絶品!四川風オリジナルペキンダック「Min Jiang at One-North」

公開日 : 2014年12月05日
最終更新 :

グッドウッドパークホテルにある、四川料理と広東料理を融合させた、モダンチャイニーズのお店、ミンジャン(Min Jiang)。ビジネス街でもあるブオナビスタエリアにある支店が、Ming Jiang at One-Northです。

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ホテル内にある本店よりも更に、モダンで斬新な料理が特徴。そして、何よりもここの一番の売りは、リンゴの木でローストしたオリジナルのペキンダック。ペキンダック一筋20年と言う、熟練の職人を北京から招聘し、オーダーメイドで作った窯で焼き上げたこだわりの品。ここのペキンダックが食べたい!と、空港から直行でスーツケースを持ったままやって来るリピーターもいるという逸品です。

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また、面白いのが、伝統的な甜麺醤のソースで食べるペキンダックだけでなく、四川風にアレンジした、オリジナルペキンダックが食べられると言う事。

お店のある、緑あふれるOne-Northエリアは、ヘリテージエリアとしても認定されていて、このMing Jiangも、「ブラック&ホワイト」と呼ばれている、英国植民地時代の邸宅を改装して作られています。緑あふれるテラス席と、クラッシックな重厚さが楽しめる屋内席に分かれています。

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ペキンダック専用の窯は外からも眺められるようになっていて、丁寧に焼き上げられて行く様子を見る事も出来ます。

熱々のペキンダックは、テーブルの前でサーブしてもらえます。一番美味しいと言われている喉の皮は皮だけを薄く削ぎ、後は身と皮を一緒に、見事な包丁さばきでみるみる薄くスライスして行きます。

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ペキンダックは自分で包んでも良いですし、お願いすればサービススタッフの方が綺麗に包んでくれます。

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まずは、熱々のうちに、喉の皮を一口。薄い皮なのに、表面はパリパリで、噛むととってもジューシーな旨味が広がります。グラニュー糖を少し付けていただくと、脂の甘さが際立ちます。

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ネギやニンニクを好まなかった昔の貴婦人達は、この喉の部分の皮だけを、砂糖をつけて頂いていたそうで、その伝統に則った食べ方だそう。確かにとっても贅沢な味わいです。

続いては、まずは伝統的なペキンダックを。

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ネギと胡瓜のシャキシャキ感、甜麺醤のコク、そして、ダックの柔らかい肉とパリパリの皮の対比。ダックの甘みと甜麺醤が良く合い、ほのかに甘いローストの香りがします。上品な味付けで、素材の旨味がよくわかるペキンダックです。そして、毎日手作りされるという程よい厚みのモチモチの皮も、とっても美味しかったです。

続いては、オリジナルの四川風を。ニンニクのすり下ろし、大根のスライスとスパイシーで少し酸味のある白菜と一緒に頂きます。大根の歯応えがしっかりあり、白菜の程よい辛みと酸味が、口の中をさっぱりさせてくれます。思ったほど辛くなく、程よい辛みがダックの甘みを引き立ててくれます。

美味しいペキンダックを作る為に大切なのは、生後50日〜60日のダックを選ぶこと。それより若いダックで皮が薄すぎてパリパリの食感が上手く出ず、大きくなりすぎると肉が硬くなってしまうのだそう。そして、何よりも大切なのはシェフの腕だとか。天然の薪を使って直火で焼き上げる為、その時その時で火力は違い、シェフの経験と勘で、火力を調整するしかないのです。

秘伝のスパイスとハーブに半日漬け込んでから焼き上げるので、前日の予約は必須です!お値段は一羽90ドル、半身だと45ドルで、残ったお肉は炒めたり、レタス包みやスープ、チャーハン、焼きそばに入れたりして楽しめます。ちなみに、追加料金は不要です。

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私は、レタス包みをお願いしましたが、たっぷりの松の実とシャロット、タマネギ、チリなどと合わせて炒めた香ばしいダックのお肉を、さっぱりと頂けてお勧めです!

続いては、ゴー(Goh)マスターシェフの、お勧め前菜の盛り合わせ、Master Chef Goh Chee Kong's Appetizer Platter(25シンガポールドル)。

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まずは写真左上から。シンガポールのローカルフード、クエパイティー(カリカリの器の中に、野菜を入れたもの)の器には、野菜の代わりにごろんと大きなロブスターが入っています。卵の黄身のソースのコクと相まって、ロブスターの甘みとロブスターのプリプリの食感が生きています。その下は、肉厚のホタテ貝柱に天津梨が挟まれていて、XO醤がかかったもの。ホタテ貝柱の旨味と、天津梨の甘みとシャキシャキ感の対比が面白く、XO醤が新鮮なホタテとまた違ったコクを与えてくれます。真ん中はウナギの飴がけ。ウナギを細かく刻んで、甘辛い味付けの飴でコーティングしたもの。ほのかにお酢がきかせてあり、さっぱりしています。サクサク、カリカリとした食感で、紹興酒と合わせても良さそうなお味でした。そして、右は四川山椒、「花椒」を効かせた鶏肉を揚げたもの。花椒の清冽なぴりっとした辛みが生きていて、カリッとした薄い衣の中にはジューシーな鶏肉。いくらでもいただけそうな美味しさでした。

続いては、四川風のスパイシーで酸っぱいスープ、Hot and Sour Soup(10シンガポールドル)。

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オーチャードにあるグッドウッドパークホテルのMin Jiangでも、ロンドンにある支店でも出している、四川の伝統的なスープなのだそうですが、パイ生地で作ったスティックが添えられています。

四川料理と言うと、舌がしびれる辛さをイメージしますが、こちらでは辛さはかなり控えめ。(もちろん、辛いのが好きな方はオーダーの時に伝えれば対応してもらえます)辛いものがあまり得意でない方も、素材の味とスパイスの程よい刺激のバランスを楽しんでいただけると思います。このスープには、細かく丁寧に刻んだタケノコや鶏肉、湯葉、更にはナマコが入っています。同じ形に切りそろえられているので、タケノコのシャキシャキした食感とナマコのゼラチン質の対比が面白く、辛みだけでなく、黒酢のコクに鶏肉の旨味が生きた、体がリフレッシュする美味しさです。添えられたカリカリのパイスティックのバターの香りが、モダンなアクセントになっていました。

続いては、シーフード料理の研鑽を積んで来たゴーシェフの技が生きる、スペシャリティーのロブスター、Stewed Lobster with Eggplant and Minced Chicken in Sichuan Chili Sauce(26シンガポールドル)。

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もともとあったMin Jiangのシグネチャーメニューですが、ゴーシェフはとろけるような舌触りのナスをプラス。 新鮮なロブスターのプリプリ、しっとりとした身と旨味が引き出され、ピリリと辛いソースに鶏肉のコクが加わり、上質な素材が生きた、上品な味わいに仕上がっています。

デザートは、さっぱりとしたライムのソルベに、東洋のバニラと呼ばれるパンダンリーフのゼリーを掛けた、Pandan Jelly with Lime Sorbet( シンガポールドル)。

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ライムのさわやかさと、パンダンリーフの甘い香り、アロエベラと仙草ゼリーの、上品な甘み。お腹がいっぱいでもするりと食べられてしまう、ヘルシーなデザートです。

最後は、ドリアンの好きな方にはぜひお勧めしたい、ドリアンのお餅、Durian Mochi(4つでシンガポールドル)。

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D24というグレードの上質なドリアンを使ったクリームはまったりとしていて、ドリアンの果実をそのまま頂いているような感じです。そして、餅の皮は、中のクリームと変わらないほどごくごく柔らかく、まさに口の中でとろけます。

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若干42歳と言う若さながら、モダンな料理を生み出すクリエイティビティーを買われてマスターシェフとしてレストランを任されているゴーシェフは、常に新しいメニューの事を考え、通常は中華に使わない食材も利用しながら、新しい味わいを創り出しているそう。日本の醤油や調味料、鰹節なども、味わいのアクセントに使っていると話していました。そして、最近注目している食材は、オーガニックの「キビ」。通常は子どものお粥などにしか使わないそうですが、上湯スープでじっくりと煮て、蒸したアワビの上にかけると、食感が面白いだけでなく、ヘルシーに仕上がり、人気なのだとか。2年ほど前から、特に健康志向が強まっているというシンガポール。「Min Jiang の味も、どんどん進化して来ている。もっともっとシェフとして精進して、個性的でお客さんに美味しいと言ってもらえるメニューを作って行きたい」と言う事です。

大人気のペキンダックも、伝統的な窯焼きの手法を守って作った味に、四川風の薬味と言うアレンジを加えたもの。伝統の技術に培われた技で、素材を生かした味わいが楽しめるMin Jiangの中華。スパイスを使いつつも、辛すぎない上品な味は、日本人の口にも良く合います。四川料理と広東料理の両方の良さを融合した、ここでしか味わえないモダンチャイニーズを、ぜひ試してみてくださいね。

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■ Min Jiang at One-North

営業時間:ランチ11:30〜14:30、ディナー18:30〜22:30、無休

住所: No. 5 Rochester Park, Singapore 139216

TEL:+65 6774 0122

URL: http://www.goodwoodparkhotel.com/min-jiang-at-one-north-,dining_viewItem_41-en.html

アクセス:MRTブオナビスタ駅から徒歩9分ほど

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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