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ブルガリア/ソフィア特派員ブログ Chika

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2020年6月24日

ブルガリアの世界遺産-トラキア人の墳墓【カザンラク】


ブルガリアの世界遺産-トラキア人の墳墓【カザンラク】

前回の記事でバラで有名なカザンラクという地方に行った話を書きましたが、その際にもう1ヵ所前から行ってみたかった場所を訪れました。
それがトラキア人の墳墓です。
トラキア人の墳墓はブルガリアにある世界遺産(全8ヵ所)のうちのひとつ。

以前から友人に
「カザンラクにいくなら絶対トラキア人の墳墓にも行くといいよ!」
と言われていたので気になっていたスポットでした。

写真も交えて見どころについてご紹介します!


トラキア人の墳墓とは?

IMG_5282.jpg
トラキア人の墳墓とは、紀元前3〜4世紀頃に作られたとされるレンガ造りの丸天井型地下墳墓(カタコンベ)、狭い回廊と煉瓦造りの丸い埋葬室から成ります。
ここは第二次世界大戦中の1944年、防空壕を掘っていた兵士によって偶然発見されました。
つまり約2200年もの間、そのままの状態で残っていたということになります。
それを考えるとブルガリアの歴史の深さ、長さを実感します。

カザンラク地方では多くのトラキア人の遺跡が発見されていますが、そのなかでもこのトラキア人の墳墓は保存状態がよいことから1979年にユネスコの世界遺産に登録されました。

以前は実物の墳墓を公開していましたが、現在で実物はに立ち入り禁止となっていて、墳墓を守るための建物しか見ることができません(上の写真です)。
その代わりに、すぐ横に墳墓のレプリカとトラキア人文化に関する説明・展示を行っている小さな博物館が建てられています。


そもそもトラキア人とはブルガリアをはじめとする東ヨーロッパの先住民族のこと。
トラキア人は現在のブルガリア南部、ギリシャ北東部、トルコのヨーロッパ側に住み、古代ギリシャ時代には独立した王国を持ち、独自の文化を築いていたとされています。
けれどそのあとギリシャ、オスマン帝国など他国からの支配を受け、トラキア文化は消滅してしまいました。
ギリシャ文化に上書きされたトラキア文化は長い間未知のものでしたが、20世紀に入ってから多くの遺跡がブルガリアで発見され、現在もトラキア人に関する研究や遺跡などの発掘、研究は続けられています。

現代ではトラキア人といえば考古学的には精巧な金製品をはじめとする遺物、遺跡で知られていて、そのトラキア人が栄えた時代の首都セウトポリスが現代のカザンラク。
だからカザンラクにはトラキア人の遺跡が多く発見されています。



トラキア人の墳墓(レプリカ)に実際に行ってみた

トラキア人の墳墓は小高い丘の上に立っています。
全体が緑豊かな公園のような雰囲気です。
IMG_5285.jpg
実物のトラキア人の墳墓のすぐ近くに、写真のような看板があります。


IMG_5302.jpg
博物館に入口はこんな感じでかなりさりげないので、看板がないと見逃してしまいそうです。
この入口を入ると係員の方がいて、そこで入場料(大人6Lev)を払って見学をします。


IMG_5299.jpg
入場するとすぐこういった展示があり、トラキア人の歴史や発掘された金細工などが飾られています。
(英語&ブルガリア語の説明あり)


IMG_5293.jpg
そしていよいよ奥にある墳墓のレプリカに入ってみました!
回廊はせまく、墳墓の入口は大人だとしゃがまないと入れないようなサイズです。
回廊の壁や天井にも絵が描かれていました。

IMG_5295.jpg
これは埋葬室の天井です。
この壁画はこそが、カザンラクのトラキア人の墳墓が世界遺産に登録された理由。
レプリカといえかなり精巧に再現されているこの壁画は、ヘレニズム時代のブルガリア美術のなかで、最も保存状態のいい傑作だそうです。
この絵は「弔いの宴」と呼ばれていて、死を新たな世界への入口とするトラキア人独自の信仰・葬儀の様子が描かれています。




このカザンラクのトラキア人の墳墓は、小さな博物館なので30分程度で見終わってしまいます。
また入口も小さく背景を知らなければ見逃したり、さらっと見終わってしまうでしょう。

けれど歴史や背景を踏まえて見学すると感慨深いものがあります。
日本の古墳時代は3~7世紀頃。つまり、それよりも500~1000年先に作られた墳墓であり、精巧な壁画が残されているカザンラクのトラキア人の墳墓。
もし、観光での入国が可能になり、この地域に立ち寄る機会があればぜひ一度足を運んでみてください。



■カザンラクのトラキア人の墳墓(Thracian Tomb of Kazanlak)

・所在地: ul. "Tyulbenska" 8, 6100 Partyulbe, Kazanluk, Bulgaria

・開館時間: 9:00~17:00

・休館日: なし

・電話番号: +35943164750
・URL: http://muzei-kazanlak.org/index.php?option=com_content&view=article&id=63&Itemid=87&lang=en


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2020年6月24日
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    ブルガリアの首都・ソフィア在住。2018年7月より夫の赴任に伴い、当時4歳の息子と2歳の娘を連れて渡航しました。他のヨーロッパや周辺の国と比べて日本人が極端に少なく、情報も少ないブルガリアですが実は見所が盛りだくさん!そんなブルガリアの魅力をお届けしたいと思います。 DISQUS ID @disqus_ITF3SrZXJ4

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