おみやげにオンギ(甕器)を

公開日 : 2001年04月30日
最終更新 :

 韓国で食堂に入ると、黒光りした小さな釜で炊かれたご飯が一人前ずつ出されることがあります。そのご飯の味が忘れられないという人の声もよく聞きます。また、スンドゥブチゲ(辛い豆腐の鍋)やテェンジャンチゲ(味噌鍋)なども同じ釜でぐつぐつ熱いまま出てきます。 この釜がオンギ(甕器)といいます。韓国の伝統家屋の台所近くの裏庭に大小の甕が置かれているのを見たことがあると思いますが、中にはキムチや醤油、味噌、コチュジャンなどが入っている保存用の甕のことです。最近、この甕の素材のよさが見なおされ、さまざまな生活陶器になって、登場しているのです。 オンギとは赤土で器を作った後に釉薬を塗らないまま焼いた「チルグルッ」や釉藥を塗ったつやつやした器「オジグルッ」があります。ひびが入ったり壞れたりしたらすぐに土に戻せる“自然に近い器”であり、トラックに山積みにされたオンギ屋さんが来ると、割れてしまった蓋を求めたり、新しい甕を買ったりします。高層マンションのどこの家庭にも必ずベランダに置かれている馴染み深いものです。 発酵食品が発達した韓国料理において、オンギは貯藏庫としての役割を果たしてきました。不思議なことにオンギに食品を入れておくと腐らずに野菜は新鮮に、発酵食品はおいしく発酵を促進させる特殊な性質を持っています。米や麦などの穀物入れにも適しています。 最近は甕だけではなく、小さな器や保存用の蓋付き容器などが出まわっています。オンギは仁寺洞やデパートなどで簡単に購入できます。***オンギ民俗博物館***行き方:地下鉄4号線水由(スユ)駅1番出口 開館時間:10時〜18時(毎週月曜日休館) 電話:02‐900‐0900

韓国の伝統家屋にはかならずある風景。台所近くの裏庭に大小の甕が置かれ、中にはキムチや醤油、味噌、コチュジャンなどが入っている。

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