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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

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2016年7月24日

007が愛したシャンパンBollingerとEnotecaのスペシャルランチ


007が愛したシャンパンBollingerとEnotecaのスペシャルランチ

お祝いごとに欠かせないシャンパン、レストランに入ると、まずはシャンパンはいかがですか?と勧められることも多いですよね。複数年のワインを保存し、ブレンディングすることから、通常のワイン造りよりも多くの資金が必要なため、大規模資本が入ることが多いシャンパン造りですが、1829年の創業以来200年近く、ファミリービジネスとしてシャンパン造りをしている数少ないメゾン、Bollinger(ボランジェ)。シンガポールで、日本に本社を持つEnoteca(エノテカ)と新しくパートナーシップを結んだということで、お披露目会にお邪魔して来ました!

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シンガポールでは、オーチャードの高島屋の地下にEnotecaショップがありますが、「実は9割がレストラン向けの卸なのです」とエノテカ執行役員の堀慎二さん。


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(左から、事業本部長の阿部健太郎さん、堀さん、国際事業部の岩嵜晃さん)


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会場はそのレストランの一つで、窓からマリーナベイサンズの素晴らしい眺めが楽しめるフレンチ、Saint Pierre(サン・ピエール)。まずはBollingerのシャンパンについて、メゾンからやって来たBastien Marianiさんから説明が。

「シャンパーニュ地方の中でも、極上のピノ・ノワールの穫れるアイ村にあるBollingerの一番の特徴は、常に、原料ぶどうの少なくとも60%以上が、自社畑のピノ・ノワールで作られていること。黒ブドウであるピノ・ノワールならではの、しっかりとした味わいが特徴です。」

「よく、寿司や刺身などの和食には、酸味が強いシャンパンは合わない、と言われますが、長期熟成されてできるBollingerのシャンパンは、熟成によって酸味が抑えられているので、和食にもぴったりですよ」とBastienさん。

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Bollingerのヴィンテージシャンパンはすべて、一次発酵から、ブルゴーニュの20年以上のオーク樽を使っているということで、もし泡がなくなってもそのまま上質のワインとしていただけそうな、ボディのしっかりとした味わいが特徴です。通常のメゾンはステンレスタンクで発酵で、一次発酵から樽を使っているのは、BollingerとKrug(クリュッグ)だけなんだとか。

家族経営のメゾンなので、生産量は大手と比べるとぐっと少なく、年間300万本。Bollingerでは、そのうちの、500~600本を「ライブラリー」と呼ばれる保管庫におくのだそうです。長期熟成が可能な、Bollingerのシャンパン。通常、メゾンでの熟成期間と同じだけ、購入後自宅のワインセラーで保存か可能だとか。「最近、創業してすぐの1830年のシャンパンが見つかった。50本くらいのうち、20本くらいがコルクの状態もよく傷んでいなかった。味見をしたら、もちろん泡はなくなっていたけれど、複雑味のある、素晴らしい味わいでしたよ」とBastienさん。

さすがに、自宅で180年も保存するのはあまり現実的ではありませんが、La Grande Annee(ラ・グラン・ダネ)や、Bollinger R.D.(ボランジェ・アールディー)などのBollingerのヴィンテージシャンパンは、長期熟成に向かないピノ・ムニエを外して、ピノ・ノワールとシャルドネだけで造られているそうです。現在リリースされているLa Grande Anneeは2005年のブドウを中心に作られ、10年の熟成を経たもの、そしてBollinger R.D.に関しては、2002年のブドウが中心で、13年の熟成を経たもの。ここからさらに同じ年月保存できるとすると、La Grande AnneeもBollinger R.D.も2025年までが飲み頃ということになります。

お子さんの生まれ年がこの年だったら、ちょうどいま買って、成人したころに一緒に飲む...なんて風にも楽しめそうですね。

ちなみに、Bollingerを愛する有名人と言えば、007シリーズで有名なジェームズ・ボンド。1973年から40年以上、007にはBollingerのシャンパンが登場しているのだとか。

その後は、Saint Pierreのメインダイニングに移動して、それぞれのシャンパンに合った料理と共に、テイスティング。

料理は、セレブリティシェフのEmanuel Stroobant(エマニュエル・ストローバント)シェフ によるものです。


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まず、ノンビンテージのSpecial Cuvee Brut N.V.とともに、アミューズをいただきます。

若々しさの中にも、ピノノワールならではのしっかりとしたボディーがあり、食事のスタートにぴったりのシャンパンです。

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アミューズは左上から、大根を細かく刻んだすっきりとしたサラダに柑橘の香りを合わせたもの、黄色いボール状のものは、オレンジと人参のピュレが飛び出すみずみずしい一品、塩漬けにしたとっても滑らかな生の鮭に、ホースラディッシュのソース、オキザリスを合わせています。

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続いて、フォワグラのムースの上に生のフランボワーズ、飴掛け、と言いたくなるほどしっかりとキャラメリゼされたくるみ。フォワグラの濃厚さとクルミの香ばしさが、Special Cuvee Brut N.Vの奥にあるコクを引き立てる組み合わせ。ベリーのアクセントが効いていて、この次のロゼと合わせてもよさそうな一品でした。

どの品も、ポイントにきりっとした酸味があり、Special Cuvee Brut N.Vの生き生きとした酸とよく合います。

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続いては、「ロゼはシーフードに合うんですよ」というBastienさんの言葉に合わせて、Bollinger Rose N.V.と共に提供されたのが、カニを使った一皿、Dashi poached king crab, new harvest oscetra caviar, roasted cauliflower mousse, tarragon, cream fraiche, brioche。

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カニと相性のよいカリフラワーは一度ローストしてほのかな香ばしさと甘味を引き出し、サワークリームで重すぎないコクをプラス。すっきりとした出汁のゼリーとともに、軽やかな一皿となっています。薄くスライスしたブリオッシュをトーストしたチップスが食感のアクセントと、焦がしバターの香り。ほぐしたカニの身には、ほんのりと唐辛子が効いていて、スライスしたカニの身の上には、オシェトラキャビアが乗っています。

「色を見てみてください、通常のロゼと比べて明るいでしょう?これは、アッサンブラージュ(シャンパンのベースの味を決める調合のこと)の際に赤ワインが5~6%しか加えられていないからなのです」もともとシャンパン自体のボディーがしっかりしているので、たくさん加えなくても大丈夫なのです。」とのこと。Special Cuvee Brut N.Vと比べると、赤ワインから来るベリーの香りや、どこかスパイスを思わせる印象があり、カニにほんのわずかに効かせた唐辛子との相性も抜群。程よく透き通った味わいは、和食との相性も良さそうです。

続いて、La Grande Annee 2005と合わせたのは、

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Barbecued Hokkaido scallop, smoked potato espuma, black winter truffle, iced lettuce, fine de claire oyster dressing, lemon zest

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香ばしく焼き上げた北海道産のホタテの貝柱は、表面だけが火が通っていて、中は刺身のように、生ならではのまったりとした食感が楽しめます。それと好対照な歯触りの、カリカリのポテトのキューブは、ほのかにベーコンの香りをまとって。黒トリュフの大地の香りをまとったクリーミーなポテトのエスプーマは、ふんわりとした食感とミルキーなコクを。この乳製品の香りと、La Grande Anneeのバターやバニラのような香りがとても相性が良かったです。塩田に沈めて熟成させる、ボルドー産の牡蠣、fine de claire(フィン・ド・クレール)の出汁を効かせた、イタリアンパセリのドレッシングが、ホタテの海のうまみを後押ししています。アイスプラントのサクサクしたフレッシュな歯ごたえが、シャンパンの泡の軽やかさを表現しているような一皿でした。

この他にも、フォワグラや、ローストしたラム肉や子牛とも合うそうです、Bastienさんは、「個人的には、熟成させたコンテチーズがおすすめです」とのこと。確かに、コンテのナッツのようなコクと、La Grande Anneeの熟成感のあるまるみは、ぴったりと合いそうです。

同じくLa Grande Annee 2005の、ロゼと合わせたのは、

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Twice cooked veal tenderloin, texture of Jerusalem artichoke, piquillos coulis, caramelized cipollini, veal jus

アッサンブラージュの際に加えられるワインは、ノンビンテージとほぼ同じ、わずか5%。ただ、加えるのはさらにグレードの高い、Cote aux Enfant(コート・オー・ザンファン)の赤ワインのみ。ノンヴィンテージのロゼよりも、さらに樽の木の香りがしっかりとあり、重厚で複雑味のある仕上がりになっています。


とはいえ、「まだ2005年のLa Grande Anneeは若いので、もう少しご自身のセラーで寝かせても、素晴らしい味わいになりますよ」とBastienさん。

ノンヴィンテージのロゼは、シーフードとの相性が良いですが、La Grande Anneeのロゼは鴨や鳩、ウズラやホロホロ鳥などとの相性が良いそうです。

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合わせたのは滑らかな肉質の子牛のテンダーロインの一皿、独特の渋みのある、エルサレムアーティーチョークのピュレに、小さな玉ねぎのピクルス、Piquullos(ピキーリョ)という小さなピーマンのピュレ。こんがりと焼いてからピュレにしてあるので、ピリッとした辛味とスモーク感があります。La Grande Anneeの場合はボディーがしっかりしていて若干のタンニン感があるので、赤身の肉の鉄分や、エルサレムアーティーチョークの渋み、付け合わせの野菜の酸味やスパイシーさにしっかりと寄り添う味わいになっていました。

最後に出てきたのは、Bollinger R.D. 2002。

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全てのヴィンテージの中でも最上級の年のものが使われます。ドサージュ(糖分の添加)も1リットル当たりわずか3~4グラムで、きりっとした辛口です。樽の木の香りと、はちみつのような熟成感やコクのある甘い香りは、ウィスキーなどのように食後酒として楽しむこともできそうな重厚感です。

Bastienさんによると、マッシュルームやトリュフのリゾット、鹿肉、もしくは長期熟成したコンテやグリュイエールチーズが合うそうです。熟成感のある木の香り、日本でいうと秋冬が旬の、しっかりした味わいの食材と相性がよさそう。

最後のデザートは、ヴァニラビーンズの入ったシロップで煮たマンゴーとパイナップル、マンゴーのソルベ、ココナッツのクリームにバナナのコンポートを合わせた、Vanilla confied mango-pineapple, dark rum snow, mango sorbet, coconut emulsion, banana compoteでした。

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南国ならではの甘いフルーツをさらにヴァニラの香りで甘く煮詰め、軽やかなココナッツクリームと合わせた、濃厚な味わいのデザートでした。

こだわりのオーク樽の熟成でピノ・ノワールならではの厚みののある味わいを引き出した、Bollingerのシャンパン、とっておきの記念日に、そして長期熟成が可能なので、家族の歴史とともに、セラーで保存しておくのもおすすめです。

<DATA>
■Enoteca Singapore(ワインショップ・エノテカ シンガポール高島屋店)
営業時間:10:00~21:30
住所:Gourmet World, B2 02-1 Takashimaya Department Store, 391 Orchard Road, Singapore 238873
電話:+65 6836 3068
アクセス:MRTオーチャード駅徒歩4分

■Saint Pierre(サン・ピエール)
営業時間:ランチ 11:30~15:00(火~金曜のみ)、ディナー 18:00~23:00、日曜休
住所:1 Fullerton Road, #02-02B One Fullerton, Singapore 049213
電話:+65 6438 0887
アクセス:MRTラッフルズプレイス駅徒歩5分

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カテゴリー レストラン・料理・食材 夜遊び・クラブ・お酒
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      仲山 今日子
      元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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