「MONTI」マリーナベイサンズも花火も目の前!絶景イタリアンが誕生

公開日 : 2016年12月05日
最終更新 :

マリーナベイサンズを目の前に望む絶好のロケーション、Fullerton Pavilionに新しくオープンした、新しいイタリアンレストラン、Monti(モンティ)。

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元々は、カタルーニャがあったこの場所を、Joseph Ong氏率いるOne Group が買い取り、新しいレストランとして生まれ変わらせました。エグゼクティブシェフとして招かれたのは、ルクセンブルグ生まれのイタリア人、Luigi Calcagno(ルイージ・カルカグノ)シェフ。

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幼い頃から、フランス料理店やカフェなどを当時32店も営んでいた叔父の店で遊び、物心ついた頃には、コーヒーを淹れるなどの手伝いをしていたというLuigiシェフの身の回りには、常に料理があったのだそう。特に好きな料理は、時間をかけて調理した様々な煮込み料理。イタリアの祖母の家では、いつもストーブの上に大鍋が置いてあり、色々な料理が美味しそうな音を立てて煮込まれていたのだとか。「祖母の家のドアを開けた時に感じる美味しい香り、歩くとキシキシと音がする床、みんなで囲む食卓。そういったもの全てが、幸せな思い出として残っているし、それが僕の原点になっている」のだとか。ボーディングスクールに入るため、14歳でイタリア・ペルージャに単身で渡り、ペルージャ大学でマーケティングとジャーナリズムを学んだという異色の経歴。「旅行したり、叔父の店を手伝ったり、地元の雑誌にグルメの情報を書いたり。結局大学には8年間通うことになったけれど、その経験は今も生きている」と語ります。「僕の料理は、シンプルなイタリア料理。お皿の上の『スター』食材があって、それが一番美味しく感じられるような料理を心がけているよ」。

まずは、オススメのオリーブオイルのテイスティング。イタリア産の3種類のオリーブオイルは、味わいが記載されていて、好みのものを選べます。その後は、同じデザインのボトルからバルサミコをひとたらししていただきます。

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左から、軽やかな味から徐々に味わいが強くなります。まず、左端はフルーティな味わいのもの、ほのかな苦味があるもの、強いグリーンの香りと味、そしてアーティーチョークの苦味のある、しっかりとしたボティのもの。こちらは特に、Luigiシェフのお気に入りなのだそうです。ちなみに、これらの上質なオリーブオイルは料理にも使われていて、今後、お土産用に販売することも考えているのだとか。

夜は遅い時間はバー営業もあり、屋上のオープンエアのバーには週末はDJも入ります。ランチタイムは3コースメニューのセットランチもあり、ビジネスにもデートにも、そして通し営業なので、通常のランチタイムを逃してしまった時にもと、使い勝手抜群。

アルコールドリンクのラインナップも豊富です。

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私は、コニャックとアマレットのカクテル、Monti sourをいただきました。アマレットの甘い香りと、卵白のふわっとした感じが飲みやすく、イタリアらしい印象の甘めのカクテル。コニャックが入っていてアルコール度が高めなので、食後酒にも良さそうです。

今回のお食事はアラカルトでオススメメニューをいただきました。

まずは、3コースランチの前菜のINSALATA DI MAREを。

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シーフードサラダで、エビやタコ、ベビースクイッドと呼ばれる小さなイカなどをセロリや人参と共にサラダ仕立てにしたもの。イタリアンパセリのすっきりとした香りが全体を引き締めています。

'SUPERFOOD'(S$24)

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アラカルトの一皿目は、その名もスーパーフード。チアシードなど、健康に良い20種類以上の素材を合わせたサラダです。結構ボリュームがあるので、何人かでランチセットを頼んだ際に、シェア用で追加でオーダーするのも良さそう。松の実やクルミ、パンプキンシード、ヘーゼルナッツなどのナッツ、イタリアのボロッティ豆など、色々な種類の豆類、人参、コーン、キュウリなどがたっぷりのサラダで、健康を気遣う方にも良さそう。ほんのりミントが香る地中海風のサラダで、穏やかな酸味に、野菜や豆の自然な甘みや、ナッツのコクが生きています。歯ごたえもあるので、満足感も高いです。「料理を作る時には、栄養バランスが大切。タンパク質、ビタミン、ミネラル...使う油も、オリーブオイルが中心。ヘルシーな料理を心がけているよ」ということでした。

PANZANELLA (S$28)

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続いて、地中海産のキハダマグロを、タタキのように表面だけを焼いたサラダ。キハダマグロなので、あっさりとした味わい。地中海沿岸ならではのケイパーやトマト、パプリカ、そして自然な甘みを加える黒イチジクなどが使われています。チャバタで作ったクルトンが食感のアクセントになっています。

"LA GRANDE SELEZIONE"(S$90)

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大勢で集まった時に、シェアしながら食べるのも楽しく、バー利用の時のおつまみとしても便利なチーズやハムの盛り合わせ。内容は季節に合わせて変わりますが、この日はタレッジオチーズ、そら豆、トリュフの入ったペコリーノチーズ、ゴルゴンゾーラ、イタリア北東部産で塩気の穏やかなサンダニエーレ産の生ハム、プロシュート、スパイシーな肩ロースの生ハム、コッパなど、イタリアの味がぎゅっと詰まったプレートです。こちらは4〜5人前。

LA SIGNORA LUCIANA (S$16)

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ニース風のスープは、ベイリーフが香る地中海風トマトスープ。ベビースクイッドなど、シーフードの旨味が凝縮しています。ケイパーが味のアクセントに。オリーブのパンと共にいただきます。

RISOTTO CACIO E PEPE (S$39)

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大きなパルミジャーノ・レッジャーノチーズの中に、目の前でコニャックを垂らして火をつける演出も華やかなトリュフのリゾット。お米はイタリア産のカルナローリ米を使っています。濃厚なチーズの風味に、細かく刻んだトリュフ、そして玉ねぎが食感のアクセントになっています。Luigiシェフにとって第二の故郷でもある、ペルージャのあるウンブリア州をはじめとする中部イタリアは、火山灰質の土で、美味しいトリュフがとれるのだとか。(こちらはピエモンテ州のもの)。

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個人的に大好きなイタリアの食材は、ほのかな苦みのある、野生のホワイトアスパラガスと自然のキノコなのだそう。「子どもの頃は、祖父や祖母に連れられてキノコ狩りに行ったりしたけれど、最近では、イタリアにキノコのシーズンに戻る度に、バーに行くんだ。イタリアのバーには、お年寄りが多くて、感じよく振舞って、仲良くなるんだ。そして、さりげなくキノコのことを聞いて、連れて行ってもらったりね。だめ、と言われたのに、こっそり車でついて行ったこともあるよ。結局、今回だけだぞ、と言って連れて言ってくれて。でも、今では毎年僕とキノコ狩りに行くのを楽しみにしてくれているよ。」そんな、人との出会いが好きだというLuigiシェフ。このトリュフのリゾットは、目でも楽しませてくれる一皿です。

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INVERTITI (S$34)

毎朝手打ちしているというラビオリは、もっちりとしたやや厚めの皮、仔牛スネ肉を煮込んだ伝統料理、オッソブッコをとても滑らかにしたフィリングが詰まっています。香りのよいボーンマローのソースがかかり、上にはパルミジャーノ・レッジャーノと、レモンを細かくすりおろしたものが載っていて、全体を爽やかにまとめています。

IL SEGRETO (S$38)

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そして、私がとても気に入ったのが、セクレトチークイベリコポーク。頬肉をスライスして、高温の炭火焼きオーブン、インカオーブンで焼き上げています。

「焼き上がりは白っぽく見えるけれど、実はすごく綺麗に霜降り。焼いている時にオーブンを見ると、白と赤の部分のコントラストが、とっても美しいんだよ」とLuigiシェフ。

サイドにはシャンテレール茸(アンズ茸)のソテーが添えられています。また、添えられているポレンタの少し粒を残した、もっちりとした食感とほんのりとした甘味に、シャンテレールの香ばしさ、イベリコ豚の香りと旨味がよく合います。タラゴンの清涼感のある香りもアクセントになっています。こうして、ポレンタの上に肉を乗せていただくのは、北部イタリアの伝統的な食べ方なのだとか。「テーブルの上の大皿にポレンタを広げて、その中心にソーセージやミートソース、焼いた肉などを置くんだ。みんな、その真ん中を目指して食べ始める。昔はそんな風に食べていただんだよ」とLuigiシェフ。ルクセンブルグ出身ながら、父はローマ、母はアマルフィ出身で、大学時代にイタリア全土を旅し、様々な食文化に触れてきたのだとか。

SIGNOR MONTI (S$52)

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さっぱりとしたアンコウの身をイタリア産のベーコンで巻いて焼き上げ、ローズマリーソースを合わせています。淡白でほろほろしたアンコウの身に、ベーコンの旨味が添えられた、素材のよさをそのまま味わえるコンビネーション。優しい味わいのラタトゥイユと共に。

SIGNORA MONTI 1KG (S$190)

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インカオーブンでグリルした1キロもの巨大な骨つきのリブステーキは、オーストラリア・クイーンズランド産のSachoku(産直)ブランドの和牛。(骨の部分を外して切り分けてもらえます)。3代に渡る家族経営の牧場で育てられて和牛で、赤身の部分の旨味もあり、脂の香りも良くて美味しかったです。Luigiシェフたちが2週間かけて一人合計3kgの牛肉を試食し続けた結果、自分たちの料理にはこれが一番合う、と決まったこだわりの肉なんだそう。料理をする際には、塩と一番最初にテイスティングした中でも一番フルーティーな味わいのオリーブオイルを使って、肉をマッサージしてなじませてから焼くのだとか。お好みで、自家製バターを添えていただきます。

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サイドには、同じくインカオーブンでグリルして甘さを引き出したナスやパプリカなどの野菜をビネガーに漬け込んだ香ばしいマリネサラダ、そして、トリュフを刻み込んだ、滑らかなトリュフマッシュポテト。25分ほど時間がかかるので、時間に余裕がある時にぜひ。

デザートは、同じグループのStellar at 1-AltitudeのJasmine Chewシェフが手がけたもの。

見た目も美しく、味も美味しいJasmineシェフのデザートは、食事の楽しみの重要な一部。イタリア料理ということで、イタリアの伝統菓子やオリーブオイルなどのイタリア食材をアレンジしたものが色々ありました!

PREZZEMOLINO E MENTUCCIA (S$18)

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オリーブオイルのアイスクリームに、はちみつとマスカルポーネチーズ、パセリとミントのスポンジという、地中海らしい組み合わせの自然な甘みのデザート。

HO DIMENTICATO IL SIGARO (S$16)

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ラプチョンスーチョンと呼ばれるスモークした中国茶の香りをつけた、ヴァローナチョコレート製の葉巻に、バニラアイスクリーム、オリーブオイルの灰を合わせたもの。見た目もさることながら、スモーキーな味わいで合わせたコンビネーションは、甘すぎず大人な味わいのデザート。

YOGHURT SEMIFREDDO (S$18)

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ホワイトチョコレートに火のついたグランマニエを注いでいただくデザート、ヨーグルトのセミフレッドはイチゴのひんやりとしたムースにピスタチオのケーキ、ホワイトチョコレートにグランンマニエの香りをきかせて。ヨーグルトの程よい乳酸の印象にイチゴの甘酸っぱさが加わり、シャンパンやプロセッコにも合いそうなデザート。特にディナータイムにオーダーすると、青い炎の美しさが堪能できそう。

ROSMARINO E CAFFE (S$18)

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定番のパンナコッタも、ローズマリーの香りですっきりと、アーモンドチョコレートのチュイルがアクセント。

BAILEYS AFFOGATO (S$16)

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クリームとカカオのリキュール、ベイリーズとエスプレッソを使ったデザート。バニラアイスに、ベイリーズのエスプーマ、アーモンドなどのナッツを振りかけたところに、熱々のエスプレッソを注ぎ、アフォガードのようにしていただくのですが、クリーミーで香り高いベイリーズのエスプーマと、カリカリで香ばしいナッツのアクセント、そして温度の対比と、様々に楽しめるデザートで、個人的にとっても気に入りました。

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屋上は夜になるとオープンエアのバーとなり、週末はDJも入り賑やかに。開放感のある雰囲気を気軽に味わいたいという方にぴったりです。

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営業時間:12:00~25:00(月曜〜木曜)、12:00~28:00(金曜、土曜、祝前日)、食事のL.O.は22:30、飲み物のL.O.は閉店の30分前、日曜休

住所:The Fullerton Pavilion, 82 Collyer Quay, 049327

電話:+65 6535 0724

アクセス:MRTラッフルズプレイス駅徒歩5分(フラトンホテル隣、フラトンパビリオン内)

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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