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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

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2016年11月22日

冬の日本食材の魅力を満喫、Lewin Terraceの冬のメニュー


冬の日本食材の魅力を満喫、Lewin Terraceの冬のメニュー

MRTシティーホール駅からも程近い、都会のオアシスのようなフォートカニングの丘に佇む一軒家レストラン、Lewin Terrace(ルウィンテラス)。冬のメニューが完成したということで、お邪魔してきました!松本圭介エグゼクティブシェフが、日本全国の産地を実際に訪れて、特別にルウィンテラスの為に送ってもらった食材が満載、夜のコース、和魂洋才(S$188)です。

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パンは、以前よりも少し大きめサイズになった、焼きたて熱々のバターロールとくるみパン。私はふんわり甘いバターの香りが漂うバターロールをいただきました。ゆず味噌のバターをつけて。ついつい食べ過ぎてしまう美味しさです。

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アミューズには、「おもてなし」というタイトルがついています。

まずは、パンプキンムース。野菜の自然な甘みが生きたプリンのような食感で、中央には醤油のクランブルと、バジルの芽、そして、中央にだけバルサミコをひとたらし。食べ進むと思いがけず出会うすっきりとしたアクセント、サプライズに満ちた内容です。

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もう一皿は、ザワークラウトやピクルスのような、甘酸っぱい赤キャベツとビーツの上に、コンソメで煮た和牛の頬肉。頬肉ならではのゼラチン質をうっすらと纏った、小さいけれども丁寧に作られているのがわかる美味しさです。

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一皿目は、Lobster

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松本シェフ自ら、瀬戸内の産地を訪ねて直送してもらっているというノーワックスのオーガニックレモンを使った一品。カバーをかけているのは、香りを閉じ込める為。「ワックスで皮を覆っていないので、自然なレモンの香りが楽しめるんです。カバーを開けて、ご自身でレモンの香りを、楽しんでくださいね」と松本シェフ。

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カバーを開けると、緑のレモンならではの、少しライムを思わせるようなシャープで清涼感のある香りが漂います。

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皮をそのまま使った器には、金糸瓜のパスタ仕立てにレモンのジュースを絡ませて。そして上には、2時間じっくりと調理した、カナダ産オマール、ゴールデンキャビアとも呼ばれる珍しいヤマメの卵、そして白味噌とバニラのソース。程よいバターがつなぎ役になっていて、このソースと、オマール海老の相性は抜群。甘さを引き立てた所に、レモンの酸味が効いた金糸瓜がすっきりと寄り添います。ヤマメの卵は、イクラなどと比べると、かなりしっかりとした粒感。プチプチとした印象が、まるでレモンの果肉の食感を模したような、みずみずしい印象でした。

二皿目は、Mont-Blanc

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モンブランケーキのような見た目ですが、上は実は百合根のピュレ。「実は石川県の郷土料理、治部煮をイメージしたんです」と松本シェフ。中は合わせ出汁でじっくりと煮込んだシャラン産の鴨のタルタル。ごくごく細かく刻んだみじん切りの玉ねぎ、ローズペッパー、粒が大きくて辛みが控えめだという、タスマニアンマスタードを合わせて。香味だけでなく、プチプチ感が良いアクセントになっています。

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ほんのりバターが香る、滑らかな百合根のピュレに包まれた、鴨と香味の良い玉ねぎ、マスタードの優しい酸味、ローズペッパーという洋風の素材同士の。百合根のピュレは、マッシュポテトのような質感ですが、それよりもどこか上品な味わいです。着想は和食でも、味わいはあくまでも王道のフレンチ。上には、黒にんにくのチップと、石川県の名産の金箔をあしらい、ストーリーもしっかりある一皿でした。

三皿目は、Hokkaido

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産地の名前をそのままつけたメニューは、北海道産のホタテが主役。こちらも、実際に松本シェフが北海道に足を運び、通常よりも大きいサイズのものを特別に仕入れているのだとか。海藻バターでソテーした後は、冬に向けて甘みが増したカリフラワーを、生でそのまま乗せて。日本版のパン・ド・エピスをイメージしたという、山椒と柚子を使ったクランブル、そしてフレッシュなほうれん草がふんわりとかかっています。サイドには、80年もののアンチョビのエッセンス、コラトゥーラを使って、潮の香りを強調。和のアクセントとして、山椒の甘辛煮とひじきをピュレにしたものが添えられています。

四皿目、魚のメインディッシュは、シグネチャーのAmadai。

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福井県名産の甘鯛を使い、福井県をテーマにした一皿です。
昆布だしと甘鯛のあらでとった出汁を、サイフォンを使って加熱し、上に入っている厚く削った鰹節とカフィライム、レモングラスなどの香りをほんのりと移します。

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松笠焼きにした甘鯛の下には、赤米と福井産の蕎麦米で作った焼きおにぎりのようなもの。上には、紫蘇の花と、春を待ちわびる気持ちを表す、百合根で作った桜の花びらが添えられています。甘鯛は、ふっくらとした身に、冬になって一層甘みが乗り、テクスチャーも滑らかになった印象。カリカリの鱗の軽やかな食感との対比も楽しめます。

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甘鯛と昆布のまるみが生きた出汁の香り、香ばしい蕎麦の香り、もちもちした赤米。どこかほっとする味わいです。

五皿目は、肉のメインディッシュ、Japanese Wagyu

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日本の野菜の中で一番松本シェフが好きだという能登野菜。海沿いでミネラル分が多く、良質の赤土が美味しい野菜を生み出すのだとか。スナックインゲン以外は全て能登産なのだそう。
そして、そこに登場したのは、ストウブ鍋に入った和牛のロース肉。

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今回新しく、オレガノの花に干し草を加えてあるので、しっかりとしたスモークの香りがあります。中がロゼ色に仕上がった和牛は、スモークの香ばしさに、ジューシーな肉がよく合います。ニンニクと生姜をほのかに効かせた柚子と焦がしバターのソースに合わせた濃厚な肉の旨みに、冬になって一層甘みが増した冬野菜を合わせて。

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とっても甘いにんじんに、生姜をしっかり効かせたピュレと、バターナッツかぼちゃ、白さつまいも。焼いただけのさつまいもがこんなに美味しいなんて、とびっくりします。蕪と、小さな玉ねぎにとんぶりを入れたものは、とんぶりの弾ける食感と共に、みずみずしくて、全体をフレッシュな印象にしていました。

プレデザートは、White Kopi

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登場したのは、ガラスの器に、4つのソースが点々と散らされています。白は練乳とオレンジフラワー、茶色はヘーゼルナッツプラリネクリーム、黒は3倍に濃縮したエスプレッソ、もう一つの黒はトリュフピュレで、この上からホワイトコーヒーブラマンジェをかけていただきます。

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滑らかなホワイトコーヒーブラマンジェは、牛乳に上質の浅煎り豆を一晩漬けて、香りを移したもの。「粉にすると、色が出てしまうし、深煎りだと雑味が出やすい。」のが理由とか。この辺りは、元々実家が本格的な珈琲店を営んでいたという松本シェフらしいこだわりです。ホワイトコーヒーのまろやかさを、上品に昇華させた印象のブラマンジェ。それぞれのソースに合わせて、違った味を楽しめます。

デザートは、Matcha Mochi

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華やかな炎を使ったデザートです。斬新な形のホワイトチョコレートのシェルは、水風船の上に溶かしたチョコレートを流して形を作っているのだとか。ラム酒と、アルコール度の高いスピリタスを合わせたものに炎を移して、ほんのりとラム酒の香るデザートに。

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中には、小さいのにしっかりと内側がとろけるフォンダンショコラケーキと、抹茶のアイス、求肥のスライス、緑のクランブルは、わさびと青のり、抹茶を使って。わさびの刺激を和風スパイスとしてアクセントに使っているような一皿。全体的に抹茶を中心とした緑の味わいが生きたすっきりとしたデザート。冬の中緑が芽吹く春を待つ、そんなイメージの一皿です。

このあと、小菓子と日本茶かコーヒー、紅茶がついてのセットとなっています。

フレンチでありながら、日本人の繊細な感性が生きたコースで、季節を感じてみてはいかがでしょうか?

<DATA>
■ Lewin Terrace (ルウィンテラス)
営業時間:ランチ 12:00~15:00、ディナー 18:30~23:00 (無休)
住所:21 Lewin Terrace Singapore, Singapore 179290(Coleman Street の消防署とプラナカン博物館の間から入ります)
電話: +65 6333 9905
アクセス:MRTシティーホール駅から徒歩10分ほど

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カテゴリー レストラン・料理・食材
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      仲山 今日子
      元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

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