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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


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Gastronauts Asiaが主催したイベント、Octopi Esenzi。プーケットのリゾートホテル、Iniala Beach Resortに8人のシェフが集まってのコラボレーションイベントを行いました。

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参加したシェフは以下の通り(レストラン名-シェフ名、敬称略)

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Hertog Jan-Gert de Mangeleer
Gaggan- Gaggan Anand
Hisa Franko- Ana Ros
Nerua- Josean Alijo
Suhring- Thomas & Mathias Suhring
Le Du- Thitid “Ton” Tassanakajohn
Le Maison de le Nature Goh- Takeshi Fukuyama
Esenzi- Tim Butler & John Becker (Tim シェフはエグゼクティブシェフ、John シェフはEsenzi常駐のヘッドシェフ)

リゾート内のシーフードレストラン、Esenziで行われた一夜限りのイベント。

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それぞれのシェフが、一つのアミューズと一皿の料理を提供する、という内容で、ユニークだったのは、Ana Rosシェフの発案で、シェフがローテーションで、一緒に食卓につくようにしたこと。仕込みを終えた後、後半のコースを担当するシェフが席に着き、一緒に食事をして、順番が近くなったシェフが、入れ替わりながら厨房に行くスタイル。大人数のコラボレーションならではの、柔軟な発想で、シェフは他のシェフの料理を楽しめ、また食事客は他のシェフと食卓をともに囲むという、特別な体験ができることになっています。

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ちなみに、メニューはシェフたちの手書き。(達筆すぎて読めないメニュー名も…)

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キッチンの様子をのぞいてみると、それぞれのシェフがそれぞれに準備していて、それを見るのも楽しかったです。Joseanシェフは、スマホをチェック…と思ったら、実はタイマーを使って、正確な秒数でうずらの卵を茹でている最中。

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Gertシェフは、ベルギーから持ってきた経産牛の生ハムを刻んで準備。

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ここから調達するものも色々あったりして、「どんな魚がある?」などというやり取りも。

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福山シェフは、故郷福岡の白アスパラガスを炒め、炒め玉ねぎとクリームのソースに、柚子のオイルと北海道産のウニを添えて。

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続いては、Suhring兄弟。スモークしたうなぎにオシェトラキャビア、ディルなどの緑のハーブのムースのシグネチャー。

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Joseanシェフは、ラングスティーヌのクリアなコンソメに、酸味のあるナタデココを浮かべ、甘辛い味わいを表現したもの。ほんの少しクミンのようなスパイスが効いています。

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Tonシェフからは、タイの東部で獲れたイカの、自然な塩分を生かした一皿。ライムジュースとココナッツミルク、レモングラスなどのタイのハーブ、蟹味噌などで味付けをしてあります。柔らかくて甘いイカ、そしてクレイフィッシュやココナッツハートと呼ばれる中心部分、ニガウリの甘煮などと合わせて。

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ホスト側のシェフでもあるTim シェフは、海の香りのプランクトンパウダーを使ったリゾットに、アワビとたっぷりとキャビアを乗せた、高級食材たっぷりの贅沢な一皿を。

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Johnシェフは、チョリソーとパプリカのスープ、そして小さなイカの中にはブランダードが入っています。このイカの内臓や炭は、次のAnaシェフの料理にも活用されています。

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AnaシェフはこのJohnヘッドシェフとのコラボレーションの皿を。「この地域はイカ釣りで有名だから」と、イカと、他のシェフが使った魚の内臓を、魚醤と合わせて煮詰めた濃厚なソースにスモークしたミルクをかけ、真鯛と合わせてあります。地元の野菜である、朝顔の仲間の葉に、カラマンシーのドレッシングをあえて。カラマンシーの甘みと酸味がこの朝顔のような葉に絶妙に合っていて、ローカルな食材を自在に使いこなす技量に驚きました。

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Gagganシェフは、タラバガニのカレーに中華麺、ガーリックオイル。カレーはマスタードシード、カレーリーフが入り、酸味の効いたもので、暑い中でも食欲をそそる工夫がされていました。

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デザートは、Gertシェフ。子どもの頃の思い出の味、スニッカーズを、液体窒素を使ってモダンなデザートに仕上げました。

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それぞれのシェフの料理を、一皿ずつつまみ食いするような楽しさ溢れるイベント、リゾートで開催ということもあって、和気藹々とした雰囲気。ディナーイベントの後は、アート作品兼ソファのこちらでのんびり。


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ほぼ全員のシェフが、この日の午後にレストランに到着して、料理を準備したというだけあって、慣れないキッチンでお互いにサポートし合いながら料理を作っていたのが印象的。この後は同じリゾート内の宿泊とあって、そのままアフターパーティに。「世界が小さくなった」と、料理の世界でも言われる背景には、それぞれのレストランを離れた、こんな「素顔の」シェフ同士の交流からも生まれてくる部分があるのかも。また、こういった普段と違う環境で、新しい刺激を受けるなどの良さもありそうです。

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Gastronaut Asiaは、アジアのシェフが海外で活躍するためのプラットフォームとして設立されたもの、これからも様々なイベントを企画して行くそうです!

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<DATA>
■Octopi Esenzi
イベント日時:2018年3月(終了)
■ Esenzi (Iniala Beach Resort内)
営業時間:ディナー 18:00~21:00 (L.O.)、日曜、月曜休
住所:40/14 Moo 6 Baan NataiT. Khokkloi A. Takuathung, Khok Kloi, Phangnga, Thailand
電話:+66 93 574 0724
http://www.esenzirestaurants.com/
■Gastronauts Asia
http://gastronauts.asia/


2018年5月29日

シンガポールのキャピトル・シアターで、2018年5月3日、アジア50ベストバーの初めての授賞式が開催されました!
1930年代に建てられた由緒ある建物で、3年前、リノベーションを経て新しく生まれ変わった、歴史的な美しさが感じられる場所。
会場内には、飲料会社の協賛ブースが並び、シンガポールを初め、世界各地からやってきたバーテンダーたちが腕を振るい、それぞれに趣向を凝らしたカクテルを提供しています。

初めての授賞式をシンガポールで行ったことについて、The World’s 50 Best BarsのGroup Editor、William Drew氏にお話をお聞きすると、「アジアのカクテルシーンはこれからさらに発展する可能性がある、シンガポールはレストランもバーも、多くの地域の影響を受けてエキサイティングであること、シンガポール政府のサポートも積極的」という理由から選んだのだそう。日本のバーテンディングのスタイルは、世界各地で人気を集めていますが、東南アジアのハブだけあって、世界各地からのアクセスのよさ、様々な国籍が当たり前に存在する多様性、そして日本に比べて、他国に対して開いていて、色々なダイナミズムを内包した土地柄。エキサイティングなシンガポールが会場に選ばれるのも、日本人としては残念な思いがありつつも、納得です。

ノミネートされたバーだけでなく、Asia’s 50 Best Restaurantsに名を連ねるレストランなどからも、シェフや関係者が詰めかけ、メディアを合わせると合計500人以上が参加。着席スタイルのAsia’s 50 Best Restaurantsと比べて、座席のないスタイルで、人が自由に式典の最中に動き回れるのも自由な印象。こう言ったところで人と人の交流が生まれて、コラボレーションなどの形になっていくのだなと実感します。

以下が結果となります!
(日本と日本人バーテンダーのバーは、太文字になっています)

00th_1Winners of Asia's 50 Best Bars 2018 (1).jpg

Ketel One Sustainable Bar Award Potato Head Beach Club (Bali, Indonesia)

Campari One to Watch
Rabbit Hole (Bangkok, Thailand)

th_1Suwincha Singsuwan, Rabbit Hole, Campari One To Watch, with Justin Weston, Managing Director, Campari.jpg

50th The Other Room (Singapore)
49th Ku Bar (Bangkok, Thailand)
48th The Ritz Carlton Bar & Lounge (Macau, China)
47th Keepers’ (Seoul, Korea)
46th Coley (Kuala Lumpur, Malaysia)
45th Lamp Bar (Nara, Japan) Kaneko Michito
44th Teens of Thailand (Bangkok, Thailand)
43rd Star Bar (Tokyo, Japan)
42nd Jigger & Pony (Singapore) Aki Eguchi
41st Union Brasserie, Bakery & Bar (Jakarta, Indonesia)
40th Mixology Salon (Tokyo, Japan)
39th Loewy (Jakarta, Indonesia)
38th Jinglebird (Kuala Lumpur, Malaysia/ Best Bar in Malaysia)

th_1Joshua Ivanovic, Junglebird, The Best Bar in Malaysia sponsored by Nikka Whisky, with Emiko Kaji, International Business Development Manager, Nikka Whisky.jpg

37th Bar Orchard Ginza (Tokyo, Japan)
36th Potato Head Beach Club (Bali, Indonesia / Best Bar in Indonesia)

th_1Dorian Pryce, Potato Head Beach Club, The Best Bar in Indonesia sponsored by Seedlip, with Ben Branson, Founder of Seedlip.jpg

35th TCRC (Tainan, Taiwan)
34th Gen Yamamoto (Tokyo, Japan)
33rd Nutmeg & Clove (Singapore)
32nd D. Bespoke (Singapore) Daiki Kanetaka
31st The Pontiac (Hong Kong, China)

Altos Bartender’s Bartender
Vijay Mudaliar
30th Janes & Hooch (Beijing, China)
29th Smalls (Bangkok, Thailand)
28th Union Trading Company (Shanghai, China)
27th Vesper (Bangkok, Thailand)
26th Alice (Seoul, Korea)
25th The Curator Coffee & Cocktails (Manila, Philippines / Best Bar in Philippines)

th_1Jericson Co and David Ong, The Curator Coffee & Cocktails, The Best Bar in Philippines sponsored by Peroni, with Federico Bogna, Regional Markets Development Manager, Asia Pacific Peroni.jpg

24th 8 1/2 Otto e Mezzo Bombana (Hong Kong, China)
23rd Employees Only (Singapore)
22nd Gibson (Singapore) Aki Eguchi
21st Charles H (Seoul, Korea)

Heering Legend of the List
Speak Low (Shanghai, China)Shingo Gokan

th_1Atsushi Suzuki, Speak Low, The Best Bar in China sponsored by Michter's Distillery, with Matt Magliocco, Vice President at Michter's Distillery (2).jpg

20th Bar Benfiddich (Tokyo, Japan)
19th Operation Dagger (Singapore)
18th Zuma (Hong Kong, China)
17th Le Chamber (Seoul, Korea, The Best Bar in Korea / Highest Climber Award)

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16th Trench (Tokyo, Japan)
15th Quinary (Hong Kong, China) Antonio Lai
14th Sober Company (Shanghai, China)Shingo Gokan
13th Backstage (Bangkok, Thailand)
12th 28 Hongkong Streeet (Singapore)
11th Stockton (Hong Kong, China)
10th Lobster Bar & Grill (Hong Kong, China)
9th The Bamboo Bar at Mandarin Oriental Bangkok (Bangkok, Thailand / Best Bar in Thailand)

th_1Jamie Rhind and Pingsuda Pongprom, The Bamboo Bar at Mandarin Oriental Bangkok, The Best Bar in Thailand sponsored by Hennessy, with Irene Kong, Marketing Director, Moet Hennessy Diageo Singapore (1).jpg

8th Native (Singapore)

th_1Vijay Mudaliar, , Altos Bartenders' Bartender, with Carlos Andres Ramirez, Global Advocacy Manager, Altos Tequila.jpg

7th Tippling Club (Singapore) Joe Schofield
6th High Five (Tokyo, Japan / Best Bar in Japan)
5th The Old Man (Hong Kong, China / Highest new entry award)

th_1Agung and Laura Prabowo, Roman Ghale and James Tamang, The Old Man, Highest New Entry Award sponsored by Torres Brandy, with Javier Reynoso, Global Brand Ambassador, Torres Brandy (1).jpg

4th Atlas (Singapore)
3rd Speak Low (Shanghai, China) Shingo Gokan
2nd Indulge Experimental Bistro (Taipei, Taiwan) Aki Wang

th_1Aki Wang, Indulge Experimental Bistro, The Best Bar in Taiwan sponsored by Mancino Vermouth, with Giancarlo Mancino, Founder of Mancino Vermouth (1).jpg

1st Manhattan (Singapore)

th_1Philip Bischoff, Manhattan, The Best Bar in Singapore and The Best Bar in Asia sopnsored by Perrier, with Matthew Mattingly, Community Manager, Perrier (2).jpg

(授賞式の最中の写真は、©️Asia’s 50 Best Bars 2018)

日本の最高ランクは去年に続いてHigh Five、残念ながら3位から6位へのランクダウン。Speak Lowは2位から3位、そして5位から2位と、グンと順位をあげたのが、台北のIndulge。去年9月に、International Chefs Summit Asiaのアフターパーティでお邪魔して、東方美人など、台湾らしいお茶を使ったカクテルを提供していたのが印象的でした。

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シンガポール政府観光局の支援を受けて開催されたこちらのイベント、来年はまだ開催地は決まっていないそうですが、「またシンガポールに戻って来れたら良いね」とThe World’s Best 50 のWilliam Drew 氏。

海外で活躍する日本人バーテンダーとしては、順位は微減したものの、後閑信吾さんは’Legend of the List”を受賞して「レジェンド」として認定、
シンガポールでも、江口明弘さんはGibsonが22位、Jigger & Pony が42位、金高大輝さんのD. Bespokeが32位と、日本勢の活躍をさらに期待したいところです!


<DATA>
Asia’s 50 Best Bars 2018 Award Ceremony
開催日時:2018年5月3日20:30~(終了)
会場:Capitol Theatre, 17 Stamford Rd, Singapore 178907
https://www.worlds50bestbars.com/asia/


2018年5月 4日

マカオの大型複合リゾート施設、City of Dreams Macau、その中にあるミシュラン二つ星のフランス料理のファインダイニングが、The Tasting Room です。

去年の春から、キッチンの指揮をとるのは、これまで香港のCapriceで厨房を率いていた、Fabrice Vulinシェフ。

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フランスの料理マスターズ協会、Maîtres Cuisiniers de Franceのアジア地域の代表でもあります。

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多くのキッチンスタッフが働くキッチンを眺められる特等席、シェフズテーブルでいただきました。

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最初は、Dom Perignon 2009で。ナッティーなボディのある味わいです。

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続いて、アミューズ。

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カダイフをボール状にしたフライに、スモークサーモンの角切りとイクラを乗せたもの。
フォワグラのクリームが詰まったシューに、アクセントにパッションフルーツの種を乗せたパッションフルーツのゼリー。
特にこのフォワグラの滑らかなクリームがとても印象的でした。

「カニの天ぷら」と出してくれた、しっかりイースト香のあるふんわりとした生地に包まれたフリッター。

Poached Gillardeau Oyster, Shellfish Tartare Sea Water Jelly, Ginger Cream, Lemon Confit

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「牡蠣のロールスロイス」と呼ばれることもあるフランスのブランド牡蠣、Gillardeauは、低温でほんのりと火を入れて味を更に凝縮させて。独特の、青海苔のような濃厚な味わいは、この牡蠣ならでは。殻を開けた時出る牡蠣のエキスをアガーで固めた海水のゼリーで、殻を開けてそのまま牡蠣を食べているかのようなみずみずしさを表現しています。牡蠣の海のクリーミーさに更に軽やかな乳製品のコクを加える生姜のクリームとレモンのコンフィ。ハマグリやマテ貝などの貝類を刻んだものが下に敷かれ、みずみずしい甘みとサクサクとした噛み心地が楽しめます。

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殻の外には、クロロフィルとクリームのドット。

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ワインはミュスカデのシュールリー。軽やかな青リンゴや洋梨の香り、すっきりとした酸味とほのかな甘みが、牡蠣によく合います。

次は、同じ白でもボリューム感をあげて、オーストリアのワイン。動物性の、ウールのような香りとしっかりとした味わいがあります。


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Brittany Lobster, Watermelon and Yuzu Vinaigrette

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Fabriceシェフのシグネチャーの一つ。ブルターニュ産のブルーロブスターを使った前菜。

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薄く切ったスイカをベースに、茹でたロブスターを刻んで柚子のビネグレットで和えたもの、薄いロブスターテリーヌの層、ロブスターコンソメのゼリー、ロブスターのカルパッチョが乗っています。クリスタルキャビア、ボリジ、ソレル、そして青リンゴ、スイカ、フェンネル、アボカドのクリーム、ホイップした甘くない生クリームなどがたっぷりと乗っています。

テリーヌはニンニクの味の効いた、オーセンティックな味。コンソメゼリーも、ロブスターの旨味とともに、ローストした野菜類の甘みが感じられるしっかりとした味わい。それらが、たっぷりとしたロブスターの身と共に、美しいレイヤーを作り、一つのお皿に盛り付けられている贅沢さ。

サイドにはスイカの小さな角切りを散らした、酸味の効いたアボカドのクリーム。
スイカのほのかな甘みと水気が、全体を軽やかに仕上げます。


そして、Fabrice シェフの友人でもある、著名な牧場主、Alexandre Polmard の牛肉を使ったタルタル。
Surprise of Beef Tartar

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牧草育ちの牛肉は、とてもスムースなテクスチャで、フェンネルやセルフィーユのような植物性の、濃厚な甘みがあります。

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部位は、ステーキに使われるランプ、程よい噛み心地があります。それと香りを重ねるように、タルタル全体をセルフィーユとニンニクをほのかに効かせた生クリームのドットで囲んであります。

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その上には、スコットランドのウィスキー、Laphroaigの25年もので贅沢にスモーキーな香りをつけたビーフコンソメゼリー、上には塩味のチュイル、その上にごく細かい玉ねぎを刻んだものが乗った生クリーム、卵黄がわりのクリスタルキャビア、セルフィーユ。

中のタルタル自体にも、このコンソメゼリーが角切りになって混ぜ込まれています。


続いては、Double Beef Consomme, Cabbage Ravioli and Foie Gras

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トリムした牛肉に、玉ねぎ、人参、シャロット、長ネギなどを入れて煮出したスープを24時間寝かせ、さらに別の牛肉や野菜を加えてダブルボイルし、4日間かけて清澄したというダブルボイルドコンソメスープ。

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(フランスの産地訪問の様子を拝見しながらいただきました)

ちりめんキャベツの上には黒トリュフとフォワグラのクリーム、間にはフォワグラ、細かく切ったズッキーニやニンジンなどの野菜、そして温かいダブルボイルドコンソメを注ぎます。ダブルボイルドコンソメの強いうまみからくる苦味がフォワグラの甘みをひきたてます。


クラッシックなちりめんキャベツのミルフィーユの再構築のような作り。


ワインはジュヴレ・シャンベルタン。

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まだ若いけれども、後味のスミレの香りのボリュームが高く、これからますます楽しめそうなワイン。牛肉のコンソメに合わせて。この後、魚料理に合わせて白ワインに戻ったのですが、そんな意味でもちょうど良かったです。

ワインは後味にナッティな余韻が残り、それが、コンソメの苦味と綺麗に重なり合います。


続いては、魚、スズキの一種、シーバスの一皿。Hot Stones Steamed Seabass Sauce Vierge and Cauliflower

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合わせたのは、重めの乳製品の香りなどを感じる、マロラクティック発酵したムルソー。

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ストウブの両手鍋の中に400〜500℃になるという火山石を敷き詰め、その上に、オレンジの皮やセルフィーユ、シナモンなどを乗せ、フォイルごとスズキを乗せます。

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最後に、魚の出汁に粒胡椒やローズマリー、レモンとオレンジの皮、ベルモットのノイリープラットを混ぜたものを注ぎ、蓋をして蒸し焼きにするというスタイル。

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鳥の手羽と魚の骨をリダクションして作った茶色のソース、そしてオリーブオイル、
オリーブ、トマトコンフィ、レモンコンフィ、バジルオイルなどを混ぜたソースを乗せて仕上げます。
サイドにはなめらかで重すぎない、カリフラワーのピュレを添えて。

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柑橘と甘いハーブの香りをまとい、ふんわりと仕上がったシーバス、酸味のあるレモンとトマトのコンフィ、オリーブやバジルなどで地中海風に仕上げてあり、コース後半に差し掛かり、お腹が重くなってきた頃に、この軽やかな魚がちょうど良かったです。上にはネギの香りよりも、緑の香りが特徴的なチャイブの仲間の花を添えて。
Fabriceシェフは、南フランス、Hautes-Alpes出身ということで、このあたりの軽やかな味わいは故郷の味でもあるのでしょう。


Beef Tenderloin by Alexandre Polmard, Vintage 2005, Artichokes, Potatoes Souffles

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そして、今回一番気になっていた、ヴィンテージ・ビーフをいただきました。2005年から13年間寝かせたテンダーロイン。
Beef Tenderloin by Alexandre Polmard, Vintage 2005, Artichokes, Potatoes Souffles


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フライパンで丁寧に焼き上げてあります。
フランス北東部、ロレーヌ地方で、著名な牧場主、Alexandre Polmardが育てる、脂肪分の少ないアキテーヌブロンド種の2歳の牛、通常の牛肉と同じように、3週間エイジングした後、冬眠(hibernation.)というプロセスを経ています。具体的には、真空パックに入れて、−43度の環境下で、時速120キロメートルの冷風を当てて急速に冷凍することで、品質の劣化なく長期に保存ができるというもの。

ヴィンテージビーフになる牛は、週に2頭程度で、手間もコストもかかるため、ごく限られた分量しか手に入らず、扱っているのは、アジアではこのThe Tasting Roomだけ、フランスでも、Guy SavoieやArnaud Lallementなど、ごく限られた、三つ星レストランが使っているという貴重なもの。

一口食べると、テンダーロインならではのきめ細かい舌触り、生のようなジューシーな肉質。そしてタルタルと同じように、みずみずしい甘いハーブの印象。
ソースは牛肉のジュのソース、肉の下には細かく刻んだ黒トリュフが忍ばせてあり、旨味を後押し。こんな見えないところでの贅沢が、味の印象を大きく変えるもの。

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ボルドーの Chateau Cos d’Estournel のセカンドワイン、しっかりとした骨格のある味わいは、「ヴィンテージ」と名付けた牛肉に引けを取らないもの。青草の味わいに、カベルネ・ソーヴィニヨン特有のビーマンの香りが合います。

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アーティーチョークを様々にアレンジしたサイド。
円形のものは茹でて、チップはドライに、もっちりしたピュレのようなニョッキ、そして下には、発酵バターと混ぜたピュレ。

綺麗にふんわりと膨らんだ、ポム・スフレ。

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デザートは、Rum Baba,Tahitian Vanilla Mascarpone, Raisins and Rum Ice Cream

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ババに、タヒチ産ヴァニラのマスカルポーネクリームをたっぷりと乗せ、ラムに漬けた3種類のレーズンを敷き詰めた、同じヴァニラのアイスクリーム。
バニラビーンズの食感が感じられるほどたっぷりと贅沢に使ったクリームを、温度差の違いで楽しむという趣向。

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シロップにはレモンピールの苦味が効いていて、甘すぎずすっきりといただけます。バカルディの8年もののラムを、好きなだけかけて。

レーズンと重なる、ドイツの遅摘みのリースリングのワインと共にいただきました。

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訪れたのは、一週間に渡っての食べ歩きの最終日、それにも関わらずとても印象的だったのが、食べれば食べるほど、お腹はいっぱいのはずなのに、もっと食べたくなり、次の皿はどんなものが出てくるのだろうと期待させてくれる料理ばかりだったということ。

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13年前の牛肉の味をそのまま今に伝えるヴィンテージ・ビーフと同じように、クラッシックな味わいを保ちつつ、繊細な仕事を重ねて、軽やかに現代風に表現する。一つ一つのディテールの質の高さ、完成度、どれをとってもとても満足できます。正統派フランス料理の美しさを感じられる、レストランです。

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<DATA>
The Tasting Room(ザ・テイスティング・ルーム)
営業時間:ランチ 12:00~14:30、ディナー 18:00~22:30(無休)
住所:Level 3, NÜWA, City of Dreams, Estrada do Istmo, Cotai,Macau
電話: +853 8868 6681
http://www.cityofdreamsmacau.com/en/dining/detail/tasting-room



2018年4月19日
2018年4月19日
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2018年4月 6日
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    シンガポール特派員
    仲山 今日子
    元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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