ブルガリアの春の風物詩【マルテニッツァ】

公開日 : 2020年02月25日
最終更新 :
筆者 : チカ
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ブルガリアでは2020年2月中旬を過ぎると少しずつ春の息吹を感じはじめます。

その頃になると町なかのいたるところで見られるのがマルテニッツァ。

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マルテニッツァとは紅と白の紐で作られたブレスレットのようなお守りです。

ブルガリアでは3月1日はバーバマルタと呼ばれ、健康と幸運を祈ってこのマルテニッツァを家族や同僚、親しい人同士で交換するという風習があります。

そして受け取ったマルテニッツァは肌身離さず身につけておいて、春の訪れを感じた時に木に結ぶことになっています(春の訪れは木の花が咲いたときや、ツバメやコウノトリの飛来をはじめてみたときなど諸説あります)。

バーバマルタはブルガリア語で『3月のおばあさん』という意味。(バーバ=おばあさん、マルタ=3月)

伝承によるとバーバマルタは冬の終わりと春の始まりを告げる不思議なおばあさんのこと。

"マルタは気性が荒く、気分のアップダウンは激しいけれど最後にはいつも笑顔で、みんなマルタのことが大好き。"と言われています。

この伝承には"3月は気温の変化が激しいけれど、ゆっくりと確実に春が近づいてくることを感じられる"という意味を込められています。

ちなみにこのバーバマルタはユネスコの世界文化遺産にも登録されている風習です。

この風習はブルガリア人の間でしっかりと根づいていて、友人や家族間だけでなく職場でもマルテニッツァを贈り合うことも多いです。

そのため、3月1日を過ぎるとたくさんのマルテニッツァを腕につけた人を目にする機会が増えます。

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最近では子供用にディズニーキャラクターつきのバッチ型マルテニッツァが売られていたり、バラマキ用に安価でたくさんのマルテニッツァが入ったパックがあったり、少し高めのおしゃれなマルテニッツァがあったりと形式はさまざま。

形は違えど、お互いの健康や幸せを願ってお守りを贈り合う習慣はとても素敵だなと感じます。

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マルテニッツァは昔は手作りで編まれることが多かったそうですが、現代ではスーパーやドラッグストア、また2月後半からは駅前の路面店などでも販売されていて、気軽に手に入れることが可能です。

この時期ブルガリアに訪れる方はぜひ記念&お土産に購入してみてはいかがでしょうか。

私は残念ながら去年はあまりこの習慣について知りませんでしたが、今年は友達に贈ってみたいと思います。

筆者

東京特派員

チカ

2018年8月から2022年5月までブルガリアの首都・ソフィアに住んでいた主婦。4年ぶりに東京に戻ってきて改めて日本の良さを実感しています!

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