【Asia's 50 Best Restaurants】アジアNo.1レストランGaggan x Miele One to Watch 受賞Toc Toc、これからのアジアの味を感じるコラボレーションブランチへ

公開日 : 2017年02月28日
最終更新 :

Asia's 50 Best Restaurants のバンコク訪問の3日目は、スポンサーのうちの一社、Mieleのスペシャルブランチへ。

なんと、今回アジアで一位を獲得したGaggan Anandシェフの新店、Meatliciousで、今注目のお店に与えられる賞、Miele One to watchに選ばれた韓国・ソウルのフレンチ、Toc Tocのとのコラボレーション。

前回2016年に同賞に選ばれた、東京のFlorilegeは、今年初登場にも関わらず14位と素晴らしい高評価を受けたばかり。

アジアナンバーワンシェフが新しい店で生み出す味と、アジア50ベストレストランが選んだ今一番注目の店、どちらの味も楽しめる機会となりました。

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アジアNo.1 レストラン、Gagganも、美しい一軒家ですが、こちらのMeatliciousも、広々とした郊外の一軒家。

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店内に入ると、温かみのある雰囲気の店内、正面の奥にはカウンターがあり、目の前には立派な炭火焼の窯が。ここで焼き上げる肉が、一番の売りになります。

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家族で毎週日曜日に来られるレストラン、がコンセプトで、価格はどれも控えめ。上質な鶏肉を使っているから、同じクオリティの鶏肉を外で買ったら、うちで出している料理の価格よりも高いよ。だけれど、あまり手の届かないお店にはしたくないからね。」

野菜は、タイのロイヤルファミリーが関わっている農園からと、こだわりの食材を使ったシンプルな料理。

Meatliciousのシグネチャーメニューに合わせて、Toc TocのKim Dae-chunシェフが、自らの故郷の味を含めた、心温まる料理を作ります。

3年連続のアジアナンバーワンに加え、この日はちょうど、Gagganシェフの誕生日でもあり、サプライズでお祝いも。

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まずは、椎茸とポルチーニ茸のサラダ。

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本来は音楽の道を志し、日本に訪れた際に料理の世界の魅力を知り東京の料理学校に入学、この道を選んだというKimシェフ。

日本にいた時は築地を訪れるのが大好きだったそうですが、この日も九州産のハマチが用意されました。ハマチの刺身セビーチェ

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カニの豆腐オムレツに韓国の2年熟成の柿のビネガーを加えたもの。

あっさりふわふわのオムレツに、カニ肉の甘みが加わり、Kim シェフこだわりの、奥行きのある柿ビネガーが奥行きをプラス。

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Kimシェフにとっては、「おふくろの味」だという海鮮チヂミは、さっくりとした表面、ふんわりとした中にイカなどの海鮮がぎっしり。

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そして、ここからが Gaggan シェフによるもの。カントリー・ロースト・チキンは、フレンチのローストチキンのテクニックを生かしたものだそう。マスタードシードやガーリックなどがたっぷりと入った、多くの人に愛されそうな、親しみやすい味。

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オーストラリアのグラスフェッドビーフのグリルに、タイ風チミチュリソース。

アルゼンチン料理の牛肉の炭火焼、アサードに欠かせないチミチュリソースを、タイのハーブでアレンジ。グラスフェッドビーフの草の香りにうまくマッチします。

最近、炭火でしっかりと焦げ目をつけて香ばしさを生かしたダイナミックな料理が一つのブームになっている気がしますが、ここもそんな印象。ミディアムレアに焼かれた牛肉も美味しいです。

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私が個人的に一番気に入ったのが、12時間煮込んだ牛肉のブイヨンを使って作ったお粥。

基本は香味野菜を使ったフレンチのブイヨンなのですが、そこにお米を入れて、くつろげるアジアの味に。

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デザートは、同じく炭火窯で仕上げたベイクド・アラスカと韓国産のいちご

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L'Embellir(ランベリー)で5年間働き、岸本直人シェフを、師匠でもあり、自らの父のような存在であると語るKimシェフ。日本語もとても流暢に話します。

自分の店では、様々なことを同時にやらねばならず、時間に追われている部分があるけれども、今回のコラボレーションはとてもリラックスして行うことができた、とコメント。

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韓国の食材を使いつつも、韓国料理にこだわらなかったのは、韓国の食のシーンのバラエティを広げたかったから。そして、自分は韓国料理を食べて育ったけれども、同時に身近に多くの西洋料理があったから、西洋料理を選ぶことはとても自然、と語ります。もともと音楽の世界を目指していたというKimシェフは、楽器を演奏するにも、毎日、シンプルなテクニックを学ばないといけない。音楽と料理は似ていると思うのだそう。

ミシュランの星に興味がないこともないけれど、そのためにはテーブルクロスや内装にもっとお金をかけなくてはならない。でも今は、そのお金を食材に回したいと思っている、というKimシェフ。

韓国の各地を回って、失われつつある伝統食材を料理に取り入れる活動も行なっているそう。最近見つけた素晴らしい食材は?とお聞きすると、母が韓国南部の島出身で、その島で伝統的に食べられている、潮風で干したヨロイタチウオ(hoplobrotula armata)が、最近見つけたお気に入りの食材なのだとか。強い海流のある地域で取れるので、身がしまっていて、透き通った海の味が楽しめるのだと言います。

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Miele One to Watchに選ばれたということは、来年はランクインがかなりの確率で予測されるKimシェフ。気を引き締めて頑張っていきたい、と語っていました。

4月5日にはいよいよ、オーストラリア・メルボルンで、World's 50 Best Restaurants の発表。

2017年のAsia's 50 Best Restaurantsランキングはこちら をご覧ください。

■Asia's 50 Best Restaurants 2017(アジアのベストレストラン50)

公式ウェブサイト:http://www.theworlds50best.com/asia/en/asias-50-best-restaurants.html

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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