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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2016年4月18日

[WGS2016]古典インド料理の味わいを現代風に、「Punjab Grill」


[WGS2016]古典インド料理の味わいを現代風に、「Punjab Grill」

今年で20周年を迎える食の祭典、World Gourmet Summit(ワールド・グルメ・サミット)。様々なレストランで、この時だけの特別なコラボレーションイベントが行われています。
マリーナベイサンズにある、インド料理のファインダイニング、Punjab Grill(パンジャブ・グリル)もその一つ。

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インド本店から、Gurpreet Singh Gehduエグゼクティブシェフを迎え、Long Forgotten Recipes(長い間忘れ去られていたレシピ)というテーマでのコラボレーションディナーを行いました。

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Gurpreetシェフ(写真左)とJavedシェフ(同右)

手間がかかる、昔ながらの調理道具を手に入れるのが難しい、などの理由でインドで忘れられかけている古典料理を見直し、再度新しいアレンジを加えて提供するというこのディナー。

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まずは、Watermelon Slider Mix Seeds Chaatからスタート。
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伝統料理ではありますが、その提供方法はあくまでもイノベーティブ。お皿のカバーをとると、アップルウッドの香ばしい香りが漂います。スモークガンという機械を使ってスモークを閉じ込め、さらに小さいハンバーガー(スライダー)仕立てにした、遊び心のある一品。バーガーのパンの代わりに使われているのはスイカ。

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挟まれたChaat(チャート)は、ジャガイモを使った南インドのスパイシーなスナックで、マスタードシードの香りと刺激的な辛みに、シャキシャキしたスイカの甘みがよく合います。スイカにスモークの香りを加えることで、複雑味が増し、炭で料理をしたような、野趣あふれる味わいに仕上がっていました。

San Marzino Tomato Shorba with Masala Cheese Bruschetta
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伝統品種であるサンマルツァーノトマトを使ったトマトのスープは、クローブとコリアンダーの香りをまとった、香り高い品。マサラ(スパイス)とチーズを加えた揚げパン風の「ブルスケッタ」で現代的なアレンジを加えています。サンマルツァーノ自体は、もともとはイタリアの品種ですが、Gurpreetシェフは、自らインドの生産地を回り、オーガニックの野菜や伝統的な品種の野菜などを常に探しているのだとか。


続いて、Tava Grilled Tiger Prawns, Spiced with Lime Masala Foam, Pan grilled Totus Root & Sweet Potato Served with Spicy Chilli Mayo Sauce

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Tavaと呼ばれる、伝統的な丸い鉄板で焼き上げた、大きなタイガープラウンは、熱せられた鉄板のスモークの香りでとても香ばしく、軽やかなライムのフォームが、モダンな印象です。昔のレシピから生まれたという、サツマイモと蓮根のパティ。素朴な甘さを感じるメニューでした。


Mango Chutney Spiked Sweet and Sour Lamb Ribs

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マンゴーチャツネで煮込んだ子羊のリブは、「箸で切れる」と表現したくなるほど柔らかく煮込まれ、トロトロの甘い脂の部分とマンゴーの香りがよく合います。濃厚な甘辛い味を、上にあしらわれたコリアンダーの葉がさわやかにしてくれています。


間に、すっきりとしたライチのソルベをはさんで、メインディッシュ。
Pandang Leaves Flavoured Pulao, Pan Grilled Halibut Fish, Goan Glazed Coconut Sauce

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まずは、Javedシェフによる、シンガポールらしいパンダンの葉で香りをつけたインドのピラフと、カレイの一種の白身魚を焼いて、南インド、ゴア風のココナッツカレーソースをかけたもの。ぱらっとした食感のピラフ、パンダンリーフのバニラのような甘い香りはもともとココナッツとよく合わせられていて、ココナッツカレーのソースとの相性も最高。

続いて、Gurpreetシェフによる、Narange Lamb Curry, Tava Grilled Baby Spinach & Enoki Mushroom

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子羊の煮込みと、シェフの故郷でもある、インド北部のダール豆の煮込み。子羊を長時間かけてオレンジジュースで煮込むという手法は、時間がかかるということで、今はほとんどインド料理では見られないのだとか。同じく、ダール豆も、まろやかな味が出るまで時間をかけて壺などで煮込む手法はなかなか取られていないそう。

ほのかにオレンジの香りが残る子羊は、とても香りがよく、関節の部分の、ボーンマローのとろりとした味わいが重なり、とてもリッチな仕上がりになっていました。Javedシェフが用意した、手作りの銅の壺で煮込んだ柔らかいダール豆は、コクのあるトマトと、クリームのリッチな香りが楽しめる北インドならではの味。全体に一体感のある、まろやかな味わいは、銅の壺を使っているからなのだとか。Tavaで香ばしく焼かれたエノキダケとほうれん草が添えられていました。

デザートは、Monsoon Dessert Platter と名付けられた盛り合わせ。

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まずは、クルフィと呼ばれるインドのアイスクリーム(写真左奥)。「西洋のアイスクリームと違って、クリームを使わずに、ミルクを煮詰めて作ったクルフィは、脂肪分が少なくて、リッチな味わいなのにとてもヘルシーなんだ」と、Javedシェフ。確かに、濃厚で滑らかな味わいですが、後味はすっきり。
ピーナッツとチョコレートのムース(同右奥)、そして、Gurpreetシェフによる、デーツだけのナチュラルな甘さを生かしたムースに、南インド産の珍しいイチジクを合わせた組み合わせ。南インドのイチジクは、小ぶりですが甘さが濃く、種の部分のプチプチ感もしっかりしていて、存在感のある味わい。「昔は砂糖の代わりに、デーツやイチジクの甘みを生かした料理を作っていた。そんな自然の味を生かしたインド料理を作っていきたい」というGurpreetシェフならではの品です。
ちなみに、お皿に敷き詰められているのは、チョコレートとアーモンドを分子量理学の手法できめ細かいパウダーに仕立てたもの。古典をモダンなアレンジで提供する、というコンセプトを体現しています。

Long Forgotten Repice は、一夜限定のコラボレーションでしたが、「手間と時間をかけた伝統の良さ生かしつつ、西洋のテクニックも取り入れて、洗練されたインド料理を提供したい」という、Javedシェフの創意工夫にあふれる味は、このPunjab Grillと、最近オープンしたカジュアルなカフェバースタイルの新店、Maziga でも楽しめます。

<DATA>
World Gourmet Summit(ワールド・グルメ・サミット)2016
期間:2016年3月28日~4月24日
会場:シンガポール国内各提携レストランにて

Punjab Grill(パンジャブ・グリル)
住所:B1-01A, The Shoppes at Marina Bay Sands, South Podium, 2 Bayfront Avenue. Singapore 018972
電話:+65 6688 7395
アクセス:MRTベイフロント駅直結

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カテゴリー イベント・行事・お祭り レストラン・料理・食材
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      仲山 今日子
      元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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