唐辛子干し

公開日 : 2006年09月09日
最終更新 :
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 9月に入ってよく目に付くようになったもの。それは真っ赤な唐辛子を干す風景。これを見ると、秋だなあと感じるようになりました。朝晩は15度くらいまで冷え込んだかと思うと、昼間は25度くらいに気温が上がり、太陽は肌にちくちくするほど強い陽射しです。そして雨は全く降らず、からりと乾いた気候が続きます。これが韓国特有の秋の気候で、湿度の多い日本からやってきた人は皆喉をやられるようです。

 さて、唐辛子を干すというのは田舎だけではなく、都会でもあらゆる場所で始まります。小さなプランターで唐辛子を栽培して少量を大切に干す人もあれば、市場へ行ってよさそうな唐辛子を買ってきて天日で干すことを欠かさない人たちもいます。大部分は機械乾燥なので、天日で干すことで甘みが出るのだといいます。

 干す場所も路地裏から車のボンネット、屋根の上、ビルの屋上、中央分離帯まで思わず手を打ちたくなるような干し場があるものです。そしてこの期間だけは、道行く人もちょっと不便でもそれを咎めようともせず、秋の風景として受け止めているようです。この写真は近所の公園ですが、すでに干したものをおばあさんと女性が丁寧に霧吹きをかけ、布で磨いてからしまっているところでした。宝石でも大事に大事に磨いているその姿に思わずカメラを向けてしまいました。近くには唐辛子の種を求めてハトが集まっていましたが、唐辛子に糞でもされては大変ということで追い払われていました。

 この唐辛子、キムジャンの季節まで大切に保管され、粉にしておいしいキムチを漬けるのに使います。「気温の差が激しくって、体がもちませんね」と言うと、ある韓国人は「今の時期、こうでなくっちゃ、唐辛子がおいしく干せませんよ」と話してくれました。

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