日本の時の発祥の地「近江神宮」に行ってきました。

公開日 : 2018年06月10日
最終更新 :

日本の時計発祥の地

6月10日は「時の記念日」。

天智天皇が671年に日本で初めて漏刻(水時計)によって時を知らせたという、日本書紀の故事の由来から制定されました。

その場所が当時天皇が都を置いた大津なのです。

その天智天皇を祭神とする「近江神宮」では、毎年時の記念日に時間の大切さを啓蒙する祭典として「漏刻祭」が行われています。

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漏刻祭 写真提供:ビワコビジターズビューロー

漏刻祭では時計関係者約300名が参列し最新の時計の献納の他、能楽なども奉納されます。

今回は梅雨空の中でしたが、そんな近江神宮に足を運んでみました。

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近江神宮の朱の楼門 撮影:Funazushi-maru

まずは鮮やかな朱色の楼門がお出迎え!

この楼門、ある映画でとっても有名になったのですが、それは後程・・・。

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厳かな本殿 撮影:Funazushi-maru

時の祖神へ日本に時間の概念を作ってくれてありがとうと感謝を伝えます。(誰が時間なんてつくったんやァ、って嘆く時もありますが・・・)

境内には時の聖地だけあって、時に関するものが多くあります。

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2種類の日時計 撮影:Funazushi-maru

「矢橋式日時計」や「精密日時計」といった古代から人類が使ってきた時計のモニュメントの他、

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漏刻の復元模型 撮影:Funazushi-maru

日本の時の起源となった「漏刻(水時計)」の復元がありました。

他には4000年前の中国で用いられた「古代火時計」も、時の記念日には実演がされています。

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古代火時計 撮影:Funazushi-maru

これはドラの上に龍の線香の台座があり、その上に置かれた線香に等間隔に14個の鉄球が吊り下げれているもの。

線香が燃え進むことで鉄球を吊るす紐が焼き切れ、鉄球が落ちてドラを鳴らします。

落ちるのは約2時間ごとなのですが、ちょうど訪問中に鉄球が落ち、カーンっという音が境内に鳴り響きました。

これらのモニュメントが並ぶ傍には「近江神宮 時計館・宝物館」が建てられ、古今東西の和時計が展示されています。

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漏刻の復元時計館・宝物館 撮影:Funazushi-maru

※通常期間の入場料300円(大人)ですが、時の記念日は入場無料になります。

まさに時の聖地と言える神社ですね。

時計の聖地は「かるた」の聖地も

先ほどの写真にあった朱の楼門が有名になったのはある映画がキッカケです。

ファンの方はご存知かと思いますが、競技かるたに生きる高校生達を描いたコミック「ちはやふる」、その舞台にもなったのが近江神宮なのです。朱の楼門は映画の中でもたびたびポイントとなるシーンで登場します。

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天智天皇の歌碑 撮影:Funazushi-maru

天智天皇は小倉百人一首でも巻頭の有名な一首「秋の田の・・・」を詠んだ方でもあり、そのゆかりから近江神宮は「かるたの殿堂」ともなっているのです。

1月7日には毎年「近江神宮かるた祭」が催され、その他「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」や「全国高等学校かるた選手権大会」が実際に催されるなど、年間通して全国クラスのかるた大会が開かれています。

その大会の舞台となっているのが「近江勧学館」

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近江勧学館 撮影:Funazushi-maru

この中で優雅に、時には激しいかるたの戦いが行われてきたのです。

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ようこそ、競技かるたの世界へ 撮影:Funazushi-maru

建物へ入ると、ちはやふるの各キャラクターが出迎えてくれます。

映画のキャスト達のサインなども展示されていましたよ。

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かるた大会のある大広間 撮影:Funazushi-maru

映画の中でも大会のシーンで撮影に使われ、実際に各全国戦も行われている「浦安の間」。

まさに競技かるたの高校生達にとっては甲子園ともいえる場所です。

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机くんノート 撮影:Funazushi-maru

建物入り口に訪れた「ちはやふるファン」の方たちの交流ノートがありました。しかも7冊も・・・書き込んでいるのはファンだけではないみたいですよ。

秘密のページは是非訪れて確認してみてくださいね。

【近江神宮、時計館・宝物館、近江勧学館】

住所:滋賀県大津市神宮町1番1号

TEL:077-522-3725 (勧学館は077-524-3905)

アクセス:JR琵琶湖線・大津駅よりタクシーで10分

     JR湖西線・大津京駅より徒歩20分

     名神高速道路 大津ICより15分

ホームページ:http://oumijingu.org/

筆者

滋賀特派員

フナズシマル

皆様に是非訪れてほしいマニアックな滋賀のマニアックなスポットをご紹介していきます!

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