「Jiang Nan Chun」新年の運気も急上昇?シンガポールの旧正月に欠かせない、ダイナミックな魚生はいかが?

公開日 : 2017年01月11日
最終更新 :

あけましておめでとうございます!

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一年のうちの最大のお祭り、旧正月、今年は1月28日と、間近に控えたシンガポールでは、お祝いムード満点!日本のお正月と同じように、親戚一同で集まってテレビを見たり、おしゃべりしたり。中でも、シンガポールならではのお正月の祝い方が、魚生(Yu Sheng)と呼ばれる魚の刺身を使ったシンガポール独自のお料理を食べること。日本でお正月におせちやお雑煮が欠かせないのと同じように、この時期ならではのシンガポール料理です。中華料理の有名シェフによって、1964年に生み出された料理で、中国にはありません。

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「魚生(中国語で刺身)」という名前の通り、魚の刺身を使った野菜サラダのようなもので、特徴は、それぞれの食材に、縁起のいい意味が込められていると言うこと。例えば、「魚」は、中国語で「余る」という意味と同じ発音で、「生」は、上昇するという意味の言葉と同じ発音。それだけにとどまらず、味付けに使う油は、金運と幸せがよく流れるように、プラムソースは財産を表す、など縁起のいい意味を持つ食材を集めて作られているのです。

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オーチャード駅からほど近いラグジュアリーホテル、Four Seasons Hotel の中華のメインダイニング、江南春(Jiang Nan Chun)でも、この時期は魚生がメニューに登場。

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Alan Chanエグゼクティブシェフ特製の魚生が、今回は特別に、20人前が用意されました!

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ロブスターやアワビなど、高級食材がたっぷり詰まった魚生。みんなでかき混ぜていただきます!

高く上げて落とすのですが、中にはむしろ上に投げ上げる人もいて、とっても盛り上がります。

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ぜひ家族やお友達と賑やかに楽しんでみてくださいね。

味は、甘酸っぱいサラダのようで、人参や大根が入っているので、少し日本のなますに似ているかもしれません。

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そして、メディア向けに、「食べられるテラリウム」ワークショップが。

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2017年は酉年ということで、Sugeeと呼ばれる、セモリナ粉とギー(バターオイル)を使ったシンガポールのクッキー生地で出来たひよこ、マジパンで出来たマンダリンオレンジ、そしてお年玉(アンパオ)の赤い袋、後ろの巣は、シンガポールでスナックとして楽しまれているコウイカの干物で出来ていて、その全てが食べられる、可愛らしい飾り。それぞれにひよこの置き方などが違っていて、個性が出ていて面白かったです。

さて、ここからは、新メニューやおすすめメニューのテイスティング。

Jasmine Tea Smoked Chicken

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まずは、醤油に漬け込んでから、ジャスミン茶でスモークした鶏肉。こちらは点心の盛り合わせで、テイスティング用の小さなポーションですが、単品を頼むと、ガラスのドームに入って、こんな風に登場します。

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蓋を開けると、ジャスミン茶とふんわりとメスキートの香りがして、とっても食欲がそそられます。

柔らかい鶏肉は、甘辛味にスモークの香ばしさが相まって、いくらでも食べられそう。嗅覚で食欲を刺激する、スタートに最適の一皿でした。

この他にも、点心の盛り合わせには、トリュフと椎茸の水晶餃子や、ロブスターの甘い身とクリーミーなソースが詰まったカリカリの春巻き。

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Double-Boiled Fresh Abalone Soup with Dried Scallop and Matsutake Mushrooms

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続いては、蒸し器に具材を入れた器を入れて、じっくりと火を通したダブルボイルドスープ。ベースとなるスープは11時間以上かけて煮出した中華のコンソメのようなクリアスープで、干し貝柱と地鶏、そして新鮮なアワビのクリアな出汁が、体にしみる美味しさです。アワビはフレッシュなアワビならではのしっかりとした食感。香り高い松茸の味も嬉しいです。体力や食欲が落ちている時などにも良いスープだとか。ハーブなどを使わず、上質な素材の良さそのものを味わってほしい、そんなシェフの心意気を感じる味わいです。

肉料理は牛肉と豚肉から。より伝統的、というポークリブのメニューをチョイスしました。

Pork Rib Marinated with Preserved Red Beancurd

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豆腐ようのような、中国酒と赤いイーストの酒とともに発酵した豆腐と一緒に6時間煮込んでから焼き上げた豚肉は、まろやかで複雑な旨味が閉じ込められています。

Poached Baby Spinach with Black Garlic and Cordyceps Flower

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このJiang Nan Chunでは、Wellness Packageと言って、スパなどの利用者など、健康に気を使う人向けのコースメニューなどが用意されていて、ヘルシー志向の方にも嬉しいレストラン。

通常のにんにくより抗酸化作用が2倍と言われている、黒にんにくのスープもその一つです。ほうれん草の若芽と、血圧を下げたり、呼吸器や肝臓の機能を活性化すると言われている、冬虫夏草の仲間が添えられています。

キャラメリゼされたような旨味と甘味がたっぷりの黒にんにくのエキスをそのままスープにして、その大地の香りがほうれん草の野性味を際立たせます。冬虫夏草の仲間、Cordyceps は、えのき茸のようなシャキシャキした食感のアクセントになっていました。

Poached Lobster with Rice in Superior Stock

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そして、個人的にとても気に入ったのがこのスープ。紹興酒の香りがふんわりと漂うスープで、中には1時間かけでスロークックしたというロブスターが入っています。ロブスターの甘味を十分に楽しめる上、さらに鶏の出汁をベースにしたスープの中には、スープの旨味を吸い込んだお米が入っていて、クリスピーなお米のおこげせんべいを浸しながら、食感の違いを楽しめます。鶏の旨味がたっぷりのスープ、紹興酒が効いているので、温かい紹興酒と一緒に食べるのもとっても良さそうです。

Homemade Almond Tofu with Lychee

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コルドンブルーで修行したAudrey Yeeエグゼクティブ・ペストリーシェフによるデザートは、薔薇とラズベリー、ライチのグラニテ、その下に杏仁豆腐があります。薔薇とラズベリー、ライチという組み合わせは、Pierre Hermeの有名なマカロン生地を使ったケーキ、イスパファンのコンビネーションですが、そのマカロンを同じアーモンドベースの杏仁豆腐に置き換え、軽やかに仕立てたような印象。見た目は結構ボリュームがあるのですが、香り高いグラニテと、穏やかな甘味のアーモンドが絶品でした。

また、今回の会場となった、人が集まるシーンにぴったりの個室は、個室メニューがS$138〜(ランチタイム)、最低使用料S$1000で使うことが出来ます。65インチの大画面のテレビもあるので、スクリーン代わりに家族のビデオを流したり、仕事のスライドやパワーポイントの映写に使ったりと、ビジネス・プライベート両方で楽しむことができます。

ホテル内のOne-Ninety Restaurant では、2月28日・3月1日にスペインのミシュラン1ツ星レストラン、Rincon de Diegoがスペシャルディナーを提供する他、3月13日〜19日には、ロクシタンとのコラボレーションで、フランスのミシュラン1ツ星のCouvent des Minimes Hotel and SpaのJerome Royエグゼクティブシェフ の、ロクシタンの鍵となるラベンダーやアーモンドなどを使った料理と、スパトリートメントのついたウェルネスプランが提供されるなど、美味しいものが好きな人には見逃せないイベントが色々。詳しくは、近々ウェブサイトにアップされる予定なので、ご確認下さいね!

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■Jiang-Nan Chun(江南春)

営業時間:ランチ11:30〜14:30、ディナー18:00〜22:30、週末はウィークエンドブランチあり(いずれも無休)

住所: Four Seasons Hotel Singapore, 190 Orchard Boulevard, 248646 Singapore

TEL:+65 6831 7220

URL: http://www.fourseasons.com/singapore/dining/restaurants/jiang_nan_chun/

アクセス:MRTオーチャード駅徒歩8分

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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