ブルガリア正教会のイースター(ヴェリクデン)

公開日 : 2019年04月26日
最終更新 :
筆者 : チカ

4月に入ってから日によって大きな気温差のあったブルガリア。

そんなブルガリアもようやくすっかり春が訪れました。

ブルガリアではイースターを迎えるころ春がやってくるとも言われています。

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ブルガリア語でイースターは【ヴェリクデン】、2019年のヴェリクデンは4月28日です。

ブルガリアではキリスト教の中でも正教会(オーソドックス、東方正教会)と言われる宗派がメインです。

正教会のイースターはカトリックやプロテスタントなどキリスト教の他の宗派のイースターと時期が異なります。

(※イースターは毎年決まった日付ではなく、年によって移動します。4月4日から5月9日までのどこかの日曜日です。たまたま同じ日になる場合もあります。)

イースターといえばキリスト教の祭日、イエス・キリストが十字架にかけられ処刑された3日後に蘇ったことを祝う日です。(※正教会ではイイスス・ハリストスと訳されます)

正教会にとってイースターはクリスマス以上のビッグイベント!

ではブルガリアではどのようにしてイースターが祝われているのかをご紹介します。

イースターエッグ

イースターといえば卵は欠かせません。

この時期ブルガリアでは各家庭で卵を染める習わしがあります。

近年では様々な柄のイースターエッグがありますが、伝統的なイースターエッグは赤。

キリストの血をイメージしており、一番最初に染める卵は赤色と決められています。

元々は玉ねぎの皮などを使い、自然の染料で固ゆでにた卵に色つけをしていたようですが、最近は簡単に色つけができるようなキットも販売されています。

また教会などではすでに色付けされたイースターエッグが売られています。

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特別な食べ物

コズナック

食パンサイズの大きな甘いパンです。伝統的なものは三つ編みの模様ですが、現代では丸い形のものなど、いろいろな形があります。

伝統的にはイースターの前の木曜日に各家庭で手作りをしていたようですが、近年ではパン屋さんやスーパーにたくさん並んでおり、気軽に楽しむことができます。

味は日本のメロンパンに似たような味で、子供も食べやすいです。

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ラム

「イースター直前はラムが値上がりする」というのがソフィアではよく言われています。

それはイースター当日にはラムのローストを食べる習慣があるから。

また羊の胃を使って作るシュケンベ・チョルバというスープもイースターの日によく食べられているそうです。

地域によって伝統的なメニューには多少差があるようですが、日本のお正月料理と似たような感覚でしょうか。

イースターの過ごし方

伝統的な過ごし方としては下記のような流れです。

*木曜日:コズナックを焼いたり、イースターエッグを作ったりする。

*土曜日:教会にお祈りに行き、キャンドルを灯す。

*日曜日:各家庭でラム肉を食べたり、イースターエッグでエッグタッピング(卵をぶつけ合って割れたほうが負けというゲーム)をしたり。大切な人を家に招いたりしてお祝いをする。

イースター当日を挟んだ金曜から月曜の4日間はイースター休暇として学校や会社などは休みになります。そのため、家族で旅行に出かける人もいます。

今回ブルガリアのイースターについてご紹介しましたが、当日は町全体をあげてのお祭り!ではなく、各家庭でのお祝いがメインとなります。

多くの人がイースター前日の土曜日には教会に出かけるので、教会はいつもと比べて混んでいます。とはいえ異教徒立ち入り禁止などはないので立ち寄ることも可能です。

ソフィアではお店が閉まることはあまりありません。ただ、営業時間を変更しているお店もあるのでご注意ください。

ソフィアでは3月下旬からイースター関連の商品が店頭に並び華やぎます。

街全体が華やぐイースターの季節、この時期ブルガリアに訪れる際にはぜひスーパーやお店のディスプレイに注目してみてくださいね♪

追記(2018/4/27)

「イースターでお店が閉まることはあまりない」と書いてしまいましたが、レストランやお店によっては閉まっているところもありました。

全てのお店が閉まってしまうわけではないので困るほどではありません。

ですが、お目当のレストランやお店がある方は事前に確認しておいた方がよいです。

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筆者

東京特派員

チカ

2018年8月から2022年5月までブルガリアの首都・ソフィアに住んでいた主婦。4年ぶりに東京に戻ってきて改めて日本の良さを実感しています!

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