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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2016年4月28日

「Saint Pierre」マリーナベイサンズの絶景を望む、子連れ歓迎のラグジュアリーフレンチ


「Saint Pierre」マリーナベイサンズの絶景を望む、子連れ歓迎のラグジュアリーフレンチ

テレビ出演でも知られる、Emmanuel Stroobant(エマニュエル・ストローバント)シェフのお店、Saint Pierre(サン・ピエール)が、シンガポールの中心エリアに移転、席数を減らして、更にラグジュアリーなレストランとして生まれ変わりました。セントーサ島にあった、以前の建物 も好きだったなあ、と思い入ってみると、マリーナベイサンズを正面に望む絶景が目の前に広がるロケーションの素晴らしいこと!広さ自体は少し狭くなったのですが、それを感じさせない解放感があります。

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Emmanuelシェフは、まだ10代だったころに、師であるArpege(アルページュ)Alain Passard(アラン・パッサール)に「シェフは50歳になって初めて、自分のスタイルが見つかるものだ」と言われたそう。その頃は、なんのことかよくわからなかったけれど、47歳になる今はそれがよくわかる、と話します。そうして見つけた自身の料理のスタイルを「Essence-Centric (エッセントリック)」と呼びます。手間を惜しまず、素材のエッセンスを使った旨みで、より軽やかな、でもフレーバーあふれる料理の数々がコンセプト。

ランチコースは4皿(85シンガポールドル~)、そしてディナーコースは6皿(148シンガポールドル~)と10皿(178シンガポールドル~)があります。
そして、驚くのは、ラグジュアリーなレストランながら、子どもウェルカムで、キッズメニューまであること。父親でもあるEmmanuelシェフは、子どもたちの食育にも熱心で、小学校を訪れて料理を教えたりもしています。「大人よりも、味蕾の数が多い子どもの味覚はとても繊細。いわゆる「お子様メニュー」ではない、本格的で、でも食べやすい料理を提供していきますよ」と話します。サービス担当のEdina夫人とともに、きめ細かい心配りをしてくれるそう。

実際に店内に入ると、何かをやりたいと思った瞬間に、手が差し出される、程よい距離感の素晴らしいサービス。移転に際して、フランスの星付きレストランからサービススタッフを新しくスカウトしてきたそうです。

また、どのコースにも、同じ皿数のベジタリアンメニューが用意されているのも魅力です。

私はベジタリアンではない、10皿のGrand Earthコース(188シンガポールドル)をいただきました。まずは、にこやかな挨拶とともに、Emmanuelシェフが目の前でアミューズを作ってくれます。カウンタースタイルのライブ感あふれる料理が最近人気ですが、「自分のために目の前で作ってもらう」というのは特別感があって、改めてうれしいものですね。

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「お飲み物はどうしましょう?」と、運ばれてきたワゴンには、グラスで楽しめるKrugなどのシャンパンやワインとともに、フランスのAlain Milliatのジュースが。フルーツジュース以外にも、キャロットジュースなど、ヘルシーな選択肢を好む方にも、ぴったりのラインナップがそろっていました。

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私は、自家製のカシスジュースを使ったキール・ロワイヤルをいただきました。

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出来上がったアミューズは、シグネチャーのフォワグラの冷製に、ほのかな苦みがフォワグラの甘みを引き立てる、グレープフルーツを合わせたもの、緑の香り豊かな地元の空芯菜をロワイヤル風に仕立てたフレッシュな印象の前菜、
絶妙なしっとり感の自家製のスモークサーモンにイクラを乗せたもの、薫り高いマッシュルームのクラッカーでした。(内容はシェフのアイデアで常に変わるそうです)

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パンは5種類。ライ麦やクルミ、アーモンドとイチジクなど。バターはBeurre de baratteと呼ばれる、通常よりも時間をかけて熟成したものを使っています。私はアーモンドとイチジクのパンを選びましたが、イチジクとアーモンドの程よい甘みが楽しめるパンでした。

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そして、温かいアミューズは長ネギとズッキーニ、フレッシュな牡蠣にスモークポテトのムースをかけたもの。牡蠣の自然な塩気に、スモークポテトムースがまろやかさを加えていました。

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ここからが一皿目。

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Tomato, vanilla oil. balsamic, cashew nut
日本の桃太郎トマトにバニラオイル、そして同じく甘い香りのあるカシューナッツでコクと食感のアクセントをプラス。甘みと旨みのあるバルサミコビネガーで、スイーツではなく、料理としてのバランスに引き戻しています。中央には、トマトの種の部分から抽出したジュースで作った、透き通った味わいのトマトソルベ。上のチップには、脱水して粉にしたトマトがかかっていて、トマトを再構築したような一皿です。

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Avocado, turnip, coconut, quinoa,kelp
かわいらしいサンドイッチのような見た目のこちらは、アボカドと、シンガポールではよく使われる、梨のようなサクサクした食感と甘みのあるチャイニーズターニップ、ココナッツの白い実の部分を重ね、昆布のソースをかけたもの。キヌアのプチプチした食感が楽しいチップが添えられています。野菜の自然な甘みが重層的に重なり合い、昆布独特のまろやかで優しい旨みとよく合います。

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Scallop, potato leaf, preserved truffle
続いては、表面を香ばしく焼いたホタテに、スモークポテトのフォームと黒トリュフ、サツマイモの葉とホタテの出汁、そして刻んだ生のサツマイモの葉が乗せられています。

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シンガポールではサンバル(唐辛子ペースト)と一緒に炒めて使うのが一般的なサツマイモの葉ですが、こうして生でいただいてみると、でんぷんのような味と甘みがあり、ほのかなえぐみと共に、草原のような緑の香りを感じます。日本のお茶漬けのあられくらいの大きさの、サクサクに揚げれられたジャガイモがアクセントに。ホタテにスモークポテトという、安定した組み合わせに、ポテトという共通な味わいがありつつ、面白いアクセントを加えていました。

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Lobster, leek, seaweed smoked butter
そして、この日私が一番気に入ったのがこのカナダ産ロブスターのフラン。一番下の層は、ロブスターのフラン、その上にロブスターと強めに火を入れた長ネギ、そして長ネギのフォーム。スモークした海藻入りバターの香りが、長ネギの香ばしさと合い、ロブスターの甘みを引き立てます。

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そして、このロブスターのフランの味が、なんともピュア。ロブスターの旨みだけを取り出して凝縮したような、柔らかくふるふるしたフランは、いくらでも食べられてしまいそうなおいしさでした。

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Cod, oxtail, daikon
続いては、フランス産のタラを、オックステールの透明なコンソメ仕立てにした一皿。
すっきりとした味わいのタラに、オックステールがコクとまるみをプラス。そこに、エルサレムアーティーチョークのほのかな苦みが、全体を引き締めます。日本料理が大好きだというEmmanuelシェフは、この、微妙な苦みの使い方がとても上手だと感じました。

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Beef(wagyu), eel, black garlic, ginger
そして、肉のメインディッシュは、A5の松坂牛。スモークしたウナギと黒にんにくのソース。肉は赤身の部分で、しっとりと焼き上げられ、脂の代わりに、ウナギの濃厚さと、奥行きのある黒にんにくの味わいが絶妙にプラスされています。

この後のPigeonはスキップして、コースの最後に、チーズ(追加28シンガポールドル)をいただくことに。

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Onion, vieux conte cheese, grapefruit
ここで、チーズやデザートへの流れを作るために提供されるのが、様々なスタイルに調理された玉ねぎの一皿。キャラメリゼした玉ねぎをコンテチーズでフラットブレッド風に仕立てたもの、シンプルにコンフィしたもの、そしてフレッシュなルビーグレープフルーツ。コースの締めくくりからデザートに向けて、肉料理からの軽やかなクッションになっています。

シイタケの旨みの詰まった野菜のミネストローネで、口の中をすっきりとしたバランスに引き戻します。

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チーズは、季節に応じて常に25種類ほどがワゴンで登場。私はブルーチーズが好きとお伝えしてお任せしました。

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美しい夜景を楽しみながら、のんびりと過ごせます。特に38ヶ月熟成のコンテチーズが素晴らしかったです。

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Pear, williamine, parmesan
デザートの一皿目は、底からすくって、全部の層を一口で食べてくださいね、と言われます。洋ナシのスライス、ソルベ、パルフェに、パチパチキャンディー。そこに、パルメザンチーズのコクとパッションフルーツの酸味が加わります。
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Chocolate, vanilla, passion fruit
ダークチョコレートでできた美しい器の中に、ヴァニラのムースとパッションフルーツのソース。
ほのかなチョコレートの酸味と、パッションフルーツの酸味が重なり合い、ヴァニラのムースが穏やかにそれをまとめます。

さらに、常時20種類以上がそろうという、デザートワゴンがやってきて、好きなものを好きなだけ楽しめます。

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特に、スミレとラズベリーのタルトが絶品でした!

自然の味わいを生かしたお料理に、マリーナベイサンズの美しい夜景、ラグジュアリーな空間とサービス。しかも、子ども連れ歓迎、といううれしいレストラン。
シンガポールで、特別なひと時を過ごしたい方に、特におすすめです。


<DATA>

Saint Pierre(サン・ピエール)
営業時間:ランチ 11:30~15:00(火~金曜のみ)、ディナー 18:00~23:00、日曜休
住所:1 Fullerton Road, #02-02B One Fullerton, Singapore 049213
電話:+65 6438 0887
アクセス:MRTラッフルズプレイス駅徒歩5分


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カテゴリー レストラン・料理・食材
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      仲山 今日子
      元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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