シャングリラホテルの中華「Shang Palace」伝統とモダンの上品な融合

公開日 : 2015年04月29日
最終更新 :

オーチャードからほど近いロケーションにありながら、緑あふれる広大な敷地にたたずむホテル、シャングリラホテル。シンガポールで44年と言う、長い歴史を誇る老舗ホテルです。「シャングリラ」とは桃源郷のこと。

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(ドアマンの服は、桃源郷があったとも言われているモンゴル内陸の民族衣装)

今は世界各地に展開するシャングリラホテルですが、ここシンガポールが実は一号店なのだとか。各国にある中華のメインダイニング、「香宮(Shang Palace)」も、ここが一番歴史があります。

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広東料理を提供している香宮だけに、シェフも本場香港から招いたSteven Ngシェフ。

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リニューアルしたばかりと言う、新しいメニューをいただきました。

まずは、お勧めの飲茶を。

【新メニュー】

Lobster and seafood soup dumpling(14シンガポールドル)

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小龍包のように、中にスープが入った点心は美味しいものですが、そのスープを満喫できる一皿。たっぷり入った上品な海鮮スープの中に大きな水餃子。そっと皮を破ると、中からロブスターなど、盛りだくさんのシーフードが登場します。お店の顔とも言える、スープの味が楽しめる点心は、一皿目に注文するのがお勧め。

Japanese bean curd bag with black fungus, celery, assorted mushroom served in superior broth(※7シンガポールドル/※はいずれも3個の価格)

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日本の油揚げを使った一皿。黒砂糖の香りが生きた、とても優しい味付け。野菜が入っているのは日本と同じですが、野菜の種類が違います。キクラゲやセロリが入っていて、中華風のアレンジ。上品に仕上げてあり、ほっとする味わいです。

Crisp-fried bean curd roll with water chestnut and foie gras(※6シンガポールドル)

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湯葉に、クワイとフォワグラを包んで揚げたもの。シャクシャクとした歯触りと甘さのあるクワイに、フォワグラのコクが合い、とっても気に入りました。ミルフィーユのように何層にもなった、カリカリの湯葉の軽い食感も楽しかったです。

Crisp-fried spring roll with flesh prawn and salted egg yolk(※7シンガポールドル)

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伝統的な野菜中心の春巻きではなく、シンガポールで大人気の卵黄を入れた春巻き。プリプリの海老に、なめらかな卵黄のソースが絡みます。一口かじると、漂うココナッツの香りは、南国らしく、シンガポールに来たなあ、と実感させてくれます。

【スペシャリティー】

Steamed gold sago ha kao(※7シンガポールドル)

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海老の水晶餃子。皮のもっちり感と厚みもほどよく、閉じ込められた海老の甘みを堪能できます。上に乗っているのは金粉がかかったタピオカ。見た目もリッチで綺麗ですね。

Baked barbecued pork pastry(※7シンガポールドル)

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サクッとした生地の中から、甘めの味付けのチャーシューの餡が溢れ出します。脂身と赤身のバランスにこだわったというチャーシューは、とろけるような味わいです。

Steamed salted egg yolk custard bun(※6シンガポールドル)

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デザートとして最後に食べても良さそうなカスタードの蒸しパン。卵黄を使ったリッチなカスタードは、とろとろのリキッド状。ふわふわの皮と、この温かくて甘いカスタードは、お子様から大人まで楽しめそう。熱々なので、やけどしないようにゆっくり食べてくださいね。

【ローカルメニュー】

シンガポールならではのローカルフードメニューも色々。

Fried turnip cake with spicy XO sauce(8シンガポールドル)

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ローカルフードのキャロットケーキをアレンジした一皿。ターニップを使った餅は、とってもふんわりとしていて、後味にほのかにターニップの優しい香り。炒めた卵とダークソイソースの甘辛さに、香りの良い中国ソーセージのアクセント。個人的に、とても気に入りました。

Century egg and pork porridge(10シンガポールドル)

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ピータンと豚肉の入ったお粥は、干し貝柱の出汁が効いていて、身体に優しくしみわたります。食欲がなくても、さらりと頂けそうです。

そして、アラカルトメニューから、スペシャリティーであるBaked cod fish, miso sauce(26シンガポールドル)

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鱈の白味噌焼き、と聞いて、日本の西京漬のようなものをイメージしていたら、嬉しい意味で裏切られました。分厚い鱈の切り身は、とっても甘く、カニの身のような香りがある上質なもの。その表面に細かく包丁を入れ、白味噌を塗って焼いてあるのですが、キャラメリゼされた白味噌の香りや、かりっとした食感と、しっとりと甘い鱈の身との対比が絶品でした。この日、一番気に入ったメニューでした。

Stewed lobster noodle, young ginger, onion(38シンガポールドル)

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ロブスターの出汁をたっぷりと吸い込んだ米粉のヌードルは、旨味がたっぷり。殻からロブスターを取り出しながら、身の甘さと、スープの旨味を一緒に頂きます。

デザートの一押しです。

Chilled watermelon, mint, lemongrass jelly(11シンガポールドル)

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ローカル食材の仙草ゼリーに、レモングラスの香りのかき氷、赤と黄色のスイカをあわせてあります。冷たいレモングラスの氷が、身体の中をさわやかにしてくれ、お腹がいっぱいでもするする食べられてしまうデザートです。

Chilled sesame cream pudding(12シンガポールドル)

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ヨーグルトと黒ごまのブラマンジェのような印象。意外な組み合わせですが、乳酸菌の香り、ほのかな酸味と甘みが、黒ごまの濃厚さとよいバランスで、あっさりと仕上がっています。

定番のメニューが美味しいのはもちろんのこと、創作メニューも、オリジナリティーにあふれ、意外性のある組み合わせながら、安定した味わい。どんなメニューかわくわくしつつ、どれも安心して頼めるのが嬉しい所。このあたりは、老舗の風格といったところでしょうか。

日本の食材も、日本とはまた違った、でもエキセントリックでない仕上がりになっていて、とっても楽しめました。

伝統とモダンが穏やかに融合していて、お子様からご年配の方まで、どなたにでも安心してお勧めできる中華です。

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■Shang Palace

営業時間:ランチ 12:00〜14:30(平日) 、10:30〜15:00(土曜、日曜、祝日)

ディナー 18:00〜22:30、(無休) 

住所:Shangri-La Hotel, 22 Orange Grove Road, 258350, Singapore

TEL:+65 6213 4473

URL: http://www.shangri-la.com/singapore/shangrila/dining/restaurants/shang-palace/

アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩10分程

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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