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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2014年10月11日

素材の繊細な味わいを生かした、骨太なフレンチ「Gunter's」


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素材の繊細な味わいを生かした、骨太なフレンチ「Gunter's」

世界中の新鮮な食材が集まるシンガポールならではの、素材を生かしたフレンチの店、「Gunter's(ギュンターズ)」。オーナーでもある、ベルギー出身のギュンター・ヒューバーシェン(Gunther Hubrechsen)シェフのポリシーは、シンプルで誠実な料理。

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シェフの邸宅をイメージしたと言う、シックで開放感にあふれる店。ドアを開けると、ホスピタリティーあふれるスタッフがにこやかに案内してくれます。

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そして、まず運ばれてくるのが、旬の食材を山盛りにしたワゴン。

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穴子とウニ、白桃は日本から。舌平目は有名なイギリスのドーバー産、まだ動いている生きのいいブルーロブスターはフランス産、アラスカキングクラブはカナダのモンテベローから。

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香りの良い黒トリュフは別で、カバーを開けてもらい香りを確かめられます。

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新鮮な食材を紹介しながら、スタッフが「舌平目はグリル、ロブスターはサラダ仕立てもいいですよ」と言った感じで、お勧めの食べ方を教えてくれます。もちろん、好みの食べ方があったら、リクエストする事もできます。
この他にもセットメニューもあるので、迷ったときはそちらを選んでも良いかもしれません。私は、シェフのスペシャリティーを盛り込んだお任せの7コースメニュー(240シンガポールドル)をお願いしました。

この日登場したのは、シグネチャーメニューの冷たいエンジェルヘアパスタに、オシェトラキャビアを載せたもの。Cold Angel hair Pasta, Oscietra Caviar(単品の場合60シンガポールドル)。

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ガーリックの香りと、細かく刻んだ昆布の旨味が効いたパスタに、贅沢に乗ったオシェトラ産のキャビア。昆布の旨味にキャビアの濃厚な味わいが重なる、贅沢なパスタです。

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続いては、アーティーチョークのグリル。Grilled Artichoke, Spanish ham。

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心地よい歯応えのあるアーティーチョークは、噛むと奥から花の香りが広がります。ジューシーなセップ茸に、タイムの香りがすがすがしい感じです。コクのあるスペイン産のハムの塩気が、全体をまとめています。バターの濃厚さと同時にほのかな酸味が感じられるオランデーズソースと、甘いカボチャのソースが添えられています。

軽くグリルしたホタテ貝に、コンテチーズを閉じ込めたパスタ、その上には先ほどのトリュフがたっぷりスライスされています。Scallop, Bonbon Cantal cheese, black truffle。

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甘みも旨味もたっぷりのホタテ貝は、とろけるような食感。更に、旨味が凝縮したコンテチーズを詰め込んだパスタを一口食べると、チーズの旨味が広がり、贅沢に削られたトリュフの香りと良く合います。

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そして、先ほどのブルーロブスターはちょっとひねりの利いたカレー風味で。Blue Lobster, curry sauce。

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スパイシーな中にも、フルーティーな甘みが感じられるカレーソースに、ソテーしたナスやパプリカなどの野菜。どこか、夏を思わせる味わいです。甲殻類とフルーツソースはよく合いますが、スパイシーなカレーがアクセントになった、フルーツソースといった印象です。上に炊いた米が乗っているのが、逆カレーライスのようで面白かったです。


更に、グンターシェフのもう一つのスペシャリテ、クリスピーエッグ。Crispy Egg, abalone and smoked bacon。

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ギュンターシェフが、フランスの修業先、ミシュラン星付きレストラン「アルページュ」のアラン・パッサールシェフから教わったのは、「高価な食材であろうとなかろうと、素材に敬意を持って接する事」だとか。どこにでもあるような食材からでも、人を驚かせるような素晴らしい料理が作れると言う事だとか。
こちらのメインはまさに、食材としてはありふれた卵。

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半熟卵にごく薄い衣をまとわせてフライにしたもので、とろりととろける黄身と、カリカリの外側の食感の対比が面白い、卵が主役の一皿です。スペイン風のスパイスの効いたトマトのソースとベーコンの味わいに、アワビの歯触りと旨味が加わって、海の幸と山の幸が絶妙に合わさっている印象です。


そして、フランス産の乳のみ仔豚のロースト。Roasted Suckling pig Kriek beer Sauce, leek。

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皮だけが別で提供される、ペキンダックのような楽しみ方。南国の陽射しを思わせる味わいの、オレンジソースとオレンジのチャツネが添えられています。皮の部分はとてもクリスピーで、肉の部分はとても柔らか。甘酸っぱいベリーのようなソースは、シェフの生まれ故郷でもあるベルギーのチェリービールを使ったもので、果実味の奥にコクがあり、それが豚肉の味わいとよく合います。


デザートは、シグネチャーメニューのタルトタタン。Fine apple Tart "A la dragee", rum raisin ice cream(単品の場合20シンガポールドル)。

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とってもクリスピーで表面のキャラメル感も軽やか。あつあつのタルトに、甘さ控えめの香り高いラムレーズンのアイスをのせて、とろけた所を頂くと絶品です。


プティフールのカヌレも、外側がカリッと、中がもっちりしていて美味しかったです。

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ベルギーでレストランを営む両親の元に生まれたギュンターシェフは、料理が好きでたまらない、根っからの「料理人」という印象でした。キッチンで汗だくになって料理を作った後も、必ず一度はお客さんに挨拶しにやって来ます。「実際に自分で手を動かして料理を創るのがシェフ。自分の目の届く範囲の大きさの店で、最高のものを出したい」という気持ちが、隅々にまで感じられます。
趣味は油絵を描く事だというシェフは、話し方も、情熱がまずほとばしってくる、という印象の「感性の人」。シェフのインスピレーションで毎日料理は少しずつ変わり、サービススタッフも出て来て初めて知った、というメニューもあるのだとか。
あまりたくさんの食材を組み合わせるのではなく、上質の材料を、シンプルに組み合わせる。「無駄な飾りはいらない。お皿の上にあるすべての食材には、そこにある意味がある」というのがポリシー。余計なものを入れず、純粋に味を楽しむ料理。

とは言え、「シンガポールには、ありとあらゆる国の食文化がある。だから、来る人たちも、多様な刺激を求める傾向がある。だから、シンプルでありながらも、単調にならないように、様々な感覚を刺激する料理を心がけるようにしている。」というシェフ。
そして、忘れてはならないのは、創造力あふれるシェフの思いを伝えるサービススタッフの質の高さ。

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シェフの家をイメージしたというコンセプトそのままに、フレンドリーでくつろいだ気分にさせてくれます。良いレストランと言うのは、スタッフ一人一人が、自分の居場所を心地よく思っている、ここで働くのが楽しい、来た人を心からもてなしたい、楽しませたいという雰囲気があるもの。こちらも、高級店でありながら、肩の力を抜いて美味しいものを楽しめます。
ホスピタリティーあふれるスタッフがいるので、記念日などを祝うのも、きっと楽しい筈。
心にまっすぐに届く美味を素直に味わいたい、そんな方にお勧めです。

<DATA>
■Gunther's Restaurant
営業時間:ランチ12:00〜14:30(平日のみ)、ディナー18:30〜22:00、日曜休
住所: 36 Purvis Street, #01-03, Singapore 188613
TEL:+65 6338 8955
URL: http://www.gunthers.com.sg/home/
アクセス:MRTブギス駅から徒歩7分ほど(ラッフルズホテルの裏)

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カテゴリー レストラン・料理・食材
2014年10月11日
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      シンガポール特派員
      仲山 今日子
      元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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