カクテルの神様と日本人シェフのコラボ!優雅なカクテルアフタヌーンティー/フォーシーズンズホテル
シンガポールに来たならアフタヌーンティー! という方も多いと思いますが、改装工事に伴い、一時期アフタヌーンティーの提供をストップしていたフォーシーズンズホテルが日本人のシェフパティシエを迎え、新しくなって生まれ変った、と聞いて行って来ました!
場所は、カクテルに関する本を出版する等、世界的に有名なスペインのカクテルの名手で、ドライマティーニの神様とも言われているハビエ・デ・ラ・ムエラ(Javier de las Muelas)氏とのコラボレーションで誕生したバー、「One-Ninety Bar and Terraza by Javier de las Muelas」。
バーで味わうだけに、アフタヌーンティーも、ハビエ氏のカクテルとのコラボレーションで作られています。どれもオリジナルなので、ここでしか味わえないカクテルを使った、とってもスペシャルな「カクテルアフタヌーンティー」が楽しめるのです。
(ちなみに、ハビエ氏のポリシーは「バーは教会のような神聖な場所」。祭壇をイメージしたバーカウンターの中央は、ハビエ氏のスペシャリティーである、ドライマティーニのみを作る特別な場所なんだとか。)
そして、5月にシンガポールにやって来た濱本佳秀シェフパティシエが満を持して作った、シンガポール初登場のメニューがこちら。
カクテルをイメージしたプレゼンテーションや味わいのデザートを楽しめます。
「シンガポールはトロピカルフルーツやココナッツミルクがフレッシュで美味しいので、日本らしさを出しつつも取り入れて行きたい」という濱本シェフ。
可愛らしいマティーニグラスの形のクッキー、カクテルとのペアリングをイメージしたピナコラーダのムースには新鮮なココナッツとパイナップルのピュレがたっぷり。
さっくりした食感の抹茶のスコーンの中にはさっぱりとしたドライアプリコットが忍ばせてあります。
甘さ控えめのダークチョコレートの香り豊かなチョコレートケーキは、柚子のさわやかな香りを効かせるなど、甘過ぎず上品で繊細な味わいのバランスは、日本人シェフならではという感じがします。
サンドイッチは、スモークサーモンや卵やハム等、バラエティー豊か。
ペアリングのカクテルは、グレース・ケリー、ジンジャー・ロジャース、エリザベス・テイラーと、有名な女優をイメージした3種類と、シンガポールならではのトロピカルフルーツを生かしたサングリア。私は、シンガポールサングリアのアフタヌーンティー(セットで62シンガポールドル)を頂きました。
大きなグラスになみなみと入って登場したサングリアには、スターフルーツやドラゴンフルーツ等、シンガポールならではのフルーツがたっぷり。見ただけでも気分が上がるカクテルです。
ほのかにライチとジンジャーが香るサングリアは、豊かな果実味の中にキレ味があり、すっきりと頂けます。漬け込んであるフルーツを食べながら飲むのもまた楽しいです。
追加で頂いたのは、お茶のようにティーポットでサーブされる、グレース・ケリーのカクテル(23シンガポールドル)を。このサービスの仕方だと、見た目にはお昼からアルコールを嗜んでいるとわからないので、レディーな気分で楽しめるのが嬉しい所。
ウォッカベースにコアントロー白桃のピュレ、ダージリンとカモミールのエッセンスを加えた、優しく上品な味わい。甘いだけではなく、ピンクペッパーとローズマリー、瑞々しいきゅうりのスライスを加えてあり、ほのかな植物の香りと奥深さが凛とした印象を与えます。
ちなみに、このバーの魅力は、5種類のハンバーガーとカクテルのペアリングを楽しめると言うこと。私は、柚子のピクルスとハラペーニョを使ったスパイシーな和牛ハンバーガー、The 190 Royal(炭酸系のソフトドリンク、トリュフフライとセットで35シンガポールドル)を頂きました。
200グラム以上あるどっしりとした和牛を贅沢に使ったバーガーで、何と、林檎の木の薪と、香りの良い事で知られるメスキートという木の炭で焼いているそう。焼き方も好みに合わせてくれます。私はミディアムレアでお願いしました。直火焼きしたお肉は、表面がとても香ばしく、中はしっとりジューシー、コクのあるチェダーチーズがとろりとかかっています。
また、左側には、柚子ピクルスとフレッシュハラペーニョが乗っていて、あわせて食べると、柚子のさわやかな香りの甘めのピクルスと、上質な和牛が良く合い、お肉の旨味を満喫できます。ハラペーニョは辛すぎず、さっぱりとした印象です。合わせて出て来る、マスタード、ケチャップ、マヨネーズ、ホテル特製のバーベキューソースはお好みで。そして、シンガポールで大人気の、「トリュフフライ」と呼ばれる、トリュフ風味のフライドポテトも絶品でした。通常はトリュフオイルがかかっているものが多いのですが、こちらは、本物のトリュフを刻み入れたマヨネーズベースのソースをつけながらいただきます。このトリュフソースがとてもリッチな味わいで、バーガーにちょっとつけて食べても美味しかったです。かなりしっかりしたボリュームなので、2人でシェアして食べてもOKだそうです。(ハンバーガーの提供は月〜土曜、午前11時〜)。
ソフトドリンクとのセットは、+10シンガポールドルでビールやミルクシェイクに変更することもできるのですが、私は、シグネチャーカクテルのマティーニをワサビでアレンジしたと言う、Wasabi Martini(22シンガポールドル)をいただきました。
ワサビに、シンガポールでも料理によく使われる、カフィライム(こぶみかんの葉)を合わせた斬新な組み合わせ。好みは分かれるかもしれませんが、喉越しがぴりっとしていて、暑いシンガポールではクセになりそうな味わい。ほの甘いワサビの味わいと、オリエンタルなカフィライムの香りは、ワサビの新しい一面を見せてくれます。東南アジア風のスパイスやハーブを加えた白身魚のカルパッチョ等に合わせても美味しそう、なんて思ってしまいました。(本来は、"The Catch" という、魚のバーガーと合わせるのが一番お勧めなのだそうです)
外のテラス席は緑に囲まれたリラックスできる空間になっています。
斬新なカクテルと頂く、繊細で新しいスタイルのアフタヌーンティー、試してみてはいかがでしょうか?
<DATA>
■One-Ninety Bar and Terraza by Javier de las Muelas
営業時間:7:30〜25:00(無休、アフタヌーンティーは14:00〜17:00の提供)
住所: Four Seasons Hotel Singapore, 190 Orchard Boulevard, 248646 Singapore
TEL:+65 6831 7671
URL: http://www.fourseasons.com/singapore/
アクセス:MRTオーチャード駅徒歩8分
筆者
シンガポール特派員
仲山今日子
趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。
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