韓国のお正月(2)

公開日 : 2007年02月19日
最終更新 :
명절.jpg

家庭によって行う時間は若干違いますが、しかしどこのお宅でも新年の最初の時間に、先祖にこの年の幸福を祈願する茶礼(チャレ、<祭事>)を行います。(右の写真が、茶礼のご膳です)

韓国では、祭事では基本的に男性のみが行います。祭事の仕方にも事細かな順序があるのですが、簡単な順序としては、まず先祖に床に頭をつけて行う最敬礼を2回した後、お酒を捧げます。その後、先祖の方たちが食事される時間をしばらく取り、それが終わるとみんなでご膳の食べ物をいただきます。

この時間が朝食になるのですが、この日の朝は韓国ではトックッ(お餅のスープ)を食べます。

トックッに使われるカレトクというお餅は、長くて真っ白なお米で作るお餅なのですが、新しい1年のスタートということでこの日だけは厳粛で真っ白できれいな気持でありたいということからこのお餅を使った料理を食べるそうで、お餅が長いことから長寿を祈願する意味があり、またこの日に食べるトックッは“添歳餅”とも呼ばれて、一歳年を取るといった意味もあります。私はこのトックッを食べるたびに、昔テレビで見た韓国のお笑い芸人の“お正月にトックッを食べ過ぎて、自分の叔父さんより年上になってしまった>というギャグを思い出してしまいます。

食事が終わると、年上の人たちに“歳拝(セベ)”と呼ばれる挨拶をします。

子供たちがお正月で一番楽しみにしているのが、この 歳拝(セベ)。というのも、この歳拝をすると、お年玉がもらえるからです。(上左の写真は、子供が歳拝をする時。“お年玉、奮発してね!”とでも言っているかのようです^^;)子供たちの年齢にもよりますが、一人1万ウォンほどもらっているようです。

今年は連休が短いためか、朝食を食べて午前中のうちから奥さんの実家や自分の家に早速移動する人が多いようです。

18日には33万台が、19日は37万台の車が移動するとのこと。

私はお正月やお盆が来るたびに、どんなに大渋滞して田舎まで10時間、12時間かかろうと、どんなにお休みが短くても、1晩でも家族と一緒に時間を過ごすためにお土産を手にして田舎に帰る韓国の人の深い“家族の絆”や“家族を慕う思い”を見せつけられるのです。

筆者

韓国特派員

なかしまかずえ

1997年から韓国に在住。皆さんと共有したいソウルでの楽しい情報を、まったりとお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。