしゃれなラベルの焼酎を売り出してきた。韓国人は相変わらず真露一辺倒だろうと期待してきた日本人が、食堂でそのラベルを探すとどこにもなかったという笑い話もある。  それにしても真露メーカーの焼酎マーケットの独占は目を見張るものがある。現在ほぼ50%という占有率。それを打ち破ろうと果敢な挑戦をしながらも惨敗に終わってきたのがトゥサンだ。野球のOBベアーズのスポンサー会社で有名だ。トゥサンと言えば、ビールが有名で、もとは日本が植民地支配当時につくったビール会社。どうも焼酎では勝ち目がないという感じだったのが、ここにきて風向きが変わってきた。 トゥサンが新年早々発売した焼酎“山(サン)”が好評のようだ。そのすっきりとした美しいラベルも魅力だが、味の方もなかなかすっきりした喉ごし。韓国の焼酎は甘味が強くてぺったりとした感じがあったが、“山(サン)”は甘味も控えめでさわやかだ。しかもアルコールのにおいがあまりしないのがいい。これは緑茶成分が入っているためとか。売り文句が「韓国の山深いところでとれた高級緑茶で作った焼酎」というのだから説得力がある。緑茶成分は二日酔いを抑える効果もあるというが、そこまでたくさん飲んだわけではないのでわからない。 食堂に行ったら、みんなどんな焼酎を頼んでるか、注目してみてください。年齢層や職業、性別などで違いがあるはずです。 

841.gif

韓国の山深いところでとれた高級緑茶で作った焼酎、“山(サン)”

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。