絶景日出スポットと重厚な街並みに響く鐘の音-朝の外灘散歩のすすめ-
みなさん、明けましておめでとうございます!
筆者は、ここ上海で2017年のお正月を迎えました。
中国では、春節(旧正月)を盛大に祝うため、新暦のお正月は今一つ盛り上がりに欠けるのですが、
そこは日本人のDNAが騒ぐのか(?)せっかく天気もよさそうだ、ということで、
初日の出鑑賞がてら、外灘(ワイタン)に散歩に出かけてきました。
外灘といえば、夜景スポットとして有名ですが、実は、日出の鑑賞にもおススメ。
特に日出がきれいに見えると評判なのが、乍浦(ジャープー)橋。
ここからはちょうど、黄浦江(ファンプージャン)の東側の浦東地区の超高層ビル群を臨むことができ、
その間から上ってくる朝日を見ることができるのです。
↓こんな感じ↓
太陽が出てきてからの方が写真映えはするのですが、日の出前の凛とした静けさの中に浮かび上がるモノクロの世界にも心打たれます。
ちなみに、写真に写っている鉄橋は、外白渡橋。1907年につくられた歴史ある橋で、
この橋から日の出を見るのもありですが、この橋自体が美しいですし(週末は結婚写真を撮影するカップルが多数)、
浦東地区との距離感からしても、筆者としては、乍浦(ジャープー)橋から日の出を見るのがおススメです。
日の出鑑賞の後は、上述の外白渡橋を渡り、そのまま外灘散歩へ。
いつも観光客でごった返す外灘エリアも、祝日の早朝なら、人も少なく、租界時代の風情ある街並みをゆっくり散策できます。
青い空に、赤い国旗。そう、ここは中国なんですね。
15分おきに、江海関の鐘が鳴るのですが、人が少ないためか(あるいはおなかがすいているからか?)鐘の音が身体に響いて、まるで租界時代にタイムスリップしたかのような不思議な感覚に。
「中国の歴史」(岸本美緒著)によると、「1920年代になると、上海は(略)日本の東京をもしのぐ東アジアの国際金融の中心地となった。
バンド(外灘)には、西洋風のビルが立ち並んで威容を誇り、(略)モダンな都市文化が人々をひきつけた」そうです。
当時の金融エリートたちも、この鐘の音を聞きながら、この通りを闊歩していたのでしょうか。
外灘散歩の醍醐味は、この趣のある街並みと、高層ビルの立ち並ぶ浦東の景色とをいっぺんに楽しめるところ。
かたや租界時代の歴史ある重厚な建物、かたや近未来的な高層ビル群。
川を挟んで向かい合う景色があまりに対照的で、でも、どちらもお互いに引けを取らないスケールなので、
まさに「対峙する」という言葉がぴったりです。
こんな風景、他にあるのでしょうか?
その両極の間に立って、時の流れの中のある1点に今私は生きている、
ということを実感させてくれる、私が上海で一番好きな場所です。
☆行き方
乍浦橋へは、地下鉄12号線天潼路駅から徒歩8分ほど。3号出口を出て右折し、最初の信号を右折すると、突き当りに川が見えるので、左折し、遊歩道を通って川沿いに2つ目の橋です。
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